地球の裏からまじめな話~頑張れ日本

地球の裏から日本頑張れ!の応援BLOGです。
証券関係の話題について、証券マンとしての意見を述べていきます

初心者集まれ!第5回

2007-12-28 06:05:25 | 初心者集まれ!株を始めてみる?
さて、今日もう一つ。
実際株を買うにはどうしたら良いんだ?と言うことですな。

株を買うのは簡単、最寄の証券会社へ行って口座を開けばいつでも買えます。またこのネットの世の中なので、ネットで口座を開いても同じ。口座さえ開けばいつでも買えます。
但し、ちょっとだけ違うのは、買った日(売った日)から起算して4日後が「決済日」と呼ばれる支払日になること。
野菜を買ったらキャベツと引き換えに八百屋のオヤジさんにその場でお金を払うのが普通だけど、株式の場合は買った当初は何もせずに、その日から4日後にお金を払います。
日本ではその日から4日後だけど、海外ではT+3と言って、Trade Dateの「T]の翌日から3日後、って事でT+3と言いますな。
要は月曜日に買ったらお金は木曜日に支払うって事です。
そして「買った」訳ですから当然株券が貴方の口座にやはり木曜日に入ってきます。2008年末かなんかには株券のペーパーレスが予定されているので、その頃にはもう株券そのものは無くなっているかも知れないけど、買った日から4日目には貴方も株のオーナーになる訳ですな、おめでとう。

証券会社は株券を預かる代わりに口座管理料ってのを徴収します。これは通常年間3千円、まあこれくらいは払ってやろうよ、何十万何百万の株券を預かってくれるんだからね。ペーパーレスの前なら株券本券を手元に引き出すことも可能だけど、それ無くしたらアウトなので、やはり預かってもらうのが安心かと。

それと日本はまだまだハンコウ社会(印鑑)だから、証券会社に口座を開けるときに使ったハンコウは常に分かるようにしておくこと。もちろんどれか分からなくなっちゃっても、証券会社は印影を出してくれるはずなので、いざと言うときも大丈夫ではあるけれど、その辺の管理はきちんとしましょう、大事な財産だからね。

次に買い方を簡単に。
証券取引所は朝9時~11時(これを前場<ぜんば>と言います)、12時半~15時(これを後場<ごば>)に開いてます。この時間帯であればどの時間でも株は買えます。
買い方の指図の仕方には、
「成り行き」(なりゆき)
「指値」(さしね)
のまあ2つが基本だと最初は覚えておくこと。
成り行き(英語では At market)の場合は、値段はいくらになるかそれが出来てみないと分かりません。反対に指値(Limit @xx)は、自分で、
2500円とか200円とか、ターゲットを決めて注文する方法ですな。
マーケットが開く前(朝9時前、後場が始まる前)に成り行き注文を出すと、通常はその最初の値段にて買うことになりますな。

当然株価は1日を通して上下に動くので、朝一番で500円で買った株が、その日の終値(15時の段階での値段)が490円になることもあれば、515円になることもある訳で、こればかりはやはり、神のみぞ知る世界になることを忘れずに。
ここで私の個人的な考え方を述べると、買うと決めたらその段階で「成り行き」で注文を出して買うこと。売るときも売ると決めたら成り行きで売ること。
これは初心者の基本だと思うので頭に留めて置くように。
昨日500円で終わった株を今日買いたいと考えたとき、もちろん指値で480円、って言う注文は可能です。しかしながら1日待って安値(その日一番安い値段)が481円だったら貴方は今日はその株は買えなかったことになるわけで、またそういう時に限って次の日530円とかになっちゃうんだよね。
もちろん指値はいつでも変更出来るので、その日の相場をずっと見ていれば話は別だけれど、貴方は1日かじりついて相場を見ますか?疲れるよ。

実際問題、安値ないしは底値で買って、すっ高値で売る、って言うことは不可能なのですよ。それが出来れば誰も苦労はしません。
だから、最初は買う時にはあっさり買う、売る時もさくっと売る、これを基本にするべきだと考えますので、念のため。

初心者集まれ!第4回

2007-12-28 00:02:48 | 初心者集まれ!株を始めてみる?
さて皆さん、株価欄、眺めてますか?
つまらないですけど、とにかく目を慣らす、それと騙されないためには自分の知識武装が結局役立ちますので、毎日見ましょう。
ついでにコメントを徐々に読んでいく癖も付いたら良いな、と。

但~し、個別の銘柄(ソニーとかキヤノンとか)に対するコメントはさておき、全体的な相場に対するコメントってのは「後付け」です。
「為替が円高に振れた事から後場に入って急速に値を消した(値が下がった)」
ってコメントの翌日には、
「為替の動きが一服したので、買い安心感が出た(安心して買える状況になった)」
みたいな感じで、本当に株式相場全体がそうやって動いたのかどうかは結局神のみぞ知る所であるわけでござるね。

ここで私が新人時代に上司から習った事を一つ。
「物価」「為替」「金利」。
この3つの要因が影響しあってそれぞれが株式相場に影響を与えるのであ~る、と言うことでござる。
但し、難しく考える必要は無い。頑張れ。

