年下の女の子

NHKの隣には大阪歴史博物館があり、そこに寄ってからでもいいかなと思った。だが、NHKの方に何やら人だかりが出来ていたので、気になって入っていった。

大勢の人たちの視線の先には仮設のステージが作られていて、『ウェルかめ』のパネルが掲げられていた。間髪入れずにステージ上の司会の方が案内を始めた。そして、その言葉に驚いた。主演の倉科カナさん、友人を演じた武田航平さん、田中こなつさんによるトークショーが始まるという。

僕が着いてから彼らがステージに現れるまでの間は５分もなかった。倉科さんから見て司会の方の奥にいた僕は、時々視線が合うように感じて少しドキドキしたりした。ルックスもだけど、声が可愛らしい。画面を通して以上にそう感じた。まあ、それにしても娘と言っても不思議ではない女の子だからか、ブレーキがかかる。

とはいえ、恋に年齢は関係ないということも言われる。好きになってしまったら、意識から外れてしまうのだろう。意識しているうちは本当の「好き」ではないのかもしれない。割り切ったつもりでも、面と向かうと迷いが生じる。そう、気持ちは伝えた方がいい。

見た光景

昼はオムライスでも食べようと思っていたら、カレー屋の看板が気になり、その店に入った。

メニューに写真入りの「オムコロカレー」を選んだら、僕の前後のお客さんはみんなそれを選んでいた。僕はカキフライを一つ追加した。

店はご夫婦で切り盛りしているらしく、調理を奥さんが、そしてサービスを旦那さんがやっていた。普通は逆のイメージというのは固定観念で、それはそれで不思議には感じない。
オムコロカレーが続く中、旦那さんがさりげなくフライパンに落とすマーガリンを掬う姿が印象的だった。僕もパートナーをサポートするような関係を作りたい。まあ、相手を捜すのが先だけれど。

食事を終えて歩き出すとすぐにどこかで見覚えのある建物を見つけた。朝の連続テレビ小説『ウェルかめ』で主人公が勤めている出版社だ。中に入ってみるとドラマとは全く違っていた。

ついでにNHKでも見ていってみようかと思ったら、それほど遠くなさそうだったので向かってみると…

使命

５年前の４月25日に起きたJR福知山線事故の現場に行った。列車が衝突したマンションの駐車場脇と、その先に設けられた献花台に焼香させていただいた。５年前には献花させていただいたが、今回は失礼をお詫びする。

あの時もそうだったように、事故現場にレンズを向けることができなかった。少し離れたところで、マンションと列車をカメラに収めた。

事故のことについては改めて書くことにするが、事故の犠牲となった方々の中には阪神淡路大震災で被害に遭った方もおられただろう。そうした方々の無念に思いを馳せ、語り継ぎ、自分のこととして考え行動することが僕らの使命だということを、この場で改めて誓った。

今か昔か

さっきまで見ていたマンホールとはデザインが違っていた。トンボや魚が描かれた光景は、この街の今か昔かはわからない。

そういえば、５年前に来たときには高速道路の高架下でおっちゃんが魚釣りをしていた。まだ自然は残っているのだろう。

ルール

伊丹駅に着きエスカレーターに乗ろうとして、関東と関西の違いに気付いた。こちらでは急ぐ人のために左側を空ける。関東と関西を繋ぐエスカレーターでもなければ困らない…ということもないが、声高に統一を叫ぶ必要もない。

ホームに降りると、大阪に向かうディーゼルカーが排気ガスの匂いを残して過ぎ去っていった。その匂いはそぞろ虫を目覚めさせるものだが、今日は無視しよう。

恐縮

伊丹空港に着き、市バスに乗って伊丹駅に向かっている。５年前の夏と同じルートで、同じ場所を目指している。

それにしても、伊丹空港から伊丹駅というのは何となく遠い気がする。名前でイメージするのとのギャップのせいだろう。まあ、運転士さんの丁寧な案内が心地良いので、しばらく乗り続けてもいい。

ぐるっと大回りして空港の下をくぐり抜け、停留所ごとに市内の人々を乗せていく。お年寄りが大勢乗り込んできて恐縮するが、終点まで乗るため後ろの一番端の席を選んだので、座り続ける方がいい。駅が見えてきたので、あと少しだろうから。

出掛け

昨日調べておいた通りの時間に電車に乗ったが、予想外の混雑に戸惑った。ちょうど目の前に止まった同じ方向の電車が空いていたので乗り換えた。１分しか変わらないので、特に問題ないだろう。

モノレールに乗り換えると少しずつ高揚感が湧いてくるのだろうが、今はただ座れたことに満足している。それと、朝焼けは綺麗だった。