arudenteな米

食と映画感想とその他もろもろ個人の趣味と主張のだらだら日記

ハウス・オブ・ザ・デッド2

2006年07月04日 | 映画
1作目と違った意味で駄目

ハウス・オブ・ザ・デッド2(House of the Dead 2: Dead Aim)
2005年(米)

≪ストーリー≫
ある大学敷地内でウィルスによるゾンビ病が発生。大半の学生・教員がゾンビになってしまった。国のゾンビ対策機関は抗体ワクチンを生成するために特殊部隊と科学者を大学に送りこみ大元になったゾンビから血液の採集を試みる。
作戦の成功失敗に関わらず数時間後には大学にミサイルが打ちこまれる事になっていて迫るゾンビの群れと時間との闘いが始まる。


1作目は、はちゃめちゃというか酷い映画でしたが監督が交代した今作も正統な意味でよくない映画でした。
演出が凡庸過ぎるのと統一感がない描写、ありきたりな絵作りと多分、監督もやりたくなかったんじゃないかと思うくらいに。

評価できるのは前作をひきずっていない部分ですが評価できない部分は相変わらずゲームとはまったく関係ないという部分でしょう。 それだと凡百のゾンビ映画でしかない。
どちらかといえば駄目なバイオハザードのパクリというか似非バタリアンを参考にしたんじゃないかと。
ゴア・スプラッター・アクション全てに見るべき部分がありません。
それでも凡庸とはいえ最低ライン以上はクリアしているのでアルバトロス系の映画と比べれば作品になってはいて最後まで見ることは出来ます。

なんとなく脚本が適当なのをやりたくない監督・スタッフが責任感だけで作ったような感じを受けてしまい責めるに責めにくい。そんな面白くない作品です。

すごくネタバレまじる感想は下に







冒頭、いきなり特殊部隊が家を囲んでピザ屋に化けてドアを開けさせます
何かの隠密作戦かと思いきや女性宅に乱入する為の男子大学生のいたずら。

家で乱交パーティーが始まり、女性が一人揉めて家を飛び出してしまいます。

その女性が車に撥ねられそうになり九死に一生を得たかのように見えますがドライバーがシド・ヘイグ(Sid Haig マーダーライドショーにも出てきたピエロ親父 濃い風貌)でスパナで殴られて連れ去られます。

所変わって研究所のような場所。

シド・ヘイグが連れ去った女性(死体)をなぜか脱がせて液体を注射をします。
どうやら死体を生き返らせる実験をする為みたいですが生きかえりません
以前の実験で一人は生きかえったが狂暴化していて閉じ込めてあるようでそれを眺めながら人を殺した事を後悔し始めます。「もう実験はやめよう…」そう悲観にくれていると死体がありません。 気がついたときには狂暴化した死体がシド・ヘイドを襲って…

※この時点で「死霊のしたたり リ・アニメーター」かすかに思い出してしまいました。

タイトルが始まります

タイトルはスタッフ紹介と図書館・フットボール場等の大学生に関係した場所でゾンビが人を襲うフラッシュバックとの交互で最初は意味がわかりませんでした。

映画再開

29日後とテロップが出た中、レストランでフランス人シェフが建物裏で休憩しているときにシド・ヘイドのゾンビに襲われてゾンビになってしまいます
そこにたまたま居合わせた女性がゾンビを銃で退治して当局に引き渡す。

実は女性は偶然にもゾンビ研究の専門家でそのまま機関に呼び出されます。
そこで上官に「大学でゾンビが発生したので特殊戦闘部隊と共に血液サンプルの採取」を命令されます。

あ~… 2回観直したのですがゾンビが発生してから29時間後でなく29日後です。
29 DAYS LATER...です。
ほぼ1ヶ月、シド・ヘイドがウロウロしていたし今まで何をやっていたのかと。
脚本等の誤植かと思ったのですが後半で大学構内で生き残りが何日か何週間かわからないけどチョコで食いつないで隠れていたとかいう台詞があるので弁解の仕様がないです。

そして夜から作戦を始めて10時間(日の出の頃)立つと作戦の成否に関わらず
「ミサイルで駆除」するとか。(なんじゃその作戦)

そしてありがちに下品な特殊部隊(黒人白人4人づつくらい・東洋人一人と白人女性隊員二名)と学者系(最初の女性と男)の部隊で大学に向かいます。

いきなり大学敷地内に入るやゾンビに銃を持っているのにカンフーで立ち向かう中川とかいう東洋人が齧られてマッハの早さでゾンビになり隊員が二人減ります。

後は大学の中でなぜか無線が使いにくくなり部隊は2~3名のグループに分けて元凶を捜索するのです元凶鑑定機械を専門家の女性しかもっていないので理由がまったく不明。
非常に意味が無くこれから先、人員整理がされるのが丸わかりで厳しい。
その中で異彩を放っていたのが下品な特殊部隊の中でもひときわ下品な男で女性の死体と記念写真撮ったり遺品のデジカメを着服したり、かかってきた携帯電話に出て「ジョン?ジョンは死んだよ」とか言ったりとやりたい放題。
しかし彼は病原体を持った蚊に刺されて仲間に監禁されてしまいます。
大学内でゾンビウィルスが急激に広まったのはタイトルバックのゾンビの活躍だけでなく蚊による伝染もあったみたいです
なぜか蚊に刺されると発症は遅いらしいですが…

