ことこと愛する日々

『ことことカフェ』@よしだあゆみのつれづれ日記
   kotokotocafeayumi@mail.goo.ne.jp

可愛い教え子

2008-06-03 18:09:25 | 書道のこと
 結婚後、自宅で書道教室をはじめ、ほそぼそとながら、のべ15人ほどの子どもたちにお習字を教えてきました。
 さまざまなお稽古事のなかからお習字を選んで通ってくれた子たち、一人一人の顔と名前を思い出すことができます。みなそれぞれ字に個性があり、無心でお習字を書いている姿は本当に可愛いらしいものです。

 そのなかで、教室を始めた頃からつづけてくれている姉弟がいます。よほどご縁があるのでしょうか、いまの家に引っ越してきてからもその姉弟はつづけたいと言ってくれて。電車とバスで1時間もかけて通ってきてくれたり、こちらからお宅へ伺ったりというかたちでご縁がつづいています。本当にありがたいことだなぁと思います。

 お姉ちゃんのほうは、当時は幼稚園の年長さんだったのにいまや18歳! 背もスラッと伸びて、いまどきの女の子になってまぶしいほど。それでも書道には、子どもの頃と変わらず一生懸命取り組んでくれています。
 初めて書いたものを見たときから、この子は筋がいいと思いました。本人もお習字が好きと言っていたので、めきめき上達しました。中学・高校と部活が激務のサラリーマン並みに忙しかったのに、毎月の課題は休まず提出してきたという根性もある子です。
 高校から一般の部に上がって条幅を書くようにもなり、雅号を差し上げるまでに成長してくれています。

 きょうは彼女が試験課題の作品を書いたものを持って、雨のなかお稽古に来てくれました。
 ことしの試験では準初段→初段に挑戦! 6月末までに、楷書・行書・草書と3体の条幅を仕上げる必要があるため、生徒さんも真剣そのもの、教えるほうも熱が入ります。
 師範を取るまでがんばりたいと言っているので、共に学び合っていきたいと思っています。

 弟くんのほうも、いまは中学の部活で忙しいなか、きちんと課題を書いて送ってきてくれています。男の子の場合、中学に入ると部活や塾のほうが楽しくなってやめることが多いのですが、書きつづけていることがすばらしいです。彼も筋がいいので、また集中して書ける時期がくれば、ぐんと上達するのではないかと思っています。

 2人ともこれから進学→お勤めをするようになれば忙しくなると思うけれど、(通うのが大変ならわたしのところではなくても)書道をつづけてほしいです。
 師匠がよく言ってくれたものでした。
「勤めもしているなかで、休日ほかの者が遊んでいるあいだにも時間をみつけて書くということは大変だと思うけど、努力したぶんは必ずあとで返ってくるものだからな」
 と。同じ言葉を2人には言ってあげたい。お稽古になかなか通えなかった時期も大きな心で見守ってくださった師匠のおかげでわたしもつづけることができたので、同じように長い目で見てあげたいと思うのです。
 この姉弟は、もう姪っ子甥っ子のようなもので……可愛いんですよね。成長がとても楽しみです。

 これからも、書道を通じて可愛い子どもたちとの出逢いがあるとよいなぁと思っています。