約3年ぶりの単著『ネットのバカ』が7月13日に発売されました。位置づけとしては「ウェブはバカと暇人のもの2013」みたいなものです。
2009年4月に出した『ウェブはバカと暇人のもの』ですが、この頃はネットに対して過度な期待と過度な恐怖があったように思えます。ソーシャルメディアということばもそれほど一般的ではなく、プロフやブログ、mixiが隆盛でツイッターを使う人もまだほとんどいない状態でした。
また、芸能人が今ほどネットに対して熱心ではなく、インターネットの世界の主役は「一般人」でした。そこでは日常的に炎上騒動は発生していましたし「マスターじじい」や「オナホ王子」「早撃ちマック」といった一般人のスターが登場しては一般のネットユーザーから「逸材発見!」なんてやられていたわけですね。
そこに大量に入り込んできては、一気にPVとカネを根こそぎ取っていったのが芸能人をはじめとした有名人の皆様です。彼らはテレビのユーザーをガッとネットに引き寄せるという功績を作ったものの、ネットが元々好きだった一般人からするとあまり面白くなかったのではないでしょうか。だって、それまでは「アルファブロガー」とかいうことばがあったけど、完全に死語になってしまいましたからね。せっかく自分が存在感を示せる場所だったのに、外来魚に一気に場を荒らされてしまったのです。
そこで人々は活動場所をブログからツイッターに移すもまたもや「ウヒヒ、ここでも何十万フォロワーも取れるぜ、ウヒヒ」と考える外来魚たちが続々と押し寄せ、信者のごときファンを大量にひきつれ、その高い戦闘力を駆使してアンチを完膚なきまでに叩き潰す。
その雰囲気に嫌気がさしてGoogle+に期待をかけるもすぐにAKB48が上位を席巻し、我らネットユーザーの期待の星で日本一のフォロワー数を誇っていた一般人美人ギャル・坂口綾優さんが木端微塵にされ、ランキングを下げまくるわけです。
こうした芸能人のネット参入が活発化した時期以降、「はてな」「mixi」という「日本のネットの中興の祖」といった存在のサービスの勢いが弱まったようにも感じられます。
また、2011年の末から一般人の中でも「セルフブランディング」とか「ノマド」みたいな言葉が出てきてネット限定のプチ有名人が幅を利かせるようになり、憧れの存在になっていくわけです。
こうした状況って結局は「ネット階級社会」なんですよね。昔あった牧歌的かつ皆がワクワクとしていたインターネットはどこかへ行き、強者がますます強くなるツールになっていった。それこそ「インフラのごとく当たり前のもの」になったインターネットが2013年にもたらした世界なのです。
他方、スマホを一日中握りしめては前戯のような指の動きをする人だらけになり、会議中もなぜかFacebookのページが開いている人が続出しているのも2013年のインターネットの風景であります。
そんな時代に個人・企業はいかにしてネットと絶妙なる距離を取り、「クリックする機械」として利用されずにむしろ賢く使うべきか? 過度にハマっても仕方がないよ、といったことを述べたのが同書です。毎度のごとく多数の実例と何の夢も与えぬ身も蓋も無い現実、私が日々ネットニュースの編集をすることによって得た発見を多数記述しておりますので、もしよければお読みいただければ幸いでございます。
また、18日の19:30~阿佐ヶ谷LOFTAで、徳力基彦さんと一緒にここ15年ほどのインターネットあるあると、最近の企業の活用方法などをお話します。図々しいお願いではございますが、ご来場いただければオレ、嬉しいです。
2009年4月に出した『ウェブはバカと暇人のもの』ですが、この頃はネットに対して過度な期待と過度な恐怖があったように思えます。ソーシャルメディアということばもそれほど一般的ではなく、プロフやブログ、mixiが隆盛でツイッターを使う人もまだほとんどいない状態でした。
また、芸能人が今ほどネットに対して熱心ではなく、インターネットの世界の主役は「一般人」でした。そこでは日常的に炎上騒動は発生していましたし「マスターじじい」や「オナホ王子」「早撃ちマック」といった一般人のスターが登場しては一般のネットユーザーから「逸材発見!」なんてやられていたわけですね。
そこに大量に入り込んできては、一気にPVとカネを根こそぎ取っていったのが芸能人をはじめとした有名人の皆様です。彼らはテレビのユーザーをガッとネットに引き寄せるという功績を作ったものの、ネットが元々好きだった一般人からするとあまり面白くなかったのではないでしょうか。だって、それまでは「アルファブロガー」とかいうことばがあったけど、完全に死語になってしまいましたからね。せっかく自分が存在感を示せる場所だったのに、外来魚に一気に場を荒らされてしまったのです。
そこで人々は活動場所をブログからツイッターに移すもまたもや「ウヒヒ、ここでも何十万フォロワーも取れるぜ、ウヒヒ」と考える外来魚たちが続々と押し寄せ、信者のごときファンを大量にひきつれ、その高い戦闘力を駆使してアンチを完膚なきまでに叩き潰す。
その雰囲気に嫌気がさしてGoogle+に期待をかけるもすぐにAKB48が上位を席巻し、我らネットユーザーの期待の星で日本一のフォロワー数を誇っていた一般人美人ギャル・坂口綾優さんが木端微塵にされ、ランキングを下げまくるわけです。
こうした芸能人のネット参入が活発化した時期以降、「はてな」「mixi」という「日本のネットの中興の祖」といった存在のサービスの勢いが弱まったようにも感じられます。
また、2011年の末から一般人の中でも「セルフブランディング」とか「ノマド」みたいな言葉が出てきてネット限定のプチ有名人が幅を利かせるようになり、憧れの存在になっていくわけです。
こうした状況って結局は「ネット階級社会」なんですよね。昔あった牧歌的かつ皆がワクワクとしていたインターネットはどこかへ行き、強者がますます強くなるツールになっていった。それこそ「インフラのごとく当たり前のもの」になったインターネットが2013年にもたらした世界なのです。
他方、スマホを一日中握りしめては前戯のような指の動きをする人だらけになり、会議中もなぜかFacebookのページが開いている人が続出しているのも2013年のインターネットの風景であります。
そんな時代に個人・企業はいかにしてネットと絶妙なる距離を取り、「クリックする機械」として利用されずにむしろ賢く使うべきか? 過度にハマっても仕方がないよ、といったことを述べたのが同書です。毎度のごとく多数の実例と何の夢も与えぬ身も蓋も無い現実、私が日々ネットニュースの編集をすることによって得た発見を多数記述しておりますので、もしよければお読みいただければ幸いでございます。
また、18日の19:30~阿佐ヶ谷LOFTAで、徳力基彦さんと一緒にここ15年ほどのインターネットあるあると、最近の企業の活用方法などをお話します。図々しいお願いではございますが、ご来場いただければオレ、嬉しいです。