名古屋・栄の愛知県美術館8階のギャラリーで開かれている第62回愛知県私学美術展と、第59回日本表現派展を拝見してきました。
親子、いやそれ以上の年齢差、それに力量差も大きいとはいえ、どちらも形式にとらわれず、自由で素直に取り組んだ作品に感銘しました。いずれも、11月1日(日)まで。
≪私学美術展≫
私立高校生たちの私学美術展は絵画、写真、書の3部門。
絵画部門では、若者らしく思い切ったモチーフや構図、彩色、筆づかいの作品が目を引きます。とりわけ、私学協会長賞を受けた夕暮れの港を描いた作品からは、全体に力強さを感じました。
写真部門には、小動物や魚、運動会、街角の風景などが並んでいますが、思わず「なかなか、やるねえ」と驚いた作品が少なくありません。
風景を捉えたスマホの画面をスマホで(?)撮った写真、猫の目の持つ野獣性を捉えた写真・・・。街頭が灯った風景の作品は、なかなかの力量だと思いました。
字の下手くそな僕には、書を見るだけの力はありません。でも、それぞれの文字とそれを選んだ生徒の思いなどを考えながら見たりすると、なかなか楽しいものです。
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≪日本表現会展≫
公募展である日本表現会展には、30号以上の大型作品が並びます。
形式や技術にとらわれず、素直に表現することが会のモットーのようですが、確かにその通りだな、と思った作品が目を引きました。絵を定年後から始め、形式も技術も未熟な自分がいうのも変ですが、素直な表現だけは持ちたいと思ったものです。
それはさておき、嬉しかったのは、この展覧会の入場料600円が「学生、65歳以上、障がい者、・付添いの人 無料」だということです。数年前、海外旅行先の美術館で同様の「特典」を受けたのを思い出しました。
最近では国内でもこうした例が増えてきたのかどうかは知りませんが、美術鑑賞のすそ野を広げる試みは大切でしょう。それを、美術館としてではなく、公募団体として独自に行っていることに拍手したいと思います。
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