湿原の中にできた沼。氷が張りゆっくりとは休めませんが、割れ目から滲み出
してきた水を飲み、一息入れます。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ オオハクチョウ、滑走開始 ★
一息入れると氷の上を歩き始めます。風の方向を確かめ、風下の方へ行きます。
飛び立ちの準備です。10キロ近い体重を飛ばすにはさすがに垂直には飛び出
せません。滑走して飛び上がるまでの滑走路としての長さが必要です。
短すぎて葦に翼が引っかからないような距離が必要です。必要な滑走路が確保
できると頭を高く上げ、上下に振ります。声を出します。飛び出すメンバーが
互いに頭を上下させ、確認し合います。
準備完了。1羽が風に向かい走り出します。翼を思い切り振りおろし、体を水
平にして、短い大きな足を思い切り前後に広げ、氷に爪をひっかけ、滑走しだ
します。
翼をたたきつける大きな羽音は迫力があり、体を懸命に浮き上がらせようとす
る力強さが大きな音を生みだします。
頭を前にまっすぐ伸ばし、ぐいぐい加速しだします。初めは足裏全体をつけて
走っていたのに、浮き上がりだすと爪差に方だけになり、蹴って行きます。
浮き上がりだしても脚はしっかり走っています。ふわりと浮きだすと次第に脚
を後ろの方へ伸ばしだします。
ジャンボ飛行機の滑走を見たときの迫力を感じます。