日日の幻燈

歴史・音楽・過ぎゆく日常のこと

【classic50】「悲愴(チャイコフスキー)」-クラシック50番勝負(3)-

2015-04-26 | my classix



「聴いておきたいクラシック音楽50の名曲」(中川右介著・河出書房新社)にもとづくクラシック50番勝負、3曲目は、チャイコフスキーの「悲愴」。
チャイコフスキーは知っているし、「悲愴」というタイトルも聞いたことがある。でも、曲は浮かんでこない。でも、どこかで何気なく耳にしていて、曲を聴けば、ああ、これか、知ってる…となるかなと思いきや、まったく聴いた覚えなし。

「悲愴」というタイトルから思い浮かべるようなイメージ、悲愴感はあまりないように思うのですが、聴きこみがまだまだ浅いからでしょうか?
「聴いておきたいクラシック音楽50の名曲」では、この曲について「暗い」を連発しているけど、そう?明るくはないけれど、かといって連発するほど暗いとも思えない。クラシックの常識、というか一般的な雰囲気からすると暗いということなのかな?確かに曲の終わり方だけとれば、暗いというか沈鬱だけど。
それとも、自分が普段聴いている曲が度を越して暗すぎるのだろうか?いやいや、本人としては、そんな暗い曲ばかり聴いているわけでもないと思うのだが。


そうそう、前回のシューベルトの「未完成交響曲」のところで、音楽家のイメージって、悲劇的で暗くて貧しくて…どこで刷り込まれたんだ?と書きました。

思い出した。

そのイメージを植え付けたのが、家にあった子供向けの百科事典の中のチャイコフスキーの伝記。
「演奏会の後に飲んだ一杯の水が原因でコレラに感染し亡くなった、云々」
とあって、幼心にも、水を飲んだだけでコレラにかかって死んじゃうんだ…って、本気で恐怖したのでした。小さいころ、コレラと言えば得体の知れない恐怖の病気No.1でした。百科事典のページも、カラーじゃなくて、なんだか暗い配色の2色刷りだったのもいけなかったんだと思いますが、そのチャイコフスキーとコレラのイメージが、ず~っと残っていたんです。
幼いころのイメージの刷り込みというか、ダメージというか、恐ろしいものです。

なんでも死因については自殺説もあるのだとか。
チャイコフスキー、曲はともかく、人生には暗い、それこそ悲愴なイメージが付きまとう…。


ということで、3戦目もあえなく黒星。次回、五分の星に戻したいものです。


クラシック50番勝負・戦績-1勝2敗-
【03】×「悲愴」 チャイコフスキー
【02】×「未完成交響曲」 シューベルト
【01】○「運命」 ベートーベン


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【classic50】「未完成交響曲(シューベルト)」-クラシック50番勝負(2)-

2015-03-18 | my classix


「聴いておきたいクラシック音楽50の名曲」(中川右介著・河出書房新社)にもとづくクラシック50番勝負、2曲目は、シューベルトの「未完成交響曲」。
シューベルトならCDをもっている。「冬の旅」「美しき水車小屋の娘」。いずれも歌曲。
で、この「未完成交響曲」。
知りませんでした。
どこかでタイトルは聞いたことあるような…やっぱりないかな。

そのタイトル通り、未完成の交響曲。通常、交響曲は第四楽章まであるのに第二楽章までしかないのだそうだ。なぜ未完成なのかはわからないとか(推論はいろいろとあるらしいけど)。
本に「悲しくなるような美しさ」とありましたが、確かにそんな感じです。けして楽しい気分にはなれない曲。だけど、なのか、だから、なのか、起伏が激しい曲よりも落ち着いて聴けます。
ただ、「運命」のようにアピール度大の旋律がないためか、メロディを少しでいいからくちずさめと言われても、私にはまだまだ無理です。

なんか、私の小さいころからの音楽家のイメージって、悲劇的で暗くて貧しくて…。
なぜなんだろう?どこで刷り込まれたのかな?このイメージ。
とくにシューベルトはその最たるもの…だったのですが。
31歳で亡くなったシューベルト、短い人生の間にこれだけの作品を作るのだから、我々凡人とは、そもそも根本的なところで違っているとしか思えないのだ。

そんなわけで、2戦目にして早くも、悲劇の天才の前に負けを喫してしまったのでした。


クラシック50番勝負・戦績-1勝1敗-
【02】×「未完成交響曲」 シューベルト
【01】○「運命」 ベートーベン


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【classic50】「運命(ベートーベン)」-クラシック50番勝負(1)-

2015-03-09 | my classix


クラシックが聴きたくなっても、あの膨大な数の曲の中からどれから聴いたらいいんだろう?
とくに誰が好きだとか、そういうのがない場合。
そんなとき見つけたのが1冊の本(文庫)。

■聴いておきたいクラシック音楽50の名曲
■中川右介
■河出書房新社
■2013年

とりあえずは聴いておけ的なクラシックの代表作が50曲紹介されているのだそうです。
じゃあ、この本に出ている曲を片っ端から聴いてみようと。どれだけ知っているのかな?

名付けて「クラシック50番勝負」。

これ、知ってる!とか
これ、曲名は知らないけど、聴いたことある!
それなら私の勝ち。

まったく知らん、とか
タイトルだけなら知ってるんだけど、聴いたことない…。
これは、負け。

ま、軽い気持ちでクラシックを楽しんでみようと、そんなところです。



で、まず1曲目がベートーベンの「運命」。
ジャジャジャジャーン。
あれですね。

これはもちろん知ってました。知ってましたが、知っているのは冒頭のジャジャジャジャーンだけ。
この曲が30分にも及ぶ大作(クラシックの世界では当たり前なのでしょうが)とは。要は冒頭以外はまったく知らない、聞き覚えなしだったわけで。
今回初めて最後まで聴いてみました。

ベートーベンの悲劇的な人生と「運命」というタイトルから想像するのとは相反して、なんか明るい感じの曲だなぁ…というのが正直な感想。もっと暗くて、ジワジワと心の奥底に忍び寄ってくるような、ある意味重たい曲をイメージしたのですが。

ちなみに「運命」と言って通じるのは日本だけで、よその国ではダメなんだそうです。この曲が日本に入ってきたときにニックネーム的に「運命」と名付けられたのだとか。そんな豆知識が常識なのかどうかもわからないくらい、実はクラシックに疎い私なのでした。

ま、冒頭だけでも知っていたので(とりあえず日本人としてはこれでOKな気がする…)、まずは幸先よく1勝です。


【01】○「運命」 ベートーベン


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