
一人海に出発したサボ。無事に乗り切れるでしょうか・・・。
おいおい!! ありゃおれの船だ、漁船を盗まれた!! どこへ行くつもりなんだ!?
黒い旗を掲げてる、海賊にでもなったつもりか!?
・・・バカな!! 子供一人で海賊!?
もうすぐ世界政府の艦が来る!とにかく式典の邪魔だ!!
お~~い!!! キミ~~~、すぐ戻りなさーい!!
するとサボは、
何よりも一番恐いのは・・・おれがこの国に飲まれて人間を変えられる事だ・・・!! おれは戻らねェ!!
陸からそれを望遠鏡で見たのはドグラです。
え!!? アリはもしかして・・・サボの奴じゃニーか!!?
その時・・・
政府の艦が来たぞォ!! ドォン!!
政府の艦はサボの船とは比べ物にならないくらいの大きさです。
サボは政府の艦を見上げ、
・・・でけェ船だな・・・波に巻き込まれそうだ。 離れて行こう・・・
と少しずつ離れていきます。政府の艦では、
・・・アレは何かえ?
・・・タダの漁船の様に見えますが・・・
この世界貴族もまた空気を吸う為のフードをかぶってます。この貴族は四角いフードですね。
陸地では、政府の艦を見て盛り上がっていますよ。
あの巻に本物の世界貴族が乗っておられるのか!!
一生に一度お目にかかれるか同課の尊い存在・・・!!
サボも、
いつかあんな艦の船長になれたらすげェな・・・
世界貴族はおもむろにバズーカを取り出すと、サボの船に狙いを定めます。そして・・・
ドン・・・!!
なんとサボの船を攻撃したじゃないですか!
一方こちらダダンの家。
エースは死んでねェよ!!
まーまー、お前の気持ちはわかってる。
―でも今はその体で軍隊のいるゴミ山に行くのは危険だ!!
あれだけの大火事だ。望みは薄くてもおれ達だってお頭とエースは生きてると思いたい!!
ドグラが今、ゴミ山の様子を見に行ってる。あいつに任せろ!! 辛ェのは同じだよ・・・!! ルフィ。
・・・!!
港では、
漁船が撃たれた!!
観衆はどよめき、ドグラは驚愕の表情で、
サボ!!!
観衆も船に子供が乗っているのを見ているので、
こどもは無事か!? 天竜人の気に触ったんだ!!
サボは火がついた船を上着で仰いで必死に消そうとしています。
くそ!! 船に火が!! 何で急に撃って・・・ハァ・・・ハァ・・・
政府の艦上では、
ジャルマック聖、船には子供が!!
海賊旗を掲げたら何者だろうと海賊だえ、何よりィ・・・
下々民が私の艦の前を横切った!!!
そして必死に火を消すサボに再び攻撃が・・・!船は大打撃を受け、サボの帽子と海賊旗が千切れて宙を舞います・・・!
それを見ていた住民達も声がありません・・・。
住民の後ろでは軍隊か王室の者たちかが、
おい、今の船は何だったんだ!!?
こんな大事な式典の日に天竜人が期限を損ねられたらどうするつもりだ!! 早く残骸をどけろ!!
ドグラも顔面蒼白になり、言葉がありません・・・!
そして海上にはサボの船の残骸と帽子が浮かんでいます・・・
ダダンの家では・・・
おい!! みんな!! 2人が帰ってきたぞ!!
え!!?
そこには包帯だらけのダダンを背負ったエースが!
エース!! お頭ァ!!!
よかった~~~!! 2人共無事だったんだなァ~~!!
そこへ、
エ~~ズゥ~~~~!! がばっ!!
ルフィが泣きながらエースに抱きつきます!もう号泣ですよ。エースは、
ルフィお前・・・おれが死んだと思ったのか?
だっで・・・!!
とまだ泣くルフィに、
何泣いてんだよ!! 人を勝手に殺すなバカ!!
