優しさ研究所

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中国と日本

2005年04月16日 | Weblog
今日は昨日の延長みたいな話をしたいと思います。
なので、“優しさ”というよりは“正義”の話です。

中国といえば、現在反日運動が活発になっていますね。
日本から見ると、中国のデモは常軌を逸したもののように見えます。

これの根本は、中国がもともと国家主権の強い国だったということにあるようです。

「もともと」と言いましたが、今でも民主主義なのは名目上で、実質的には国家権力が非常に強大です。
そして、国民はずっと昔からそのような状況に置かれていたため、その状態に慣れてしまっているわけです。

日本は柔軟に海外の法律を受け入れたため、現在ではそれなりに国民主権が達成されていますが、中国では未だに昔の日本のような状態なのです。

自分の大学の恩師がこのような国家体制の研究をしていたので、先生の言葉を借りてわかりやすい説明をすると‥‥

欧米と日本・中国の国家体制は、対照的です。
何において対照的かというと、法が形成される過程での、政治権力が向かう方向です。

図にすると、現代ヨーロッパ型では‥‥


↑[国民の意思を反映した国会が法律を作成]
国民


というように、下から上に向かって意思が働いて法律ができています。
そして、国王は当然法律には逆らえません。
これを先生は「上向的法形成」と呼んでいます。


一方、中国(and昔の日本)型は‥‥


↓[命令的な性質をもった法律を作成]
国民


という感じになっているわけです。
これだと、王が法律を作るわけですから、自由に法律を変えることで王が好き勝手できてしまいますね。
これを先生は「下向的法形成」と呼んでいます。

このような対比からわかるように、中国では政治が民主的ではないので、当然不満が溜まるわけですね。

実はその不満が政府に向かうのを、政府が阻止しようとしている状態なんです。
国民の不満の矛先を日本に向けることで。

だからいっそ、中国国民がそのことに気付いて、真の“正義”のもとに政府を打ち倒すことができれば、中国は本当に民主的な国に生まれ変わるんじゃないでしょうか。
ヨーロッパの諸国は、そのような革命によって、民主主義を勝ち取ってきたわけですから。

ただ、中国にその日がくるかどうかは正直怪しいです。
中国4000年の歴史は、全てその下向的法形成の歴史ですから、国民の意識が変わるのは並大抵のことではありません。
ヨーロッパの国民たちは、最初から「キリスト教」という、彼らにとって国家権力よりも重い“正義”を持っていたことが、革命を後押ししたとも言えます。
当地では“自然法”という呼ばれ方をしていますね。
明文化されていなくても、まさにヨーロッパの人々の心に刻まれている法律なのです。


そういうわけで、中国の人は本当の“正義”というものよりも自分たちの考えた自己中心的な“正義”に基づいて行動してしまうということですね。

そのような状況に陥っていては、“優しさ”に基づいた行動など到底できないと思います。
きっと一部の優しい国民はわかっているかもしれませんが、全体をみると彼らは波に飲まれてしまっている状態ですね・・・



たぶん自分がここで書いていることを本にしたら、ヨーヨッパでは「そんなの当たり前じゃん」と鼻で笑われますよ(笑)
日本や中国のように、自然法の無い国の人にこそ読んでほしい本になると思います♪

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