地球の裏からまじめな話~頑張れ日本

地球の裏から日本頑張れ!の応援BLOGです。
証券関係の話題について、証券マンとしての意見を述べていきます

まじできっちり検証しないと大変だよ

2005-03-28 06:57:57 | ライブドア問題
SBIの驚きが覚めやらぬうちに、こちとらヨーロッパ方面はイースターホリデーだったもんで、ちょっと空けてしまってすまん。
今日日曜日に家に戻ってニュースをチェック。
さるさるでも既に書いたけれど、きちんと検証すべきニュースと言うか発言は2つ。

『3月26日:日経テレコンが26日午後に報じたところによると、ソフトバンクの孫正義社長は同日午前、福岡市内で記者団に対し、フジテレビジョンとの提携について、「互いにメリットがあるという機運が盛り上がれば是々非々で考えたい」と語った。ソフトバンク・インベストメント(SBI)がフジテレビの筆頭株主になったことについては「(SBIとフジは)昨年から提携の話があり、それはいいこと」と評価したという。』

この孫氏の発言が本当だとすれば、私は瞬間的に2つの事を思った。
(1)やっぱり北尾氏にきっちりグループの総帥として釘をさしたね、孫氏。
北尾氏は盛んにSB本体とは相談をしていない、と強調されていた。にも関わらず孫氏は如何にもご自身も昨年からこんな話は知っていたよ、といわんばかりのコメントである。
北尾氏自身のあの発言は、私は同じ証券マンとして「俺がやったんだからね、俺が自分で決めたんだかんね、親には相談して無いもんね」と言うアピールだったように思う、と書いた。
まさにそれに釘を刺す発言だと取れる。
故に、「北尾さんよ、総帥たる私をそんな感じで捨て置いて良いのかね?」、って感じに聞こえるが如何?

(2)これが本当なら、これは本当に世間をコケにしていないのか?
本当に提携話が昨年からあったとすれば、私は個人的には非常に大きな問題だと思う。
だって、解釈の仕方によっては全て仕組まれてた、って事でしょう。そこに巨大なブラックホールでも見る気がする。(ってブラックホールって目では見えないからね、この皮肉理解してね(笑))

昨年から知っていたのなら、当然昨年の段階でのCXとニッポン放送の資本関係のねじれも知っていたはずで、あの当時CXを傘下に治めるなり提携するなりって言ったって、誰が何を言おうとCXの親はニッポン放送であったのである。普通は親とも話をするでしょう、婚約を申し込むのなら。
そしてCXによるTOBが大和の献身的な陰のお膳立てで始まって、そしてライブドアが乗り込んできて、、ってなっていく過程ではSBグループはそんな事をおくびにも出さず、さらにSBI自身も大和の献身的な陰の力によって2月23日と言うかなり状況が煮詰まっている時にさらりと増資をして資金を調達して、同時に過去にやはり強引にメディア支配を狙って失敗した孫氏率いるSB本体の連結対象からはずれてその匂いを消す、って事までやってのけて。。
それらぜ~んぶ、シナリオ通りですか。

本当に昨年からそんな提携話があったのなら、ライブドアどうのってのが世間を大いに巻き込んだ時点できっちり出て行くのが大人ってモンじゃないんでしょうかねぇ。
恐らくCX側としては早くそうして欲しかったに決まってる。でも何度も言うように百戦錬磨の孫氏に、また北尾氏ですからね、彼らが止めてたって考えても違和感は無いと思う。

そしてこのニュース。私はぶっ飛んだね。
『3月26日:26日付の日本経済新聞は、フジテレビジョンがソニー、日立製作所、伊藤忠商事など約50社に同社の株式を新規または追加で保有するよう要請していることが明らかになったと報じた。情報源は示していない。
ニッポン放送が、保有するフジテレビ株をソフトバンク・インベストメント(SBI)に貸すことを決めたのに続き、フジテレビ自らが安定株主工作を進め、ライブドアによるフジ本体買収への防御を固めるのが狙いだという。
同報道によると、フジが株式の安定保有を要請しているのは主に機器・サービスの購入先企業、取引金融機関など。1社につき数億から数十億円相当のフジ株を市場を通じて早期に買い入れ、長期保有するよう要請しているという。』