とエースはルフィにげんこつをくらわせます。そしてその日の夜の事を話し始めました。
火事の夜ブルージャムには何とか勝ったんだ。でもその時にはもう道が火に塞がれてて・・・
ダダンが全身にひどい火傷を負っちまった。何とか火の届かねェ“中間の森”の川縁に身を隠して、
町に薬品を盗みに行ったり・・・必死にダダンの命を取り留めてた・・・
まーまー・・。そうか、とにかく2人共命があってよかった。お頭ァ、ゆっくり療養しましょうね・・・
・・・悪ィなァ・・・心配かけて・・・。
エースは、
ゴミ山があんな事になるなんて・・・サボは心配してねェかな。
その頃、世界貴族は上陸し大観衆に迎えられています。やはり奴隷の背中にまたがっていますね。
ルフィは安心したのか、家の外でトカゲやクワガタを捕まえていますね。
夜も更け、ダダンの周りには数人の子分とエースだけ・・・。
ダダンが聞きます。
エース・・・おめェあの時、なぜ逃げなかった・・・
エースは、
時々・・・カッと血が上るんだ・・・逃げたら何か・・・大きなものを失いそうで怖くなる・・・あの時は・・・
おれの後ろにルフィがいた。
!!
わからねェけど・・・たぶんそのせいだ。
そう言って頭をポリポリかくエース・・・。ダダンはため息をつきながら昔を思い出します。
ガープと話しています。
敵うハズもねェ様な敵の大軍を前にしてもロジャーは逃げずに立ち止まる。
死にたがりなのかい? 逃げる事も戦いだ。
そうじゃが「逃げない」―背後に愛する者がおるからじゃ。
共に逃げれば仲間達も危険にさらす事になる。正確に言うならば・・・「逃げない」んではない・・・
目の前の敵達が仲間を追わん様に・・・「敵を逃がさない」
―その時のロジャーはまさに“鬼”!! 仲間の悪口を言われたと一国の軍隊を滅ぼした事もある。
確かに怒らせりゃあ凶暴・短気でわがまま―しかしその行動はいつも子供の様にまっすぐじゃった。
今のエースにも似た生い立ちのせいじゃろう。愛する者を失う事を極度に嫌っておった・・・
あんな無茶な生き方をしても運よく生き延びた結果が“海賊王”・・・
世間の評判は最悪でも、仲間からの信頼は絶大。
海兵のわしでさえ、あいつを嫌いになれんかった・・・だからエースを引き受けたんじゃ・・・
・・・!! 引きうけてんの、あたしらだよ!!
ん?何か文句がありそうじゃのう。
・・・!! い・・・いやないけど!!
ダダンは思い出しながら考えます。
恨んでも・・・血は争えねェってやつか・・・。
外で遊んでいた(クワガタとカブトムシを戦わせています)ルフィは、森から出て来た人を見て、
ん? ドグラ!!
エース達を捜しに行ってたんだろ!? 2人共もう帰って来たぞ!!
ドグラは嬉しそうにそう言うルフィにちょっと冷汗をかきながら、
あ・・・そうなのか、それは本当によかった・・・!!
そしてダダンの家ではドグラが見て来た事の報告を・・・。
一部始終を聞かされたエース、ダダン、ルフィは余りの衝撃に言葉もありません。
するとエースがドグラの胸ぐらを掴んで押し倒します。
ウソつけ、てめェ!! 冗談でも許さねェぞ!!
冗談でもウソでもニーんだ!! おりにとっても唐突すぎて・・・この眼を疑った・・・!! 夢か幻を見たんじゃニーかと!!
サボは貴族の両親につれて帰らりたって・・・ルフィ言っティなァ、おり達みティーなゴロツキにはよくわかる。
帰りたくニー場所もある!!
あいつが幸せだったなら・・・!! 海へ出る事があったろうか!! 海賊旗を掲げて一人で海へ出る事があったろうか!!?
エースはルフィと2人で小屋で寝ている時にこうルフィに言っていたのです。
≪ サボの事は一旦忘れる約束だろ、これがあいつの幸せかも知れねェんだ。 ≫
ルフィは上を見上げ震えながら言います。
・・・サボ・・・幸せじゃなかったんだ・・・!!
エースも、
何で奪い返しに行かなかったんだ、おれ達は・・・
と頭を抱えて座り込んでしまいます。
サボのいろんな言葉が頭に思い浮かびます。
≪ お前らには悪いけど―おれは親がいても“一人”だった・・・ ≫
≪ 何でも言う通りにするよ・・・!! 言う通りに生きるから!! この2人を傷つけるのだけはやめてくれ!!! ≫
エースはドグラに掴みかかります。
サボを殺した奴はどこにいる!! おれがそいつをブッ殺してやる!!
あいつの仇を取ってやる!!!
