甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

行ったつもりの朝田寺(ちょうでんじ)

2016年04月27日 22時02分47秒 | 松阪探検メモ
 無節操な私は、ワンコの散歩と同じで、神社だったらパンパン、お寺だったらナムーと、とりあえず、時間の許す限り祈っています。無節操なので、あまり聞いてくださらないかもしれないけど、律儀にお祈りだけはしています。でも、やりすぎていて、ご利益(りやく)はあまりないというのか、平々凡々とやっていけていることがご利益というのか、とにかく何でもなく毎日を過ごしています。



 朝田寺は、松阪東部の田んぼの真ん中にポツンとあるお寺だったのだと思われます。伊勢神宮への街道沿いの、市街地から離れ、次の町はというと、もう少し行かないと行けなくて、松坂のまちはずれに、ポツンとある。そこにたまたま曽我蕭白(そがしょうはく)という京都の変な絵描きさんが現れました。

 何度か伊勢への道をたどり、いくつかの作品を残した。芭蕉さんなら俳句作品を残した。蕭白さんは、お寺に泊めてもらっている間に絵を描いた。当時の人たちは「ケッタイな絵やなあ」と思いつつも、とりあえず作品のスケールは立派だし、上手とは思わないけど、雰囲気はあるし、お寺の隅っこに残しておこうとキープしていたら、200年以上経過して、やっとみんなが貴重がっているようなので、ボタンの花のシーズンに展示するようになったみたいです。



 これが代表作の唐獅子図のメスらしい。……よく見たら、こっちがオスでした。それでなおさら、蕭白さんの見識というのか、姿勢というのかを感じますね。立派そうなオスなんて描かないのです。



 こちらが唐獅子のオスらしい。勇ましいより、何ともやるせない感じのメスの表情がかわいらしい。どちらかというと今風です。……よく見たら、こっちがメスでした。これまた今風です。ものすごい先取り精神があったんですね。ビックリです。



 布袋(ほてい)さんは、お腹を突き出すありきたりな構図じゃなくて、ずっこけて頭のてっぺんが下にあって、上に足を投げ出している。もう奇抜すぎて何が何だかわからないくらいです。



 中国の人々を描いたこの絵も、みんなクセのありそうな感じで、現実世界の私たちを見張っていてくれるような、ある意味ありがたい、ある意味こわい人たちの姿です。

 こういうのがお寺にあって、1年にほんの2週間くらい公開されるだけなのです。それですごい昔、私たちは夫婦で行ってみたんです。もう長い間行ってないです。また、行けたらいいなあ。

 みなさまも、どうぞ朝田寺、お訪ねください。ものすごいことになっているんですよ。それほど広くはないけど、中味は濃いです。ボタンと蕭白さんは今だけですよ!


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。