「物価」これは物価である。この頃諸物価の値上げが騒がれているのはご周知の通り。元々原油価格の高騰がいまや末端のカップラーメンの値上げにまでその影響が出て来ている、って訳で、つまりここで言う物価はとりあえず「原油価格」って事を抑えておこう。
原油にも実は北海だのクルードだの色々あるけれど、皆さんはまずは近所のガソリンスタンドの値段(車を持っている方は敏感だと思う)に注目しておく事だね。
後は灯油の値段、これは日本の主婦の方はかなり敏感だと思うけれど、これも大事ね。
ついでに今年の冬って去年より寒い?それとも暖冬?暖かければ灯油を節約できるし、寒ければ去年より多く使う可能性が高いわな。もともと限られた資源であるから、寒くてみんなが去年より多く使う状況になれば、それだけ「品不足」的な動きになって、値段も上がりやすくなるでしょ。
このように灯油の値段を考える時に、一体何が影響してくるのか自分なりに考えてみることはとても大事。
そんなの株に関係ないじゃん、と思いなさるな。こういう事を考えることってのは、実は世界経済を考えている事になるんだから。大袈裟じゃないよ。
何か考える時にどれだけその考えを派生させられるか、これも大事な訓練ですぞ。

「為替」これもご存知でしょう。
「今日の東京外国為替市場の終値は1ドル113円25銭でした」
みたいなニュースを1日1回は目にするでしょう。良く「FX」とか聞くと思うけれど、これは「Forex(フォレックス)」の略で、為替相場の事です。
なんだか胡散臭い為替業者がお金を集めて云々、って最近聞いたことがあるけれど、個人的には為替相場に直接投資するのは相当慣れてからにするべきだと思うので、念のため。為替は本当に難しいっす。その要因の一つは、自分の通貨から見た相手の通貨と、相手の通貨から見た自分の通貨の値段が分かりにくいことが一つ。
1ドル=100円=0.5ユーロ=1.1スイスフラン=xxカナダドル=xx英国ポンド
それじゃあこれを1ユーロ=に直したら?
って、小学生の比例問題みたいな感じになっちゃうので、これを瞬時に計算し、ものにするには相当な感覚と経験が必要になる。
よって、まず初めの一歩としては、「1ドル=xxx円」の感覚を身に付けること。
為替ってのは24時間世界中で取引されているので、日本の朝7時だろうが夜の11時半だろうがその時点での値段は必ず取れる。でも為替ディーラーじゃないんだから、それを追っ掛けていても仕方が無いので、これも株価欄に出ていると思うので、(もし出ていなければ毎日決まった時間のニュースでもネットでも良い)とにかく毎日決まった時間(時点)での為替レートを追っ掛ける癖をつけましょうぞ。

では、
1ドル=100円が翌日1ドル=110円になったら(実際一晩ではこんなに動かないけど)、これは「円高」?「円安」?
答えは「円安」つまり円がドルに対して安くなった、って事なので念のため。
アメリカへ100円持って行った、って考えると分かり易いと思う。
今日は100円で1ドルくれたのに、明日は110円出さないと1ドルにならね~~、つまりドルが高くなって円が安くなっちまった、トホホ、って事であるね。
もちろん翌日90円になったらそれは円高ね。それもアメリカへ行ったつもりで考えるべし。
よって基本「円」から見て、どの通貨に対しても「円高」「円安」と言うのが言える訳ですな。
複雑になると、「円はドルに対しては強く(高く)、ユーロに対しては少々弱含みの展開(少々安め)でした」みたいなコメントも理解出来るようになるね。
どっちがどっちが、最初のうちはそれぞれの国へ円を持って出掛けた時の「おお、儲かった」「なんだよこんだけしかくれないの?」的な感情を思い起こして、感覚的に慣れて行こうぞ、皆の衆。

さて、最後は「金利」
これに関しては、私は金利専門ではないにも関わらず語りだせば数年掛かる(笑)。よってみんなはご自身の銀行の定期預金でも普通預金でも良いからその金利がどれくらい?って事をまずは頭に入れよう。
ついでに車や住宅のローンを支払っている最中の方は、その借り入れ金利動向に注意しよう。(固定型であれば仕方ないが、変動型であれば世の中の金利の動きが必ずそれに反映されてくるよ)
金利って、0.023%みたいな、実生活とはちょっとかけ離れた感じの所にいつも位置しているのでピンと来ないかも知れない。でもこの金利動向ってのはとーっても大事で、それは皆さんの生活にも直接響いてくるから、最初は良く分からないなりに、今言った、自分に関わる金利をまずはきちんと抑えましょう。
そうすると、消費者金融で話題になった高金利、グレーゾーン金利、どれもすっげー高い金利だよね。
名の知れてる消費者金融はだいぶ認知されて来たけれど、それ以外の訳の分からない小さな街金には本当に注意が必要、って事が分かるでしょう。
名の知れてる消費者金融の金利があれだけの高さですからね、この低金利時代に。
新聞の銀行系の広告なんかをちょっと見てみるのも気軽な勉強になるかもね。
どこどこ銀行のなんたら預金の金利はナンボです、みたいな。


ちょっと長くなっちゃったけれど、プロが当たり前のように語っている原油価格も為替レートも金利動向も、全て自分の身の回りに置き換えてみれば、どれも納得し易いと思うんだけど、いかが?
その3つを語りながら株式相場を眺めてみれば、ほら後付け株式コメントなんて誰でも書けそうじゃ無い?
それはつまりは世界経済を語っていることに他ならないんだから、そう考えると世の中に溢れてる胡散臭い投資話ってのが、急に色あせて来ませんこと?
どれもこれもみ~んな、各家庭の経済運営が基本中の基本となって居る事に気付いてくればしめたものですな。