最後の砦

モートンイトトンボ ♂（翅と腹部をクリーニング中）

昨年、偶然にも１オス確認できた場所では今シーズン見られず。水がある状態の休耕田、湿田と言った東京には数少ない環境に生息する為、もう絶滅してしまったのかと懸念でいたところ、フィールドでお会いしたトンボ愛好家の方から生息情報をいただいた。人の情報に頼るのは好きじゃ無いけれど、東京で絶滅の恐れがある種なら話は別。確認に訪れると多産している様子にあり安堵。

モートンイトトンボ ♂

イトトンボ科の中では見失うと再び見つけるのが大変な最小クラス。特にオスの体色は色彩のバランスが美しく魅力的なので人気を呼ぶ。ここはトンボ撮影を本格的にはじめた頃から訪れていたエリアで、その当時は高い草が生い茂り水辺である事が確認できなかった。しかし数年前、ふと見た時、良質な休耕田がある事に気づいて気になっていた場所だった。

モートンイトトンボ ♀

完全に私有地の為、無断で入ったらこっひどく怒られるか警察に通報されそうな雰囲気があったので、今まで遠慮していたが、今回は意を決して、持ち主の方に頭を下げて事情を説明し、立ち入りの許可をいただいた。東京都で唯一モートンイトトンボが生息する本当の最後の砦になるかも知れないので、手遅れになる前に出来る事はしたい思いがある。

全てNikon D800E+AI AF-S Micro-Nikkor 60mm f/2.8D

撮影日：７月２３日