デジタリアン③「映画に登場するデジタリアン

デジタリアンを髣髴させるのが、映画ブレードランナーで出てくるレプリカントというアンドロイドです。 このレプリカントはバイオテクノロジーで作られたアンドロイドで、普通の人間に比べて知能や運動能力は優れています。

レプリカントは限りなく人間に近いのでその判別は見た目だけではわかりません。そこでＶＫテスト「レプリカント識別テスト」が登場します。これは対話形式の心理テストで、映画をご覧になった方はご存じでしょうが、普通では出てこないような質問が次々でてきます。れぷりかんとはこの非常識的な質問に困惑してしまい、そこで目の瞳孔の変化を見て判別します。 まさに想定外のことに対応できないというのはデジタリアンと共通してます。

レプリカントの短い生体験では感情表現も乏しく自らをコントロールできないので他人の体験や記憶を移植することにより それがジレンマの緩衝剤となり開発者が制御するよりもずっとらくになるという説明があります。レプリカントはあとからアナログ的思い出とか記憶を移植し、精神安定をしていくのですが、 デジタリアンは生身の人間なのでそういうわけにはいきません。

蛇足ではありますが、この映画を見るたびにレプリカントと妻がだぶるのです。妻は怒りと沈黙の2種類の感情表現しか持ち合わせていないからです。

レプリカントは人工的に造られたデジタリアンと言えますが、あくまでもＳＦの世界の話しです。しかし今やクローン人間の開発は可能だから現実的な映画とも言えます。