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コロナ禍の教育と学生生活④ 教員も悩み続けたコロナ禍の2年

2022-03-19 20:48:25 | ニュース
 教員はオンライン授業をどのように考えているのだろうか。ニュースネット委員会は、教育学を専門とする神戸大の近田政博教授と生物学と価値創造を専門とするバリュースクールの鶴田宏樹准教授にオンライン授業についてインタビューを行った。近田教授は大学教育推進本部の副本部長を務め、鶴田准教授はバリュースクールの専任教員として、学際教育プログラムの開発を行っている。取材を通して、学生の立場からは見えない、教員の苦労が見えてきた。<笠本菜々美、佐藤ちひろ>


(写真:神戸大本部)

教員も学生もディスプレイを一日中見なければいけない状況
 オンライン授業の弊害の一つとして挙げられるのが目の疲れだ。近田教授は、「画面を長時間近距離で見続ければならず、正直に言うとかなり疲れる。自分自身、2020年末に網膜剥離になったが、オンライン授業は無関係ではなかったと感じている」と話す。

教員は授業中、真っ暗な画面にずっと語りかけている
 オンライン授業には、大人数講義を行う教員特有のデメリットもある。近田教授は、「授業中、学生は教員が見えるが、教員には学生の顔が見えず、学生の名前だけが表示された真っ暗な画面にずっと語りかけている状態」と話す。このような授業の様子について、「特に最初の一年は、慣れなかった」そうだ。近田教授は、対面授業と比べて「空気感や間の共有などの非言語的コミュニケーションが難しい」ことが、オンライン授業の課題だと考えている。
 しかし、通信回線への負担と顔を不特定多数の人に見せることへの学生の心理的抵抗感を考慮すると、Zoomを使用した授業で顔出しを求めるのも難しいという。

オンライン授業が学生・教員間の距離を近くすることも
 一方で、オンライン授業(Zoom)でのコミュニケーション方法にはチャットやブレイクアウトルームがあり、そうした機能を使えば教員と学生が授業中に交流できる。近田教授は、オンライン授業での学生と教員の距離感について「対面授業のとき、大教室の後ろの方でスマホをいじっている学生よりは、リアルタイム型オンライン授業の方がむしろ学生との距離感は近いように思う」と話した。

オンライン授業は「一長一短というよりむしろ、多長多短。」
 鶴田准教授は、①一方的に話す講義形式の授業と、②グループワークを行い、問題設定をして解決策を考え出す授業の2種類の授業を行っている。オンライン授業をしてみて、「①に関しては、伝える内容は変わらないが、オンラインだと顔が見えず、学生のリアクションや雰囲気など、場の温度的なものが分からない。同じことを伝えるとしても、伝える工夫を考えるのが難しい。②に関しては、SNSなどオンラインでのコミュニケーションに慣れている人は活発に議論できるが、慣れていない人には難しい」と感じたという。
 また、「対面で行う場合は黙っているグループのところに行って議論をファシリテートできるが、オンラインだと、すぐにグループに入り込むことができない。ハイブリッド授業の場合は、目の前の学生とオンライン上の学生を同時に見なければいけないため、どうしても目も耳も届かないことが多い。その一方で、どこからでも参加できるというメリットがあるため、他大学との交流が前提で全国から参加者がいる授業の場合にはハイブリッド授業形式は便利である。とはいえ、やはりオンラインだと、すべての学生に同じように接することができないため、講義はできるが、グループワークは難しいのかもしれない。自分たちに話していないと感じ、離脱してしまう学生もいた」ということだ。
 近田教授はオンライン授業について、「一長一短というよりむしろ、多長多短」と話し、メリットとして「コロナ禍のような社会状況でも、まがりなりにも授業として成立すること」、「何らかの障がいをもつ学生や教員の負担が減ること」を挙げた。


(写真:ニュースネットのオンライン取材を受ける近田教授 画面下)

分野特性によって適した授業形態は異なり、教員の意見にも差
 オンライン授業には、リアルタイム型とオンデマンド型がある。近田教授によれば、「大学が収集したデータを見ても賛否両論ある。知識積み上げ型の授業は教員も生徒もオンデマンド型を好む傾向にある」という。一方で、「人文系など、いろいろな考え方があることを学ぶものは、学生と教員が相互に考えを深めていくものであるので、先生はリアルタイムの議論を好む傾向にある」そうだ。
 鶴田准教授も、オンライン授業のメリットに「どこからでも参加できることと、録画ができること(アーカイブが残せること)」を挙げ、デメリットに「対面に比べて内容が伝わりにくいこと」を挙げた。

リアルタイムのオンライン授業はラジオ番組のよう
 また、近田教授は、オンラインでリアルタイム授業を行っても、「学生の反応がわかりにくい」という。また、授業を行うのは「ラジオのディスクジョッキーに近い。(Zoomの)チャットはラジオにおけるはがきのようだ。」と話す。さらに、「学生が一日オンライン授業に集中するのが難しいことは理解できる。Zoomが終わったときに退出しない(=授業を聞いていない)のは1割いないくらい。相手が何をしているのか分からない状況は不安感がある」と話した。

