窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

オジロワシの白い尾

2020-05-27 23:15:41 | ワシのいる風景

オジロワシの白い尾。体の大きさに比べ、意外と短い。翼に比べしなりも少なく

舵をとるには、とっても役立っています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

           ★ オジロワシの白い尾 ★

オジロワシが天然記念物になる前、猟師に狙われ多くが剥製用に、和弓の矢に

使われて使われていました。オジロワシの矢羽は最高級品で、人気がありまし

た。そのため、一時オジロワシの数が急激に減少、ついには特別天然記念物に

なりました。

中でも尾羽は左右対称で、硬くしっかりして狂いが少ないのです。尾羽を広げた

様子を見ていただいても分かるようにがっちりしています。

尾羽以外の翼の羽は左右が違います。真ん中の芯(羽軸)より外側は羽の幅が

狭く、櫂方(貝方、櫂形)と呼びます。外弁と言われます。逆に内側の羽の幅

は広く、開きといい、内弁と言います。

この一枚の羽根を羽軸から2つに裂いて矢羽根として使います。一般的に櫂形は

柔かくて弱弓向き、開きは硬くて丈夫で強弓向きと言われます。

いろいろ研究してきてるんですね。

オジロワシの尾羽根は幼鳥⇒成鳥と変わるにつれて矢羽根における呼称も

「粕尾」⇒「ことり粕尾」⇒「薄兵尾」と呼び方が変わります。

値段も右上がりに高くなっていったのでしょう。

飛び出した時の尾羽の使い方は下方向におおぎ形に広がり、がっちりと空気を

押さえ、上昇に寄与しています。水平飛行に入るとさらに広げ、空気を捉えて

います。

それでも尾羽は反ることなく、力を使えています。芯がしっかりしていて、強い

抵抗にもびくともしないのです。

鳥を追いかけ、急展開するときにブレーキになり獲物を追跡できるのです。翼は

しなやかに反っていますが、尾羽は曲がることなくブレーキをかけるのに役立っ

ています。

何とも頼もしい尾羽です。



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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
 (藤田修二)
2020-05-28 20:27:31
高校時代に和弓をやっていましたが、羽根はオジロワシのものだったのかなあ。消耗品でした。今はプラスチックだから丈夫だと思います。
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