歴史・音楽・過ぎゆく日常のこと
日日の幻燈






調布市郷土博物館の帰り、布多天神社へ行ってきました。
京王線の調布駅を出て、旧甲州街道沿いから参道が続いていきます。この参道は天神通り商店街。ここでは、ゲゲゲの鬼太郎に出てくるキャラクターたちに出会えます。



鬼太郎と目玉おやじは、参道の出入り口上、「天神通り商店街」の看板にドーンと腰かけています。やはりメインキャラクターだけあります。道沿いにもモニュメントがふたつあるので、ともどもお見逃しなく。
鬼太郎というと鳥取のイメージですが、作者の水木しげるさんは調布市在住。また、鬼太郎が墓場から生まれた「誕生の地」も調布市下石原なんですよね(「幽霊一家」による)。



ネコ娘と一反もめん。最近のアニメの絵と比べると、一昔前のイメージですね。

【布多天神社鳥居】


天神通り商店街を抜け、国道20号線を渡って真っ直ぐ行くと布多天神社の鳥居。緑の木々が神聖な雰囲気を醸し出しますが、でも、どこか長閑さも残しています。

【拝殿】


布多天神社の創建は、平安時代(あるいはそれ以前)にまでさかのぼるようで、延喜式にその名が記されています。この辺りでは最古の寺社のひとつ、ということになるでしょうか。
もともとは、多摩川河畔にあったものが、洪水により室町時代に現在の地へ遷りました。江戸時代の布田五宿(上石原宿・下石原宿・上布田宿・下布田宿・国領宿)の総鎮守で、「天神の市」が立ち賑わっていたとのこと。現在でも骨董市などが開かれているとのことです。
本殿は宝永3(1706)年の再建ですが、現在は覆屋の中にあり外からは見せません。

【「江戸名所図会」の布多天神社】


「江戸名所図会」では、上布田宿の右の方、4丁(約440メートル)ほどのところにある…と簡単に紹介。挿絵も載っていますが、布多天神社とともに上布田宿の雰囲気も見てとれます。宿場町とはいえ、東海道の宿場とは随分と雰囲気が違うものですね。

【狛犬】


寛永8(1796)年に建てられ、現存する狛犬では調布市内ではいちばん古いものだそうです。

【狛犬の台座部分の銘】


天神の市での商売繁盛を祈願してか、「惣氏子中」と並んで「惣商人中」も台座に名を刻んでいます。市での賑わいの証左とされています。

平日の夕方なので、参拝する人もそんなには多くありませんでした。女子高生が境内を歩いていて、ちょっと場違い?と思いましたが、参拝ではなく近道をしただけかな?
そうそう、豊臣秀吉の制札も残されているようですが、公開されているのでしょうか?





にほんブログ村 歴史ブログ 江戸時代へ    






コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする