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元とドルとの通貨戦争が勃発 勝者はあるのか??

2015-08-13 00:00:53 | 報道/ニュース
元とドルの為替レートの戦い、いわゆる通貨戦争が勃発した模様です。
8月12日夕方に、ロイターが次のように伝えました。

『上海の外為トレーダーによると、中国の国有銀行が12日、人民銀行(中央銀行)の委託でドル売り介入を実施している。

人民元を1ドル=6.43元付近に維持することが狙いとみられるという。

人民銀は前日、経済を支援するための人民元切り下げの後、元相場に対して市場が果たす役割を拡大させると表明していた。

人民銀の当局者はロイターの取材に対し、すでに発表した声明の内容に付け加えることはないと回答した。』

同日の朝にロイターは米国連邦議会の見方として、次のように伝えています。
『米国の民主・共和両党の幹部議員は11日、中国の突然の人民元切り下げについて、輸出拡大を狙った行為だとして非難した。また、一部の議員は、交渉中の環太平洋連携協定(TPP)に為替操作規制を盛り込むよう要請した。

議員らは、中国人民銀行(中銀)がこの日、人民元を約2%切り下げたことは深刻な懸念をもたらしていると指摘。中国が為替政策において信用できないことがあらためて示されたとの意見も出ている。

上院財政委員会のボブ・ケーシー議員(民主党)は声明で「オバマ政権は中国の不正行為をより重視し、同国を為替操作国と認定すべき時だ」と語った。

人民銀行は、通貨切り下げについて、人民元の為替レートに市場の実勢をより反映させるための改革の結果だとしている。

共和党のチャック・グラスリー上院議員と下院歳入委員会の民主党トップであるサンダー・レビン議員は、TPPの条項に厳格な為替操作規制を盛り込むよう提案した。

民主党幹部のチャック・シューマー上院議員は、中国が人民元切り下げをやめるまで、人民元は国際準備通貨への採用を検討する対象から外すべきとの見方を示した。

次期大統領選への出馬を表明している共和党のリンゼー・グラム上院議員は、今回の人民元切り下げについて、中国政府の「挑発的行為」だとし、「長く続いている不正行為の一つにすぎない」と非難した。』

米国から見れば、中国の為替介入は、長年の恩を忘れた韓国の為替介入と同じように、無節操極まりない危険な行為に見えるのでしょう。
同じ行為を日本に対して徹底的に行ったにも関わらず。

中国は今、株式市場で100兆円を超える市場介入を既に実施しましたが、効果が上がっているとはとても言えません。
それは、市場参加者が政府の政策を全く信用していないからです。
今回の為替介入でも、同様です。
こんな事をするのであれば、中国の元は、固定相場の方がまだ良かったのです。

元とドルとの通貨戦争が勃発した、といえる今、勝者はあるのか??
それは、難しい質問だ、と言わざるを得ません。

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