気がついたら、もう2月の終わり。
気がついたら、花粉の飛び交う季節。
お正月の挨拶から既に1ヶ月強が過ぎようとしています。
こんにちは、かっぱです。
さて、昨日までパソコンとにらめっこの日々を随分長く送っていました。肩はガチガチ・目はずんと重い状態が続いています。
普通、院生がこんなこと書くと「何だかんだで勉強しているなぁ」と思われがちですが、そこは私。
研究は一切していないという潔さ。何せ今年度は一本も論文を書いていないという、世のドクター院生の中ではかなり深刻な状態にあります。
何をしていたのか?
……別段、面白いことではありませんが、学部生の卒論集編集・作成をしていました。
余りピンと来ない方へ。
(1)大学院生は、生活費捻出のためTA(ティーチング・アシスタント)というお仕事を良く引き受けます。簡単に言えば、先生の補助係として授業などに入ることです。
(2)そのTAも、業務内容は授業形態や先生によって大分異なりますが、とりあえず私は「ゼミ形式(クラス形式)」の講義TAを幾つか掛け持ちしています。そのうちの一つが、3・4回生のゼミです(ちなみに、私の出身ゼミでもあります)。
(3)そのゼミで、今年度の4回生=卒業生が優秀だ、ということで担当の先生から「4回生の卒論を集めた卒論集を作ろう」という声があがりました。これが去年の11月。卒論提出が12月半ば。そして……実際にどうするのか、という話が来たのが1月末。
で、昨日まで編集をしていた、という訳です。
今回、大変失敗したことは、卒論集の作成を4回生自身に任せなかったことにあります。これは大変な判断ミスでした。
何せ1人で10人以上の卒論を見て、形式を合わせて構成しなくてはならない。さらにページ数と冊数と表紙代などと諸々の費用を考え、予算内にどうしたら収まるかを考えなくてはならない。さらにさらに、あれ、これおかしいなと思うような箇所があったら、4回生本人に連絡して、連絡がなかったらどうしようか考えなくてはならない……など、地道な作業だからです。
「でも、卒論自体は出来上がっている訳だから、そんなに大変じゃないでしょ?」というアナタ。
正論です。
ところが、これが1月中旬とかであれば余裕をもてた訳ですが、なまじ1月下旬からの作業になると大変になってきます。どう大変か。
原稿が集まらないのです。
卒論として提出したものを、そのまま論集に載せるのであれば、別段問題はありません。ただ、やはり提出から一ヶ月も過ぎ、改めて「卒論集」という形に残ることを聞かされれば、せめて誤字・脱字はチェックしたい、というのが人間の性。私もその方が良いだろうと思って、2週間の猶予を与えて2月中旬を再提出の〆切にしたのです。ところが、4回生にとっては、就活も終わりこれから引越し先の決定だの、研修に向けた取り組みだの、或いは大学院入試だので、この時期は無茶苦茶忙しいのです。その辺のことを(うすうすは感じていましたが)余り判っていなかった私。結果、〆切になっても原稿が揃わない、という事態に。
ここで編集担当が学部生同士だったら、電話をかけあうなり何なり出来たのでしょうが、私が知っているのはPCアドレス(良くて携帯アドレス)のみ。すぐには連絡が出来ません。
出鼻を完全にくじかれた私をさらに襲ったのが、Windows XPとVistaによるWord形式の違い。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、XP搭載のパソコンではVista形式のファイルは(特別なソフト? を入れない限り)開くことが出来ません。また、印刷範囲についてもなぜかXPとVistaでは多少異なるらしく、XPではきちんと1枚に収まったものが、Vistaでは収まらなかったり、その逆もあったり……。
「でも、それだけでは、そんなに大変じゃないよね?」というアナタ!
……うん、まぁ、それも正論です。
いくら形式が違うとはいえ、それもどちらかに統一すればそれ程苦にはなりません。
もう、いちいち書くのが面倒くさいので、大変だった理由を箇条書きにします。
(1)担当の先生(2名)からの言葉(卒論集作成によせて、みたいなやつ)が届かない
(2)図・表を使っている4回生の図・表が上手く紙に収まらない
(3)全体のページ数が多すぎて、予算の枠組でのやりくりが大変。ページを何とか減らせないか模索。
(4)他のTA業務と重なる。
(5)某裁判支援活動も忙しくなる。
(6)花粉症による体調不良。
特に、(4)は厳しいものがありました。何が厳しいって、これも論集の編集作業だったからです。こちらは2回生+学生ではないけど、京都について学びたい市民の皆さん、を対象としたゼミ(超実験的な取り組みで、実に珍しい形です)。このゼミの1年間の成果を、ということで論集を作ることになった訳ですが、こちらの担当の先生の方針で、2回生+市民の皆さん(受講生)に原稿提出させた後彼らを、一度に2・3人呼び出し、
(1)声を出して読み合わせ
⇒(2)おかしな日本語がないか、参考文献の引き方は正しいか、もの凄い論理破綻はないか、などを細かくチェック
⇒(3)上記の箇所があったら、その場で訂正、文章差し替え
という作業を行った訳です。これが非常に時間のかかる作業。1人につき、最低で1時間。ですから3人いれば3時間以上。そのセットを、1日3回×3日。
一応、付け加えると、この授業は文部科学省からの認定を受け、予算も文科省から補助を受けています。で、その補助を受ける代わりに、成果物を文科省に提出せねばならず、きちんとしたものを作ることが求められる訳です。
そして、担当の先生も非常に真摯に受講生に対して向き合っておられるため、このような作業を経た訳です(研究上も非常にお世話になっている先生です)。
話がずれました。とにかく、そんなこんなで、今週になってしまった訳です。学部予算の都合上、来週の金曜日までに現物が出来上がらないと予算がおりない、ということで、まぁ最後は必死でした。3日間、徹夜しました。なまじ、上記のような別の論文集編集作業を経ていたので、少し完璧主義を目指してしまった感も否めません(良く考えたら、こういうことも4回生に判断させるべきことで、一人で突っ走ってしまった、と言われればそれまでですが)。
で、昨日。窓口の大学生協に大変なご迷惑をおかけしつつ、無事入稿。一部、ページ番号が抜けていたのですが、それはもう目をつぶりました。4回生の皆さん、申し訳ございません。
しかし、ウチのゼミの先生も(というか、私の指導教員ですが)もっと早く指示してくれたら、と思ってなりません。全く、困ったものです。
ということで、無駄に長くなりましたが、結局は最後の一文が言いたかっただけでした。はい、とっぴんぱらりのふう。