山の端に落ちていく夕日がずいぶん南にずれて来た。季節は進んで行く。
かなり換気の効いた診察室とは違う狭い部屋で血液検査、そしてCT室に通され脱衣の篭にはいつもはないビニール袋がはめられベッドは使い捨てのシートが掛けられ、ま、いろいろご苦労様です。
秋からいよいよ寒くなる季節の変わり目に毎年のように身体の調子を崩す。
昨年の今頃パリにいたなんて健康サイクルが上手くいったとしか思えない。
小諸から戻った翌日、身体のだるさと咳と前夜の発熱でいつもの病院に行った。
朝は熱がなかったので受付での検温も難なくスルーしたが問診で明らかに隔離意識が見えて来た。しつこく数日間の行動を聞かれる。コロナ感染疑いの路線に導かれる。わたくしとしてはいつもの「肺炎」のつもりで気軽に病院に行ってしまったのだ。看護師は申し訳なさそうに髪の白い老女に向かって、症状からすると仕方ないんです、大丈夫だと思いますが、と下手に出る。こっちは、そうなら徹底的に隔離してやってくれとばかり開き直る。
救急入口に車を止めてまた問診が続く。
かなり換気の効いた診察室とは違う狭い部屋で血液検査、そしてCT室に通され脱衣の篭にはいつもはないビニール袋がはめられベッドは使い捨てのシートが掛けられ、ま、いろいろご苦労様です。
狭い部屋でしばらく結果待ちで写真撮ったりして部屋の様子を探る。隠しカメラ無いだろうな。大きな換気装置、寝台、器具を置いたワゴン、酸素ボンベ、ビニール袋に容れられた使用済みのタオルケット、注意書の貼紙 Etc.
医師が入ってきてCTの結果、肺炎です、と告げられ抗生剤の飲み薬を出された。えっ?点滴してくれないの?入院もなし?入院するほど悪くはないのは自分がいちばんよくわかるが、点滴ぐらいはしてよ。 病院内は大変なのだろうな。
午後からPCR検査をします、また車で来てください。 わたくしとしてはコロナに感染したらこんなのんきな肺炎で済むとは思っていないから非コロナ宣言したいくらいだけど、こればかりはわからない。こんな機会ないから是非とも検査して白黒はっきりさせよう。
ドライブスルー式にPCR検査をして後は結果待ち。会計は一切行わず後から請求書が来て振り込む。
そうか!ただの肺炎かコロナの肺炎かはわからない。コロナの肺炎の人に抗生剤投与しつづけて亡くなったひとがいたっけ。陰性か陽性かはっきりさせなくては治療ができないのだ。
結果は明日電話で来る。
田舎の地域病院でも何となくコロナ対策はできていた