いつもの武器を持って外に飛び出そうとするエース・・・!
待て、エース!
そこへ止めに入ったのがダダンです。
やめねェか、クソガキがァ!!
後ろからエースの頭を掴み床へ押さえつけます。エースも黙っちゃいません!
どけ、てめェ!!
ろくな力もねェクセに威勢ばかり張り上げやがって!! 行ってお前に何ができんだァ!!? 死ぬだけさ!!!
しんで明日にゃ忘れられる!! それくらいの人間だ、お前はまだ!!!
エースの胸ぐらを掴んでダダンは続けます。
サボを殺したのはこの国だ!! 世界だ!! お前なんかに何ができる!!!
お前の親父は死んで時代を変えた!! それくらいの男になってから死ぬも生きるも好きにしやがれ!!
おい!! このバカを縛りつけときな!!!
ヘ・・・ヘイ!!
ルフィはそれまで涙をこらえていたのですがついに泣き出してしまいます。
サボ~~~~~~~!!! わあああぁぁぁぁ・・・
エースは外の木にくくり付けられています。ルフィはまだ家の中で泣いているようで、外までその泣き声が聞こえてきています。
エースは、縄をほどこうともがきながら、
・・・!! うるせェな!! 男がめそめそ泣くんじゃねェ!! ルフィ!! ハァ・・・ハァ・・・
ですがずっと泣き続けるルフィ・・・。
そして翌朝・・・。ダダンと子分達が外へ出てきました。
少しは頭が冷えたか?エース・・・
ルフィは?
夜通し泣いてて・・・今寝てます。
そこへドグラが、
お頭!! 今手紙が・・・!
カモメの配達員が手紙を届けてきました。
サボからです・・・!!
え!?
あいつ、海に出る前に・・・手紙を出してたんだ・・・
それを見たエース、
よこせ・・・!! もう町には行かねェよ。おれ達にだろ!? その手紙!!
解放されたエース、一人で手紙を持って森に入ります。そして読みながらいつの間にか海に・・・。
手紙には・・・
エース、ルフィ、火事でケガをしてないか?心配だけど無事だと信じてる。
お前達には悪いけど、2人が手紙を読む頃はおれはもう海の上にいる――
色々あって、一足先に出航する事にした。
行き先は・・・この国じゃないどこかだ・・・そこでおれは強くなって海賊になる。
誰よりも自由な海賊になってまた兄弟3人どこかで会おう。
広くて自由な海のどこかで必ず!!
―それからエース、おれとお前はどっちが兄貴かな。
長男2人、弟1人、変だけどこの絆はおれの宝だ。
ルフィの奴はまだまだ弱くて泣き虫だけど、
おれ達の弟だ。よろしく頼む。
初めて一人号泣するエース・・・
To be continued・・・
ガープのロジャーについての話ですが、
これってルフィにも当てはまる部分がありますよね。
ルッチと戦ってた時も自分が逃げたら仲間に危害が及ぶからと、命がけで止めようとする、
仲間からの信頼は絶大だったり(仲間内だけに限りませんけど)・・・
そしてエースがルフィを命がけで守ろう、どれだけルフィの事を心配してたのか・・・
改めて分かった気がします。
あと、サボからの手紙の名前のサインの下には、「S」の上に「X」印があったんです。
これってエースの腕にある入れ墨ですよね。
「ACE」と書きたいところを間違えて「ASE」って彫っちゃったんだ、ってずっと思ってたけど、
きっとサボといつも一緒にいるよ、という意味を込めて彫ったんでしょうね・・・。
うぅ・・・泣ける・・・
今週の尾田っちの巻末の一言
映画「STRONG WORLD」のDVD限定版の方監修中。色々無理言ってサービス満点です!! 本編少し追加シーンも。
バッチリ予約したよん
ただ横切っただけで子供を殺すなんて信じられません。いくら世界政府設立者の子孫だからと言ってあれはひどいと思います。あんなののために動かされる海軍がかわいそうです。
サボが死んじゃったってことはそろそろ回想編も終わりなんでしょうか?
回想編の次は一体どんな話が始まるのか、楽しみです。
天竜人も謎の多い種族(?)ですよねぇ。
最終的にはルフィが倒してくれると大いに期待していますけどっ・・・
回想編が終わったら、今のルフィの心の回復がどうなっているのかが気になります。
噂通りに「数年後・・・」って事になってるんでしょうかねー?