数え上げればきりがないけれど、たくさんの異常なことがあります。
夏の初め、セミが鳴き始めた頃はどうだったかな。うちの庭にもたくさんの穴ぼこが空いて、ああ、こんなにたくさんセミたちが出てきたんだと感心したのはいつのことだったのか。
何年か前の夏は、朝の五時すぎくらいからセミたちは鳴き始め、それを聞いた奥さんは、すぐに庭に飛び出て、竹などの棒でセミたちを追い散らし、よその庭で鳴かせるようにしたものでした。よその庭で鳴いたって、朝から迷惑なことには変わりはないけど、今年の夏はそんな小細工をするヒマもなく、セミたちは鳴かなくなりました。
セミたちは、それなりにいるはずなのです。木の下に置いたメダカの鉢に朝エサをあげに行くと、セミたちに何度かおしっこをかけられました。セミも木の下にいるのです。でもミンミン、ウォンウォン鳴かないのです。じっと適当な頃合いを待っているようでした。彼らにも鳴いていい空気感みたいなのがあったんでしょう。今年の夏は、セミたちはデビューしたては鳴いたけれど、もうほとんどいなくなってしまったようです。
セミたちは鳴きたいところ、適当な木の下というのを見つけられたんだろうか。あまりに暑くて、もう少し涼しいところに生活拠点を移そうかな、なんて考えたんではないのだろうか。
来年の夏の初め、またセミたちは鳴くでしょうけど、もっと北へ移動しようという個体も出て来そうな感じです。
夏野菜もなんだかおかしくなっています。収穫できなくなっているかもしれない。それを見越したのか、ただのグータラなのか、私の家ではよそがとっくの昔に植えるはずのアサガオ・ヘチマ・野生化したゴーヤなど、今ごろ出てきました。まだ暑いけれど、もう少し朝晩が涼しくなってくれたら、スクスク伸びるでしょうか。ヘチマは収穫できたら、「大阪へ持っておいで」と母が申しておりますが、母の願い通りに秋のヘチマを届けられるかなあ。
毎日暑いけれど、台風も頭数はいるけど、ちゃんと適切な雨をもたらしてくれる台風というのができそうにありません。みんなスカシッペみたいに、来るかもよ! と言いながら、見当違いのところへ進んでみたりしています。
台風は来ない。野菜は採れない。お米も例年以下になっている。セミも鳴かない。猛暑日は名古屋では34日続いた。昨日か途切れたのか? 日本だけではなくて、世界で異常気象は起こっているはずです。
こんなグチャグチャの夏ですけど、昔作った俳句を捧げて、もう少し穏やかになってもらえるように祈りたいと思います。
1・石垣に足投げ出して夏終わる
2・夜食べるカレーと野菜に法師ゼミ
3・ガザの町へ銀河鉄道通したい