オジロワシの白い尾。体の大きさに比べ、意外と短い。翼に比べしなりも少なく
舵をとるには、とっても役立っています。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ オジロワシの白い尾 ★
オジロワシが天然記念物になる前、猟師に狙われ多くが剥製用に、和弓の矢に
使われて使われていました。オジロワシの矢羽は最高級品で、人気がありまし
た。そのため、一時オジロワシの数が急激に減少、ついには特別天然記念物に
なりました。
中でも尾羽は左右対称で、硬くしっかりして狂いが少ないのです。尾羽を広げた
様子を見ていただいても分かるようにがっちりしています。
尾羽以外の翼の羽は左右が違います。真ん中の芯(羽軸)より外側は羽の幅が
狭く、櫂方(貝方、櫂形)と呼びます。外弁と言われます。逆に内側の羽の幅
は広く、開きといい、内弁と言います。
この一枚の羽根を羽軸から2つに裂いて矢羽根として使います。一般的に櫂形は
柔かくて弱弓向き、開きは硬くて丈夫で強弓向きと言われます。
いろいろ研究してきてるんですね。
オジロワシの尾羽根は幼鳥⇒成鳥と変わるにつれて矢羽根における呼称も
「粕尾」⇒「ことり粕尾」⇒「薄兵尾」と呼び方が変わります。
値段も右上がりに高くなっていったのでしょう。
飛び出した時の尾羽の使い方は下方向におおぎ形に広がり、がっちりと空気を
押さえ、上昇に寄与しています。水平飛行に入るとさらに広げ、空気を捉えて
います。
それでも尾羽は反ることなく、力を使えています。芯がしっかりしていて、強い
抵抗にもびくともしないのです。
鳥を追いかけ、急展開するときにブレーキになり獲物を追跡できるのです。翼は
しなやかに反っていますが、尾羽は曲がることなくブレーキをかけるのに役立っ
ています。
何とも頼もしい尾羽です。