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戸川秋骨の言葉

2010年12月12日 23時06分33秒 | 日乗

今日の朝日新聞書評欄で、エッセイストの中野翠さんが戸川秋骨の随筆の紹介をしていた。

大人の本棚
『戸川秋骨 人物肖像集』
戸川秋骨著
みすず書房 2520円

戸川秋骨のことは知らなかった。
1870年、肥後生まれ。
随筆家で評論家だそうな。

中野翠さんは、書評の中で『人物肖像集』から戸川秋骨の次の言葉を紹介していた。

私は元来甚(ハナハ)だ我儘(ワガママ)で、宗教家の宗教は嫌ひであり、哲学者の哲学が嫌ひであり、更に文学者の文学が嫌いである。同時に、宗教も哲学も文学も好きであるに、先生のは、すべて人間の宗教、人間の哲学、人間の文学が説かれたように感じられたので、無暗(ムヤミニ)に先生の講義が好きになった」

先生とは、戸川が東京大学での恩師・ケーベル先生のこと。

また、戸川は、尤も好きだった北村透谷について、「ユウモアがなかった」とのべ、次のように書いているそうな。

「私は、ユウモアが人生に甚だ大事なものであると考えている。それは、決して只可笑(オカ)しいとか、面白いとかいふような事に就いての感でない。それは人生観の一番深く、また高い処へ導く感ではないかと思う」

戸川秋骨、不勉強で知りませんでした。
早速、中央図書館で本書の予約を入れました。

残念ながら、年をとる程に自分の不勉強に直面し、自分が小さくなっていく感じまします。
まあ何とか、少々の学習意欲は残っていますので、知らなかったところ目を落としていこと思います。

  

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宮城まり子さんの言葉

2010年12月12日 22時13分32秒 | 日乗

宮城まり子さんのお名前を、今日の朝日新聞「天声人語」で見つけました。
以前、2度ほど講演会に出かけたことがあります。
また、「ねむの木学園」の子ども達作品展も何度か見たことがあります。

このところ、宮城まり子さんのお名前を聞くことがなかったので、何か懐かしい感じで「天声人語」を読みました。

今日の「天声人語」は次の通りです。

▼伝説ともいえる逸話は、登山に限らず「開拓者魂」というものをよく表していよう。とはいえ未知の領域を手探りで進む難路は並ではない。金星軌道に入り損なった探査機「あかつき」も、その困難に跳ね返されたといえる。成功の栄誉と失敗のリスクは、当然ながら正比例する▼かけた費用は250億円。巨額を無駄にしたのか、せめて将来への糧にできるのかは、今後の宇宙航空研究開発機構しだいとなろう。国の台所がきしむ時代、この手の予算は微妙な世論の背中に乗っている▼ずいぶん前になるが、ねむの木学園の宮城まり子さんにこんな話を聞いた。「ロケット打ち上げに失敗した時、記者さんから電話があったの。『膨大な浪費をするなら福祉に使って』と談話を取りたかったらしいのよ。私が『チャレンジに失敗はつきもの。冒険心を無くさないで』って言ったら、その人、困っちゃって」▼台所は厳しいが、開拓者魂への応援旗は掲げ続けたい。太陽系大航海がうたわれる時代。長い目を持たずには見えないものが、あるに違いない。

宮城まり子さんに、「お金を福祉に使って!」を期待した記者さんの電話。
「冒険心を無くさないで!」とのまり子さんの返事。
なかなか面白いですね。

そういえば思い出しました。
事業仕分けでの連坊さんとノーベル賞受賞の科学者との対立も似たようなことがありましたね。

国家やお金持ちの皆さんは、お金の使い方についていろいろ考えるのでしょう。
しかし、前期高齢者の私はですなー、少々の年金で行き先について迷うことはありませですなー。(笑い)

 

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