地図のいろいろ

半世紀も地図作りに携わっていましたので、この辺で振り返って地図を見直してみようかな~・・・。

甲府盆地(扇状地)

2008-12-04 09:08:34 | Weblog
甲府盆地は、わが国の代表的な扇状地です。
フォッサマグナに位置するため、盆地の両側が勾配のきつい断層崖になっています。
河川がこの断層から、平坦な甲府盆地に流れだすとき、土砂が堆積されアチコチに扇状地が出来ます。

上の地図は、御坂山地を後背地にした甲府盆地の一部、扇状地です。

植生を見ると、水田はごく一部で、殆ど果樹園です。多分、ブドウ畑でしょう。

スペインでは山というか、丘というか、全てがブドウ畑でした。ブドウの木も棚状になっていなくて、一本一本ゆったり間隔を置いて植えられていました。しかも、延々とブドウ畑のみで、その間に人家など見られませんでした。
今にも、丘の間から、馬に乗ったドンキホーテが、サンチョを従えて現れて来そうな、錯覚を覚えましたが・・・。

甲府ではブドウが植えられているのは、扇状地が主で、しかも、密生して、棚状に植えられていますよね。そして、果樹園の間には人家がせせこましく散在しています。

わが国は、平野が少なく、人口密度の高い国だけに、こうした土地利用は当然でしょうが・・・。