風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

(楽描き水彩画「角の大きさは心の大きさ=名古屋・東山動物園のアクシスジカを描きました」)



名古屋・東山動物園のアクシスジカです。
インドやスリランカが生息地で、同園にいるのは10頭ほど。世界で一番美しいシカと言われるだけあって、白い斑点模様や角は見事です。

描いたオスが横になっているところは、園舎の広場の中央にある長方形に囲んだ餌場の中。そこには干し草がいっぱい。つまり餌場を占領している形ですが、しばらく前に出された生草を十分に食べたせいか休んでいるようにも見えます。

離れたところでメスや小柄なオスたちが群れをつくり遠巻きにしています。こちらも生草を食べたあとですが、そろそろ干し草を食べたくなったのか餌場が気になるようです。

そして、別のところに大きなオスが1頭。その大きなオスは餌場を占領しているオスより体も角も一回り大きく立派です。角の大きさや風格からも「リーダー」でしょう。
さて、これからどうなる?じっくり観察することにしました。

やがて、メスたちが意を決したのか1列になって餌場に近づきました。
まず先頭のメスがオスに挨拶を交わすように顔を寄せたあと、数本の干し草をくわえて離れました。後のオスやメスも1頭ずつ餌場のオスに顔を近づけたあと同じように干し草をくわえて離れます。

餌場のオスは動こうとしません。
リーダーは離れたところで餌場の動きを見て見ぬふりなのか、周りの枯れ木に角や体をこすり付けるなどして餌場には近づきません。

何分か経ってからでした。リーダーが餌場に向かって動きました。
一触即発!固唾をのんで見守ると、リーダーは餌場のオスを追い出そうとする素振りはなく、干し草を引っ張り出し黙々と口に入れています。

この間1分ほど。餌場のオスはゆっくり立ち上がると餌箱の外へ。遠巻きしていたメスや他のオスたちが安心したように餌場に近づき、リーダーと干し草を食べ始めました。
リーダーと次期リーダーの座を狙う2頭の雄鹿。理性ある行動で平和は保たれました。

園舎の柵に掲示されたプレートに「角の大きさは心の大きさ」とありました。



  


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