人員整理が進みしょうもない理由でほぼ壊滅状態になった特殊部隊
生き残ったのは画面上で女性隊員2名と学者系の男と女性。

あ、言い忘れてましたが主人公はこの女性であだ名が「ナイチンゲール」です。
アフリカで医療活動をしていた時ゾンビウィルス騒動に巻き込まれたとか。

さて、生き残った女性隊員は命からがら軍のトラックがあるところまで逃げていきますが運転手が負傷しているようで一人が後ろの荷台のドアを開けたところで中から閉じ込めてあった軍人ゾンビがでてきて死亡。
生き残りは特殊部隊ではこの女性一人に。

学者チームは建物内の中心にある研究施設のようなものを発見
そこに女学生と男子学生の生き残りが、そして助手をしていたという女学生から博士(シド・ヘイグ)の行動が語られます。この時に先に書いた「チョコレートで生き延びた」発言も。

で、博士の息子(?)が死んだときに一緒に居た娘がゾンビ化していてそれで博士が狂って死体蘇生の実験をしていた話が聞けます。
その娘は当局がマークしていた時には発症していなかったので解放した女性というマヌケな話も交えてこの女ゾンビが元凶であるという事で血液採集するとビンゴ。
しかし、大量に来たゾンビによって男子学生も女学生も襲われてしまう。

命からがらトラックのある場所まで逃げてきて車に乗るときに学者男がゾンビにポシェットを奪われ血液サンプルを無くす。

生き延びた三人、男学者、ナイチンゲール、女隊員は悲観に暮れるが唐突に男が「あと10分ある。もう一度採取にいこう」と言い出してもう一度ゾンビの群れの中を三人して進みます。
ミサイルは無線が通じないので回避不能だとか。
男学者はゾンビの体液や腸を身体にまとってゾンビのふりをして囮にになって最短距離の鍵を開けにいきます。
その行動を女たちは「サムライスピリッツ…」とかいいます(ハァ?)

鍵を開けて進み血液サンプルを獲ったが女性隊員がゾンビに噛まれ自害してリタイヤ
この時「あと1分」とか言いますがこの映画時間配分の常識が滅茶苦茶過ぎて緊迫感もへったくれもありません。

残る二人も銃弾が切れ中央突破ですがもみくちゃにされながらナイチンゲールと離ればなれになり助ける暇も無く男学者は校舎から脱出!ミサイル到達。ぴょーんとジャンプでかわす。学校大爆発。そしてなんとかトラックまで血液サンプルを持ってきた。

そこに現れたのが蚊に刺されたゲス隊員で蚊に刺された腕を切り落としていました。
しかし彼には野望が合って血液サンプルを国に渡すのでは無く製薬会社に売りこみ大金を得るという。

銃を付きつけられては仕方が無いのでサンプルを渡そうとするとナイチンゲールが帰還
ゲス隊員をぶん殴って男学者を助ける
その時の反動でまた血液サンプルは地面に落ちて割れてしまった。

生き残ったナイチンゲールと男学者は車に乗って街に向かう
男学者「血液サンプルがあったら血清作れたかな?」
ナイチンゲール「多分、無理。作れないと思う」

そして朝焼けの中、彼らが向かう先には既にあちこち煙が立っていた

 -END-

…って、なんじゃそりゃ~!

総評としては劇場公開無しでTVMなのは当然のなのですがなんの三流ゾンビ映画の脚本を持ってきてこのタイトルに当てはめたか気になる。
ゲームとも前作ともまるで関係無いしゾンビの動きもゆるゆるノタノタしているかと思えば急に走り出すし、「生前の生活習慣になぞって行動している」とか作品中にいっているわりにはそれらしい描写は少ないしメタメタ。
最後のオチも台詞以外は『サンゲリラ』のパチもんみたいな感じですし全体的に「ゾンバイオ 死霊のしたたり」に近い舞台設定、軍隊が絡む部分は『バタリアン』女性や配役の性格描写・配置が『バイオハザード』? … オリジナリティまったくないなぁ。

無用に女性のバストは見れますが色気が不足してただ放り出してるだけだし、ステロタイプな配役や定番な性格付け等ここまで心に残らない映画も珍しい。

ゲス隊員の変態嗜好だけが心に残るくらいだがアクセントにもならない。

それでも前作より映画として成り立っているように見えるのは俳優が演技自体が大根でないのと(余計にアホな脚本が際立ち演じてる俳優が可哀相になる)前作が構成や脚本が狂いすぎていたためだろう。
冷静にみれば記憶に残るだけ前作のほうがインパクトはある。
どちらにしても「ハウス・オブ・ザ・デッド」の映画化はもう駄目としか考えられない。


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2 コメント

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Unknown (ザンディグ君)
2006-07-05 22:37:36
あ~、なんか面白そうに見える…「29日後…」って単に「28日後…」をパロりたかったのでは。キン肉マン二世の「29年後」のパロディとは思えないし…

ハウス・オブ・ザ・デッドの映画というより「オブ・ザ・デッド」とつく映画は基本的に避けたほうが無難な気がしてきます。見ますが。
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Unknown (arudenteな米)
2006-07-05 22:44:49
・ ザンディグ君 様



いや~… 本当に毒にも薬にもならないですよ。



パロディというかスベった冗談というか…

「28日後」って本来はどの月かを限定させない言いまわしもあると思うんですが約1ヶ月という事件の規模が広がる期間を現わすはずなのに大学敷地内だけしか広まっていなくて当局も家族も把握していないってのは穴以前の設定でしょう。
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