東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

再確認

2014年03月31日 | トンボ
前回に引き続き土曜日は朝から多摩西部方面へと車を走らせた。

ツクシとオオイヌノフグリ

D700+COSINA Carl Zeiss Distagon T* 2.8/21 ZF.2

現地はたまに陽射しが出るものの雲が多めでスッキリしない空模様であった。


これではチョウたちの出現は難しであろうと詠み、越冬から覚め活動を始めているはずのトンボ探しを試みた。

すると...

ホソミオツネントンボ

D700+COSINA Carl Zeiss Distagon T* 2.8/25 ZF.2

ホソミオツネントンボ

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
胸部と腹先部がほのかに青みがでている。

ホソミオツネントンボ

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

ここは1月中旬に二度訪れ血眼になりながら越冬個体を探したもののかすりもしなかった場所。
しかし、春になるとここにもあそこにもとホソミオツネントンボが姿を現す。
この時期はまだ水辺に姿を見せず、越冬場所付近で過ごしている為、やはり越冬場所はここで間違いないなさそうだ。
しかしながら2度も訪れて全く見つけられない僕の眼はふしあな。
次の冬こそ、ここで越冬個体を見つけたい。

撮影日:3月29日

撮影地:東京都八王子市

ヒオドシチョウに魅せられて

2014年03月28日 | チョウ
細流でテングチョウを堪能した後、隣接する雑木林を散策。
早速登場してくれたルリタテハに逃げられたと思いきや、目の前の幹にルリタテハよりも大きなオレンジ色のチョウが日光浴の最中であった。

ヒオドシチョウ

D700+COSINA Carl Zeiss Distagon T* 2.8/21 ZF.2

次の目的地で出てもらう予定であったのだが、ここにもいてくれたとは何より。
まだ時間はたっぷりあるので次の目的地へと車を走らせ、尾根に縄張りをみせるヒオドシチョウを楽しんだ。

自らの帽子をおとりにして広角撮影を楽しむ横倉君

D700+COSINA Carl Zeiss Distagon T* 2.8/21 ZF.2
Kiss X5から70Dへアップグレードしたと言う事で、購入祝いを兼ねてトンボ仲間である横倉君をお誘い。
指導者が良いのか?被写体との距離を詰めるタイミング、寄り方など、広角撮影に必要な技術が以前よりも確実にスキルUPしているようで頼もしい。
これならもう網を使う必要はなさそうだ。
後は毎日お酢を飲んで柔軟な身体をつくれば、どんなに敏感なトンボでも広角撮影が可能?向かうとこ敵なしかも。

そんな横倉君、今日はヒオドシチョウにめっぽう気に入られた様子で、まとわり憑かれていた。

D700+COSINA Carl Zeiss Distagon T* 2.8/21 ZF.2


別の個体

D300S+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

ヒオドシチョウを十分に堪能した後、尾根を下ると目の前には水で満たされた休耕田が姿を現した。

D700+COSINA Carl Zeiss Distagon T* 2.8/21 ZF.2
この水辺にトンボが飛び交う日はいつであろうか、楽しみでならない。

撮影日:3月23日

撮影地:東京都多摩西部

テングの舞う細流

2014年03月27日 | チョウ
ムカシトンボの沢を後にして、次は越冬覚めのヒオドシチョウを楽しもうと目的地へ向かった。
その前に、行く途中にある雑木林とそれに隣接した細流の存在を思い出したのでそちらに寄り道。
まずは細流の周辺部を散策。そこで出迎えてくれたのは...

テングチョウ

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED



D700+COSINA Carl Zeiss Distagon T* 2.8/25 ZF.2
テングチョウは落葉が堆積した雑木林の中よりも渓流や細流といった流れの畔の陽当たりの良い空間をより好んでテリトリーを張っているように感じる。

ビロードツリアブ(吸水中)

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
スプリング・エフェメラルとして人気を呼ぶビロードツリアブも活動をみせてくれた。

両種とも区部のフィールドでは目黒自然教育園のような古くから雑木林を持つ閉鎖的な場所でしかお目にかかれない種類。
地元の臨海地区では散発的な目撃例があるのみで、出会えるのは偶然の灯火のようなもの。
春最初の多摩西部方面へ訪れたときには必ず出迎え被写体となってくれる嬉しくもありがたい存在である。

撮影地:3月23日

撮影地:東京都八王子市

羽化の時を待つ

2014年03月26日 | トンボ
三連休の最終日は都心部を離れ、今年に入って最初となる多摩西部方面へ向かった。
まずこの時期、最も気になるのがムカシトンボ上陸幼虫の有無。
林道沿いの所々にはまだ大量の残雪が見られ、到着できるものかと恐る恐る進み無事ポイントに到着。
いくつかある石をそっと返して見るとそこには...

ムカシトンボの上陸幼虫

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
およそ二週間後に迫る羽化の時を待ち石の下でスタンバイ。
はたして羽化の時に合わせ観察することができるであろうかと、緊張しながらトンボシーズンの開幕を待つのがたまらなく、また楽しみでならない。

撮影日:3月23日

撮影地:東京都八王子市

越冬組も次々と

2014年03月25日 | いろいろ
新成虫のルリシジミと同じくして越冬昆虫たちも暖かい陽射しのもと出現。活動を見せてくれた。

キタテハ

D700+COSINA Carl Zeiss Distagon T* 2.8/21 ZF.2
駐車場から園内へ向かうスロープは陽当たりが良く、虫たちが集まりやすい場所のひとつ。
そのスロープ際に植樹されているアセビの花で吸蜜する個体と出会った。
キタテハの食草と言えばカナムグラであるが、子供の頃にフラッシュバックするとこの臨海地区にも普通に群生していた記憶があり、
カマキリやバッタを捕まえるためその茂みの中に入ると、茎や葉柄にあるザラザラとしたトゲにやられて手足が傷だらけになった思い出がある。
当時はそのザラザラとした嫌なツル植物がキタテハの食草である事とは知らず、今になって食草にも興味を持ち、
幼虫やサナギの観察をとカナムグラの存在を探してはいるものの、残念ながら臨海地区のフィールドでは全く見かけなくなってしまった。
食草がないとなるといったいこのキタテハは何処で発生し、この地にたどり着いたのであろうか。

ルリタテハ

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
前回、訪れた時に飛翔する個体を目撃していたため、何処で日光浴を行うものかと狙っていたところ、
園内を散策している最中に突然、足元から飛び出し辺りを飛翔した後、再び地に静止。嬉しくも翅を開いてくれた。
一方、ルリタテハの食草となるホトトギスとサルトリイバラは野鳥公園と近隣に確認できており、この先は幼虫やサナギの観察にも期待がもてそうだ。

アカボシゴマダラの幼虫

D300S+AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G

根元で越冬していたアカボゴマダラの幼虫は木に登り幹の途中で発芽の時を待つ。

ツマグロオオヨコバイ

D300S+AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G

バナナムシも活動開始。

桜の開花報告もされ、いよいよ本格的な春の到来である。
今年もまた右往左往しながら虫たちの活動にタイミングを合わせ、観察、撮影を楽しむ忙しい週末としたい。

撮影日:3月21日、22日

撮影地:東京港野鳥公園