Letters from nowhere

ライター斉藤恵美の日々の活動や掲載情報

文豪の日記

2006年12月14日 | 近況

 最近、以前取材の資料として買った永井荷風の『断腸亭日乗』(岩波文庫)を読んでいます。これは、荷風が38歳だった大正6年から、79歳で亡くなる直前まで書いていた日記を抄録した本。

 「余○○あたわざりき」のような古い文体で書かれていますが、小説家の日常や大正・昭和初期の世相などが分かるという意味では、面白い。

 特に付録のアメリカ、フランス遊学時代の日記には、小説家になるという夢を持ちながら、父親に勧められた銀行に勤めなければならず、思い悩む様子が書かれていて、「文豪と言われた人にも、若いときはこんな時代もあったのか」と、興味深く読みました。

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