歴史・音楽・過ぎゆく日常のこと
日日の幻燈




先月、旅の仲間たちと甲州街道を府中宿から日野宿まで歩きましたが、本格的な夏の暑さが来る前に、日野宿から八王子宿を目指そう!ということで、6月18日、歩いてきました。
日野宿から歩く前に、ここまで来たら、ちょっとルートから外れるものの、高幡不動をお参りしないわけにはいかないだろうということで、集合場所は京王線の高幡不動駅。

私にとっては初めての高幡不動です。

高幡不動尊(正式には高幡山明王院金剛寺)は関東三不動のひとつに数えられます。平安時代初期の創建で、江戸時代には36もの末寺を持つ大寺院だったそうです。「江戸名所図会」によると、創建は奈良時代以前で、弘法大師や慈覚大師による再興があったとか。いずれにしても、関東屈指の名刹ですね。
本尊の不動明王坐像(重要文化財)は平安時代の作です。

【参道入り口】


11時に高幡不動駅に集合。すぐに駅前ロータリーから続く参道へ向かいます。

【参道】


参道はお土産店が軒を連ねているというより、普通の飲食店街って感じでした。お蕎麦屋さんが多かったですが、蕎麦と高幡不動、何か関係があるのでしょうか?ま、寺院の参道わきにはお蕎麦屋さんがどこでも多い気もしますので、とくに名物ってわけではないのかも。

【仁王門と五重塔】


参道は歩いて5分程度でしょうか、信号の向こうに仁王門。

【仁王門】


仁王門は室町時代の建立で国の重要文化財です。
この仁王門をくぐり、境内へ出ます。

【不動堂と五重塔】


仁王門をくぐると境内。正面には不動堂。こちらも重要文化財。1342(康永元)年にそれまで山中にあったものを、この地に移築したそうです。

【五重塔】


高幡不動というと、私が真っ先にイメージするのがこの五重塔。近くを通ると目立ちますから。
建立は比較的新しく、1980(昭和55)年。ずっと昔からあったというわけではないんですね。

【新選組記念碑】


この辺り、新選組とは切っても切れない縁の土地柄。このモニュメントは近藤勇・土方歳三の顕彰碑で、1888(明治21)年に建立されました。
篆額は旧会津藩主・松平容保、書は元幕府典医頭の松本順。容保も順も、新選組とともに戦火を潜り抜けた仲ですね。
明治当初、賊軍とされた幕府方の戦死者は、追悼・慰霊が許されなかったそうです。明治政府から公式に許可が出たのは1874(明治7)年のこと。多摩の人々は、ようやく…という思いだったでしょう。

【土方歳三像】


土方歳三はこの辺りの生まれで、家は高幡不動の檀家頭の格式だったそうです。

【境内のあじさい1】


ちょうど、あじさいまつりが開催されていました。
見事なあじさいが境内を彩っています。今がちょうど見ごろでしょうか。

【境内のあじさい2】


それにしても境内は広すぎる!
いろいろと見どころを巡っていたら、半日くらい、すぐ過ぎてしまいそうです。これから日野宿へ移動して八王子まで歩く我々としては、そんなに時間がとれないので、名残惜しくもお寺を後にしたのでした。


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