TBをして頂いたたくさんの方々も疑問を投げていらっしゃるが当然でしょう。
考えてみていただきたいが、これで一番儲かるのは誰でしょうね。

このポイントは何てったって『市場を通じて』だ。これが本当なら、もし私が今も証券営業をやっていたなら月曜からのお薦めは徹底的にフジテレビ株でしょうが。
一流の、ソニーだ日立だお金なんてうじゃうじゃある企業が市場を通じて株を買いに来るんだから、しかも1社当り数億から数十億買いに来てくれるんだから、1日2日じゃ終わりませんわ。
そしたら自分のお客様には、今持ってる株を全部叩き売ってでもフジ株を買ってもらうでしょうね。
これだけ正々堂々と言っちゃって良いのか、って言うくらいのニュースですわ。
ただ~し、ここでも「情報源は明らかになっていない」のが、味噌。

ところで、そう言えばSBIは何でも好きに出来るフジ株を大量に借りて持っているんですね。彼らはこれで値段がガンガン上がればガンガン売れるんですぜ!!
ガンガン値段が吹っ飛んでいるところで借りてる株をガンガン売る、そしてみんなが静まって株価がたら~りとダレた所でまた買い戻す。
これだけ世間の注目を集めている会社ですからね、ちょろっとニュースを出せば株価は簡単に上にも下にも行く。

これがフジテレビの言う「高株価政策の一環」だとしたら、再びお笑いマンガ道場だね。

もう、フジサンケイGって所は、情報と名の付いて呼ばれるような事だったら何でもかんでも世間に対して垂れ流すことに麻痺しているとしか思えない。
読売新聞のドンの方や、朝日新聞の事をすら笑えないのでは無いか、って真剣に思い始めてしまいますぜよ。
今にして思えば、ライブドアの騒動が如何に可愛いものだったかって感じて居る人がいたらそれは正解でしょう。
スターウォーズで言えば、共和国連合はシスと手を組んでしまったんじゃないか、って思えるなぁ。いやだからと言ってライブドアがスカイウォーカーって訳じゃないけど。

SBIは何も北尾氏があそこまで念を押さなくても、法的には完璧でしょう。
証券マンってのは変動商品を売るって言う宿命から、(まあどの業界もそうだけど)自らを常に律しているモンなんですね。もっと言えば私も散々言われたけど「我々は常に塀の上を歩いてる。内側に落っこちないようにせよ」ってね。
同時に極論精神論めいているかもしれないけれど、相手の靴を磨いたり相手の歩く先を掃除しながら進んだり、なんて事は平気で出来ますからね。それが商売に結びつくのなら。そして同時に平気で相手を売りますからね、もし自分がやばいと思ったら。
自分が死ぬか相手が死ぬかだったら、相手に死んでもらう、これが俺たちだ、って、D社に居た私ですら叩き込まれて居る。
それが業界トップのN社のど真ん中にいらした方だったらねぇ。
ちなみにあの政府にすら真っ向からぶつかる再生機構のトップもN社の(確か)副社長だった方ですから。

私のこの時点での興味は「みなさまのいいわけ」。
これで少しは気分を晴らさせて頂かないと、正直やってられんわ、って感じ。

~モノを作って無い商売はどうこうおっしゃってた漫画家の弘兼氏、SBIに関しては如何でしょう?

~「堀江社長は番組つくりをしたいと言う事ではなく、利益を手にしたいだけのように見える」っておっしゃってた、女性の味方顔されてる森永卓郎氏、このケースも私にはそう見えますけど。

~デープ氏はこんなことをおっしゃってましたね、「社会は株主ばかりを重視しすぎてはいけない。私も株に投資しているが、株主はもうけようとしているだけで、全然偉くない。」そしたらSBIも全然偉く無いですよね、?

~「どうしてもニッポン放送という出城(でじろ)、フジテレビという本丸、産経新聞という心の砦(とりで)は守らねばならぬと願っている。だからこそ、フジサンケイグループの今回の戦いぶりが歯がゆくてならない。」そうそう、棋士の米長氏はそうおっしゃってましたよね。今回は歯がゆくありませんか?これは「二歩」じゃないですよね、万に一つもね。

その他、サンケイ新聞社説子さん、声明文をお作りになられたニッポン放送全社員の皆様及びポニーキャニオン社の皆様。

さあ、きっちり聞かせていただこうじゃないですか?
それがマスコミに無責任な記事を散々垂れ流して我々世間を大騒ぎさせた方々のきっちりした仁義ってものじゃないのですか??