爺さんが伝えたいこと

寡黙に生きて来た爺さんが、一つの言葉ででも若い人達の役に立つならば、幸いです。

子として

2020-05-21 18:16:18 | 日記
子供は長ずる迄、親の庇護の元で暮らすのが当然なんですが、望んでもそれが適わない子供が、どれ程大変な苦労や心痛をするのか、経験した人でないと理解出来ないと思います。

本当の両親や兄弟がいない環境下で過ごす日々が、どれ程その子の心に負担を掛けているのか、判らないと思います。

そんな子供が、公的な施設に有るのなら、事情を理解した先生が居るから、子供の負担は減ると思いますが、返って親族の家となると、子供の心の負担は増えます。下手に気を使うからです。

その家に同年代の子供でも居れば、負担はまだ減りますが。

児童憲章、児童福祉法等、大上段に構えた結構なモノなんですが、末端の一人で悩み苦しんでいる小さな子供に、誰が手を差し伸べてくれるんでしょう?

当時の私は、「ああしたい、こうしたい、こうありたい」っていう感情を圧し殺し、迷惑!?を掛けない様に、お利口さんに暮らしていました。

お陰で自分の周りの事象にも、気持ちを動かす事も無くなりました。

どうせ無駄なんだからと。
泣き叫んで、自我を通す気持ちも、環境も有りませんでした。

お陰で長じて成人した時、気心の知れた友達から、お前は「風にそよぐ葦みたいや」なって、よく言われました。

私は思いました。
「仕方ないやろ、これが俺の生きる術だったんだから」。