あしたはきっといい日

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2021瀬戸内への旅 その3

2021-12-12 14:37:32 | 旅する

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前の晩、寝たのは2時頃だった。寝不足ではないという気にもならないくらいだったけど、それよりも別の気持ちの方が勝っていて、だからしっかり起きられたのかもしれない。

ホテルで慌ただしく朝食をいただいてから、徒歩で高松港へ。乗りたい船は7時40分に出港する土庄行きの高速船。フェリーよりも定員は少ないものの、何とか乗ることができた。

その前に出るフェリーに乗ってゆっくりととも考えたけど、目的地へのバスの乗り継ぎができないことから、この船に乗ることにした。例年なら多くの観光客を乗せているだろうに、船内の空席に運航事業者のことと航路の維持について心配になった。

フェリーの半分近くの所要時間で、高速船は高松と土庄を結んでいる。で、土庄港に着くとすぐ、バスのフリー乗車券を購入し、何とか予定していたバスに乗り込んだ。小豆島には瀬戸内国際芸術祭の際に何度か訪れているけど、名前の割には広い。一昨年訪ねた時は初めて三都半島の先まで行ったけど、内海の島に半島があるということにそもそも驚く。それはこの島がどう形成されたかによるのだろうけど、そこまでの興味は今のところ持っていない。

草壁港でバスに乗り継ぐ。以前、ここから高松に戻ったことがあったけど、その航路は今年3月に休止されている。島には定期旅客航路を持つ港がいくつかあり、それぞれが役割を持っていたと思うけど、この状況下ではその維持にはかなりの負担がかかるのだろうし、先行きも見込めないことからそうせざるを得ないのだろうけど、一方で、船の燃料・動力源についてのブレイクスルーが求められているようにも思う。

そんなことを考えているうちに次のバスがやってきた。久しぶりに木の板張りのバスだった。それを笑い話にする気はなく、経年の長い車両を大事に使うことでコストを抑えている経営努力に頭が下がる。国や自治体は様々な補助金等の施策を行っているけど、公平性が求められるのか、それとも効果ありきなのか。後者の考えに近い僕から見るとちぐはぐ感は否めない。

話がだいぶ脱線してしまったが、以前から「寒霞渓」という文字と言葉の響きに憧れていた。けれども、瀬戸芸の時には作品鑑賞を優先するため、それとセットでない観光地へ足を伸ばすまでいはいかない。そこには小豆島の広さも起因しているけど。

ロープウェイに乗り展望台に向かう。快晴の中、眼下に広がる美しい景色を堪能した。雨だとか天気が悪かったりしたらきっと、別の場所に行っていたかな…などと一瞬思ったものの、すぐにまたその美しい景色に気持ちが向かった。

紅葉の季節が最も美しいと思うし、実際に複数の団体客が訪れていた。その楽しそうな様子を見ながら僕もまた楽しい気持ちになった。で「シャッターお押ししましょうか?」と、最近は遠慮していた声掛けをしてみた。そのタイミングでほんの少しの間マスクを外してもらったその表情にまた、楽しい気持ちが膨らむ。

だけど、強風のおかげであまりにも寒く、乗ってきたバスの折り返しに合わせて早々にロープウェイに乗り込んだ。次回訪ねる際はきっとカフェなども開いているだろうと願い、その時はゆっくりと時間を過ごしたい。

で、予定を早めたことから帰りに立ち寄ろうと思っていたオリーブ公園に向かった。オリーブ園から入り、なだらかな丘を登っていく。冬の服装で身を固めていたためか、暖かい日差しに汗ばむくらいだった。ただ、それもまた心地いい。ところどころに実を残したオリーブの木を見かけながら、オリーブ公園内の建物に入り、早めの昼食をいただいた。インスタ映えを狙って選んだメニューだったけど、インスタにアップするのを忘れてしまった。今からでは… ジュースは甘味が強かったものの、それも含めて美味しくいただいた。

その後、売店に立ち寄りお土産物を物色した。自宅や職場へのものは前日までにほぼ買い揃えていたけど、今晩行く予定にしている場所へ持っていくものを悩みながら選んだ。

次に乗るバスはこの建物のすぐ前に来てくれるので、オリーブソフトをいただいたりしながら待っていた。それなりに多くの人が乗っていたけど、何とか席を確保することができた。ここから先はまた長い。それでも、沿線の見所などをバスの運転手さんがアナウンスで紹介してくれたりして、その時間もまた楽しめた。

二十四の瞳映画村へ向かうバスの本数は限られていて、草壁港付近や醤の里付近で自転車を借りて行ってみようかなどども考えたけど、結局はバスの方が便利だし、それで正解だった。映画『二十四の瞳』はまだ視たことがないけど、子どもたちのその後を描いた作品を少し読んだ記憶がある。敷地内にある壷井栄さんの記念館に立ち寄り、ふとそのことを思い出すとともに、いつの時代も子どもたちを取り巻く環境は厳しく、だけど、それを理由に子どもを世に送り出さないというのも良くないのでは…と、結婚にも子育てにも縁がなかった僕が言うと現実味がないと感じつつも、そう思う。

もう少しゆっくりしたいと思いつつ、お腹の減り具合もそこまでではなかったこともあり、渡船に乗ってオリーブ公園近くまでワープすることにした。前を閉じられないライフベストにも助けられつつも、冷たい風を受けながらの船路は厳しい。で、対岸に着いたちょうどその時、映画村で見送ったバスが去って行ってしまったので、ワープ作戦は失敗に終わった。それでも、当初乗る予定だったバスで土庄港に向かい、今度はフェリーに乗って高松に戻った。

ホテルに荷物を預けてから、繁華街の方に向かう。途中、前日に通りかかり気になったお好み焼屋さんに立ち寄った。古めかしいお店がまた、美味しさへの期待を高める。自分で焼くこともできるようだけど、ここはお店の方にお願いした。頼んだのは「もつ焼」、鶏もつが入ったお好み焼で、初めて食べる。実は前日に行ったお店で教えてもらったんだけど、もつの苦味がアクセントになり食が進んだ。もう一つ行けるだろうと、今度はイカと牡蠣が入ったのをいただいた。こちらもまた、ビールが進む。心地良さとともに店を後にし、次に向かった。

前日連れて来ていただいたスナックを再訪した。すると、お店には数名の女の子がいらしてカラオケを楽しんでいた。お店の女の子にしては若いなと思ったら、ママさんの妹さんとその娘さんだった。期待していたのとは違う展開に一瞬戸惑うも、それもまた楽しいと思えた。小豆島で買い求めたオリーブオイルを彼女に渡すと、しばらくしてそれを使った一品を出してくれた。元々は料理人だそうで、喜んでくれたらと思ったけど、早速僕を喜ばせてくれて、ありがたい。

上の娘さんはいろんな歌を上手に歌っていた。で、僕のリクエストにも応えてくれた。慣れない曲は一緒に口ずさんだりしているうちに、お店に来たのか、大切な人の家族と過ごしているのか、よくわからない感じがして、それもまた心地良かった。僕の姪と同じ歳だそうで、姪も以前よりは口数が少なくなったものの会えばいろいろ話してくれる。そんなことを思い出しながら、そのひとときを楽しんだ。

ご常連さんが来店され、また妹さんたちが帰られ、しばらくしてからお店を後にした。次の晩はもう来られないけど、また近いうちに訪ねたいという気持ちとともに。

その4へ続く

その1はこちら

その2はこちら


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