「学びのための課題というより確認のためではないか」
 ニュースネットが実施したアンケートの結果、オンライン授業で課題の量が多いと感じている学生が多いことを伝えると、鶴田准教授も「不安」という言葉を口にした。「昔は授業の形式を重視する教員ばかりではなかった。いい加減に授業しているという誤解を与えることを避けないといけないので表現が難しいが、今より自由度が高かったので、例えば、休講しても補講や課題だけでなく、臨機応変に学びの内容を担保することがあった。しかし現在では文部科学省の厳しい方針なのか、大学の教員が生真面目になったのかわからないが、授業の理解を「課題」を出すことで測らないといけないような雰囲気はある」とした。
 そのうえで、「オンラインでの授業で、先生は学生が理解しているのか不安を感じている側面もある。対面であれば、講義の雰囲気でそれがわかる。真面目な先生は特に、学生が理解しているのかを確かめたくて課題を出す。本当に授業を聞いているのか気になる。(別にそれでも構わないが)オンライン授業は聞き流せる。しかし、それで学生を縛ることになるのはよくないと思う。大学の学びは教科書を読むことだけではなく、さまざまなものを観て感じて考えることも重要だと思う。そこまで学生の時間を奪ってはいけないと考えている。個人的には、(オンライン授業での過重な課題は)学びのための課題というより確認のためではないかと思う時もある。そもそも、オンラインになったからというより、教育そのものが詰め込み型になってしまっているのではないかと感じる。学生には、知識をなぜ得て、どう使っていくのかを考える時間がないのではないか。知識の獲得ができていても、それを使うための考える時間がないということが一番の問題だと思う。ものを考えることが大事なのであって、課題に追われるのはもったいないと思う」と話した。
 また、「そのために神戸大学では、“感じて”、“考える”ということに重点を置いた活動を促す「バリュースクール」が作られた。これはどこの大学にもない学びの“場“であり、神戸大学生なら誰でも参加できる。「課題」はこなすだけではつまらない。「課題」そのものを”考える“ことは楽しいことだ」と語った。バリュースクールのサイトは以下のURLからアクセスできる。V.School Kobe 国立大学法人神戸大学バリュースクール (kobe-u.ac.jp)


(写真:バリュースクールの様子。鶴田教授提供)

去年と同じ動画を使い回すのは違和感がある
 また、オンデマンド授業について近田教授は、メリットに「分からない所などがあったら繰り返し視聴することができる」点と、「場所・時間に縛られないので、自由度が高まる」点を挙げる。また、単位取得という面でもオンデマンド授業には利便性があるという。近田教授は、「医学部や海洋政策学部は、言語を落とすとカリキュラムの関係で、即留年になってしまう。これはオンデマンド化でカバーできる。つまりオンデマンド授業は落単回避策となり、これは大学運営上のメリットでもある。」と話した。
 一方、オンデマンド授業のデメリットには「その場で質問することができない」点があるという。鶴田准教授は、ニュースネットが学生向けに行ったアンケートに寄せられた「昨年度のリアルタイム授業のアーカイブ動画を今年度の授業動画としている講義があり、違和感があった」という意見に関して、「学生と同じく違和感がある。普通教員は教えることは同じでもどんどんよくする工夫をしているため、授業では毎回同じことを話すとは限らない。録画した授業を採用したら、無味乾燥なものになってしまう。」と話した。
 このように、リアルタイム型とオンデマンド型の教育効果の大きさは、一概には判断できないようだ。

オンライン授業と対面授業、学生の集中度の変化は
 鶴田准教授は、オンライン授業が学生の集中力に与えた影響について「講義型の授業に関しては、一方通行であるため分からない。グループワークに関しては、大きな違いはない。1回生は高校の時からオンライン授業で慣れているが、上回生の中には、黙ってしまう人や、参加していない人をよく見る」と話した。

授業はオンラインなのに、試験は対面なのはなぜか
 ニュースネットは、アンケートで「感染対策としてオンライン授業をしていると言っておきながら、試験は対面で行っているから。これは明らかに矛盾している・試験だけ対面は本当に意味がわからない」という学生の意見を得た。これに対して鶴田准教授は、「学生のあたりまえと教員の当たり前のずれだと思う。教員としては、大学に来ることが当たり前であるため、試験くらい来いよという思いがあるのではないか。大学に来るきっかけを作ってあげたいと思っている先生もいるのでは。今までの管理下だと試験は対面になると思う。試験をオンラインで実施するにはシステムの問題がある。すべての成績評価の基準がレポートだと学生は破綻してしまうだろう」と話した。

