地図のいろいろ

半世紀も地図作りに携わっていましたので、この辺で振り返って地図を見直してみようかな~・・・。

準平原 大台ケ原

2008-08-25 17:38:42 | Weblog
準平原として注目されている大台ケ原を採り上げてみました。
標高1694.9m(日出ヶ岳)。深田久弥によって「日本百名山」の一つとされています。日本百景、日本の秘境100選にも選ばれています。三重県の最高峰の山です。

等高線がゆったりしていて、標高差100mの等高線を赤で着色してみたのが添付の地図です。広いところでは1000mで100mの標高差。
頂上には平坦な山がいくつかあり、それらをひとまとめにして大台ヶ原と言っています。
このように頂上が平坦で周囲を傾斜が急な崖で囲まれている地形を隆起準平原といいます。
また、降水量は年平均約4800ミリ、東京が1400ミリ前後なので、その3倍以上にも達する多雨地帯です。
頂上から東ノ川に向かって流れる川は、その上流で3本の川が十字峡谷状に交わっています。そのあたりで川は急流になって流れてれています。
日本最高の多雨地帯のこの場所が湿地帯に成っていないのが不思議です。
河川等による浸食も激しい地域です。

今から2000万年前に海底が隆起して陸地となり、長い時間侵食をうけて200万年に平坦な地形(準平原)になったそうですが・・・
この辺の天変地異はいまいちよく解りませんが・・・。

機会があったら是非訪れたい山ですが、それにしても、あまり観光地として騒がれないのが不思議です。