見かけにはよらない

夕方　郵便物を出しに郵便局へ行った。

すると、なぜか大混雑。

時間も6時すぎなのに。

と、思うと2人前の兄ちゃんが、なにやらトラブっていた。

どうも不在届けが来ていたので、荷物を引き取りに来たらしい。
しかし、その荷物見つからない。

「それじゃあ、ねぇよ」
「なま物じゃねぇって」

兄ちゃんのイライラは、まわりを凍らせる。

「やべぇ。絶対やばいムードだってばよ」

なぜか　その瞬間、先日取手駅での事件が頭をよぎった。

「うわ、事件に巻き込まれる」

そんな恐怖を抱きつつ、列に並んでいると、その兄ちゃんがチラッと後ろを振り向いた。

「ゲッ、振り向いたよ。次は「見てんじゃねぇよ」って恫喝か？」

すると、不機嫌そうに窓口に向かって
「すみません、すみません。誰か他にいねぇのかよ」

と怒鳴る。

「ひぇぇぇ・・・、絶対ヤバいって」

と思ったら、兄ちゃん

「後ろ　つかえてるから　誰かやってあげて」

へぇ？

すると、他の職員が対応して、オイラたち手紙を出す人たちがスルスルと抜けて行った。

オイラ、その兄ちゃんの隣に来たとき、軽く会釈した。

感謝とひどい妄想をして申し訳ないとが一緒になって。

暴れるやつもいるけど、秩序を守っているヤツもいて、見かけや言葉遣いだけでは分からないってことがたくさんあるんだ。

海老蔵の事件もあったけど、昨日の兄ちゃんのことを考えると、一概に何ともいえねぇなぁ・・・ああいうことになったってことは、海老蔵にも何らかの引き金があったのかもしれない・・・と思ったりした。