7月末に大月周辺で始まった、高水温が続いたことが原因で、造礁サンゴの褐虫藻が抜けサンゴが白くなる白化現象。特に研究所地先の波打ち際から沖の水深1-3mではひどく、白化に弱いとされているクシハダミドリイシだけではなく、塊状のサンゴまで白化しました。先月末頃には終息し、波あたりのよい場所では回復に向かっています。今回の白化は一気にサンゴが白くなるのではなく、徐々に色落ちしていくように白くなっていき、完全に白くなったものはほとんど回復しませんでした。幸いに色落ち程度のものはかなり回復しました。冬前には回復して、なんとか冬を乗り越えて欲しいです(目崎)。
写真:水深2mのニホンミドリイシの様子 分かりにくいかもしれませんが、色落ち>かなり白くなり>徐々に色が戻る様子が見えると思います。
愛媛県の須の川の調査のついでに、須の川より北に位置する宇和島市の田之浜というところにいきました。突然の訪問だったのですが津島マリンというショップの方が、シューノケルポイントに船でつれていってくれました。そのポイントは水深1~5mほどで、約30分シュノーケルをしましたが、30種のサンゴを記録することができました。思っていたよりエンタクミドリイシなど卓状ミドリイシのサイズが大きく、加入群体も多いので、5-10年後にはかなり見栄えのよい場所になると思います。また、エダミドリイシの大きな群落もあり、まだ温帯らしい群集でした。他にもよいポイントがあるそうなので、近日詳細な調査をしたいと思います(目崎)。
以前よりずっと行きたいと思っていた、矢井賀にサンゴを見に行ってきました。矢井賀は高知市から西へ車で1時間半ほどにある場所です。調査した場所は矢井賀の港を出てすぐのミズシリとウノハエ~オオナガの中間くらいの計2地点。調査で記録できたサンゴは水深3~13mの2地点で13科32属63種で、土佐湾内では普通に見られる種がだいたい出現しました。3~8m付近は卓状のミドリイシで覆われ(北側はクシハダミドリイシで南側はエンタクミドリイシが優占)、8~13mにかけて卓状ミドリイシから被覆状と塊状サンゴの混生、そして被覆状と塊状サンゴ優占に変化する様子が観察できました。
珍しい種はでませんでしたが、驚いたことはサンゴの量でした。5~8m付近の水深帯が非常に広く、いけどもいけども高被度のサンゴで覆われ、同じ場所をぐるぐる回っているのではないかと錯覚するくらいでした。大月町で今年見られるような白化はほとんどなく、サンゴも健全でした。このような群集が残り幼生の供給源になれば、周辺で多少の被害がでても安心な気がしました(目崎)。
今日、地元大浦漁港の方から、港の周辺のサンゴが白いけど見てもらえないやろかと連絡がありました。ブログで何度か紹介していますが、大月町周辺は夏季の高水温のため、浅海部でクシハダミドリイシを中心としたサンゴが白化をしています。大浦漁港周辺ははじめて泳ぐのですが、波あたりがよく遠浅で、思っていたよ卓状りミドリイシやイボサンゴ、オオトゲキクメイシ類などが岩の上を覆っていました。しかし、連絡があったとおり、浅海部のミドリイシの大部分は色がおちてまだら模様になっているか、完全に白くなっていました。まだ、サンゴ自体が死んで藻がついているものはなく、水温は下がっていたので、これからどのくらい生き延びてくれるか祈るばかりです(目崎)。
今日は昨日に引き続きエンタクミドリイシの産卵がくるかと思っていたら、エンタクは産みませんでした。代わりにトゲイボサンゴ1群体と、ノリコモンサンゴ1群体がそれぞれ産卵しました。もう夜の産卵もほとんど終わりに近づいてきたような気がします(目崎)明日の産卵確率20%
日出前の産卵観察は今日で終わりにすることにしました。結局確認できた種は、サオトメシコロサンゴとシコロサンゴの2種だけでしたが、各回でブログに書いたようにこれからの研究につながる面白いことがいろいろ分かりました。早朝の観察は毎日朝3:45起きで、寝坊できないというプレッシャーから眠れなくなることもあり、正直耳抜きがきついことが何度かありました。しかし、見たことのない産卵を見ることは、きついことをすべて忘れるくらい素晴らしいものでした。お父さん、お母さん、丈夫な体に産んでくれてありがとう!
今日も産卵はありませんでしたが、こちらの地方でよく食べられている三角の巻貝が、5:00頃から放卵放精していました。もっと他の日にも産んでるかもしれませんが、前回放卵放精を確認したのは8月1日でした。1匹だけ、2匹仲良く、多数で産んでいるものがいました。よく見てると、シコロサンゴとかと違い、メスが多いように思いました(目崎)。
放卵の様子
今日はようやくまちにまった、エンタクミドリイシの産卵がありました。産卵を確認した順でいくと、まずトゲイボサンゴ20:10、コシバミドリイシ20:20(この種はいつもエンタクミドリイシといっしょに産卵するのですが、これまでエンタクミドリイシやA. sp.1 ばかり観察していたため、産卵時刻はわかっていませんでした。この時刻の産卵は、西泊のミドリイシ属の中で最速です。)、A. sp.1が20:45に産卵しました。この他に卵塊のセットを確認したものは季節はずれのクシハダミドリシイ1群体と、エンタクミドリイシ枝卓状16群体と卓状4群体でした。クシハダミドリイシの卵塊のセットを確認してしまい、その他にもセットしているものがないか探すため、エンタクミドリイシの卵塊放出の確認はあきらめました。結局、見つかったのは1群体だけでした。ミドリイシの産卵はキクメイシ科などと比べると遅いものだと思っていましたが、コシバミドリイシやA.sp1など早く産むものが少しづつわかってきました。もう今年は明日くらいしかチャンスはありませんが、今後もう少し調べていきたいと思います(目崎)。明日の産卵確率70%