去年の大河ドラマ「軍師官兵衛」の三成、ファンからすれば酷かったようですね。私は、多分そういう描かれ方をするんだろうなぁ…と直感していたので、最初から見ませんでしたが…(だから、あくまで伝聞です)。
むしろ家康を主人公にした物語のほうが、三成は敵役としても堂々と描かれているんじゃないでしょうか。
78年の大河「黄金の日日」で私は三成に出会ったわけですが、近藤正臣演じるあの三成はカッコ良かった!
ファンのひいき目というのかミーハーというのか、私としてはカッコ良く描かれていれば史実を多少逸脱しても良しとしてしまうし、嬉しくもなるわけでして。
細川ガラシャとの淡い恋なんて、それこそ怒られてしまいそうですし、秀吉に千利休の助命嘆願をしたなんてのも、一般論的な利休ストーリーからは外れてしまうし。今だったらネットで炎上してしまったかもしれないですね。
でも赦してしまうのだ。
所詮、大河”ドラマ”なわけだし、世の中には三成が悪役にされているほうがずっと多いわけで、こういうときくらい大いにカッコ良くあって欲しい…というのが虐げられてきたファン心理ってものでしょうか。ゲームやアニメに感化された悪い意味での歴女と大差はない私なのです(歴女の皆さん、誤解しないでください。まじめな歴女の方が大勢いることは、よ~く存じ上げていますです)。
三成の凛々しい立ち居振る舞い。
主人公・助左衛門のピンチを何度も救う「おいしいところいただき」キャラ。
少年りすにゃは、この近藤三成に身も心も捧げてしまったのでした。これも一種の萌えなのか…(ちょっと違う気もするが…)。
ちなみに、関ヶ原の戦いのあと三成と共に処刑された小西行長には小野寺昭、安国寺恵瓊には神山繁。行長も恵瓊も、私の中では「黄金の日日」のイメージがベースとなっています。
敬虔なキリシタンとして、心の中に熱いものを抱きながらもそれを押しころすような物静かな行長。
かたや、外交僧というより荒くれ坊主的に豪放な恵瓊。
その他にも個性的で魅力的なキャラが続々登場します。
信長狙撃犯・杉谷善住坊(川谷拓三)の鋸引き。
天下の大泥棒・石川五右衛門(根津甚八)の伏見城討ち入りと釜茹でによる処刑。
善住坊も五右衛門も助左衛門とは今井の奉公人仲間という設定。
「軍師官兵衛」での憎まれ役・三成に相当するのが、堺の豪商・今井宗薫(林隆三)。
千利休(鶴田浩二)は、あまり三成と絡んでいなかったです。最期を迎える際、秀吉に助命嘆願をして聞き入れられず、仕方なしに利休の館を警護(…まあ、包囲ですな)したくらい。その時も、三成は利休と親交のあった助左衛門が、堀に小舟を浮かべて送別のリュートを演奏するという我儘を見て見ぬふりしてやります。いい人なんです。
幼い頃に刷り込まれたイメージは、なかなか抜けない。その後の人生にも大いに影響を与えたとか、与えなかったとか…。
以上、徒然なるままに、三成への想いを語ってしまいました。乱文、ご容赦のほどを…。
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