手話通訳者のブログ

田舎の登録手話通訳者のブログです。

原点

2017-02-21 23:06:53 | 手話
手話の勉強を始めた動機はシンプルだった。
学生時代、ろう者のKと出会い、親しくなって、Kとたくさん話がしたくて、手話を学び始めた。
いつしか手話の魅力にとりつかれ、学び続け、手話通訳者になった。

大学卒業後、Kは地元の有名企業に就職して、隣町に住んでいたから、社会人になってからもよく会っていた。
新人手話通訳者としては恵まれた環境だった。手話通訳者として壁にぶつかったり、悩んだ時は、ろう者であるKに相談できた。

手話世界は狭い。手話通訳界はさらに小さく矮小な世界や。
俺は若い頃から、自己主張が強い方だ。自分はこう思う、ということをはっきり話す。
こういうタイプは手話通訳界では生きにくい。
たいしの「悪評」は既に始まっていた。手話世界は狭いから、悪評はKの耳にも入った。
ろう者だから、「耳に入る」はおかしいかもしれないが、適切な日本語が思い浮かばない(笑)

悪評に接したKは、「たいしはそんな奴やない。信用できる男や。俺は付き合いが長いから解る」と言ってくれた。
人づてに聞いた。嬉しかった。

Kは優秀な男で、栄転に次ぐ栄転で遠方に行ってしまい、会えなくなった。
しかし、どんなに離れていても、手話世界は狭い(笑)
今でも得難い助言者である。




勘違い手話通訳者

2017-02-21 12:56:46 | 手話
ランクルさんに書いてもらったコメント、手話通訳現場で起こっている問題を端的に示してくれているので、ブログ記事にさせてもらお。
下記、「私」とはランクルさん(ろう者)である。
通訳場面は病院。

医師「検査の結果ですが、…(略)」
通(医師の言ったことを私に通訳している)
医師「とりあえずは様子見とします。1週間に1回来てください」
通(私に通訳)
私「(口話で)もし、差し支えなければ、今まで通り深夜勤務、24時間勤務の方はしてもいいでしょうか?」
医師「(険しい顔で何か言っている)」
通(私に向かって)「こんな時だから、しばらくは昼勤にしたほうがいいと思う。私も医師と同じ考え。
病院にいる(勤めている)から医師の言うことは当然だと思う」
私(ムッとしながら)「私は医師に聞いている、今医師が言ったことを(私に)伝えて」
通訳者「医師もそう言っている」
私「はぁ?なにっ?(話の前後を違えるんじゃねえかっと)」


上記の手話通訳者は、手話通訳者の仕事を全く理解していない。
手話「通訳」者なのだ。
残念なことだが、こういう手話通訳者はどこの地域にもいる。

もっとひどいケースもある。
ある時、医師とろう者が口論のようになってしまった。
この時、手話通訳者は医師の味方をした。

何度も書くが、手話「通訳」者なのだ。

手話通訳者たちよ、自分を殺せ。
それぐらいの覚悟がないなら、潔く、資格を返上せよ。