「教員の仕事は授業だけではない」
 先程学生が課題に追われるという問題を取り上げたが、教員もたくさんの仕事を抱えている。近田教授は、授業をするうえで時間管理に気を付けているという。一つの授業を行うのに必要なことは、シラバス入力、授業、試験やレポートなどの採点、成績入力、授業実施の報告レポートなどだ。
 「授業は何コマもあるので、一つの授業だけに膨大な労力をかけられない。時間をかけすぎないようにしているが、バランスが難しい。大学はトップダウンではないので、運営の仕方などを会議で決めることが多く、会議で空きコマがつぶれがち。授業以外の見えない仕事はとても多い。それだけでなく、修士論文、博士論文の研究指導もある。トータルの労力を計算し、うまくコントロールしないと崩壊する。BEEF上での採点は、紙の答案を採点するのに比べてとても目が疲れる。学生のことはちゃんと見ていかないといけないが、バランスが難しい。頑張りすぎると自分が潰れる」と近田教授は苦労をにじませた。
 最後に、今後の授業形態がどうなっていくのかについて話を聞いた。

開講形態の多様化
 近田教授は今後の授業形態について、「大きな流れとして、長い目で考えて、科目や学問分野の特性によって開講形態は多様化していく方向にあるのではないか。これは対面、これはオンデマンドといったように」と話す。

対面授業に戻すのか
 近田教授は、「文科省も大学も、昨年4月から対面に戻そうとしていた。しかし、それができる状況ではなかった。今後の授業形態は中長期的に考える必要がある。対面とオンラインの組み合わせはなかなか大変だが、全部オンライン授業、全部対面授業という単純な二分法はよくない」と話した。
 一方、鶴田准教授は、「もとの対面中心の授業に戻るのではないかと考えている。オンライン授業と対面授業が共存していくのではないかという考えには賛成であり、一長一短を考えて共存するとさまざまな可能性が広がると思っている。しかし、実際にやろうとするとすごく大変だと思う。全体的なシステムを作らないといけない。理想的だが議論が必要だと思う。議論をするにしても、どのような授業をオンラインすれば良いか、対面とオンラインのバランスをどうするかを考えるための議論である。しかし、オンラインというより技術への不安、授業は対面である『べき』だという根拠が薄い主義主張を語りだすことになっていくのではないか、それを懸念している。オンラインと対面で授業別で完全に分けてしまうと、学生の選択肢を狭めることになってしまうかもしれないので、かなりよく考えないといけない」とシステム構築の難しさを口にした。
 オンライン授業と対面授業の共存の仕組みづくりの一環として、鶴田准教授は先ほど紹介した「神戸大バリュースクール」の活用をお奨めしていた。文理農学部キャンパスの南側にあるバリュースクール(http://www.value.kobe-u.ac.jp/#sec3)の1階は、オンライン授業を受けるためのアクセスポイントとして利用できる。さまざまな学生が利用しており、自分と異なる学部の学生などと交流や議論ができる。

ハイフレックス型(ハイブリッド)授業の難しさ「回を追うごとに対面授業に来る学生が減る」
 最近新しい授業の形として注目されているのが「ハイフレックス(ハイブリット)型」だ。ハイフレックス型とは、授業の受講形式を対面またはオンラインから選択できるものをいう。ニュースネットが行ったアンケートでも、来年度の授業にハイフレックス型授業の導入を希望する学生は多くいた。
 しかし、近田教授は「ハイフレックス型が日本全体の流れとしてあるが、そう単純ではないと思っている。ハイフレックス型は手間がかかる割に、対面授業に来る学生が回を追うごとに減ってしまう。結局学生の反応も確認しにくく、教員のモチベーションも下がってしまう恐れがある」と難色を示した。

「二つの場にいる学生を見るのは大変」
 また、ハイフレックス型の授業では教室にいる学生とオンラインで参加し画面上にいる学生の両方に気を配る必要がある。近田教授は「オンラインでの参加者が置いてけぼりになる可能性がある。対面授業の場にいる教員は授業中マスクをしなければいけないが、画面を通して授業を聞く学生は、マスクをしている教員の話を聞き取りにくい」という。

授業の仕方に絶対解はない
 コロナ禍でオンライン授業が実施されたことで、授業は、オンラインでも対面でも、またハイフレックス型でも行えるようになった。近田教授は、「特性に合わせ、ベターな解を導くことが大切だ。ベストな解は容易に見つからない。学生に不利益にならないようにすることが大事だ」と話した。

 2022年度の授業のシラバスを見ると、昨年に比べ、原則対面の授業が増加したようだ。しかし、オンデマンド授業などのオンライン授業も一定数行われる予定だ。多様化する開講形式を経験する中で、よりよい授業の在り方が見えてくるかもしれない。

関連記事
●コロナ禍の教育と学生生活① オンライン授業を問う=https://blog.goo.ne.jp/kobe_u_media/e/8be6ed21c39b9487113e39879034eed4
●コロナ禍の教育と学生生活②「友達0人」と答える2年生も=https://blog.goo.ne.jp/kobe_u_media/e/71aa7c63a83c3dec1e21381753a2eb4d
●コロナ禍の教育と学生生活③ 大学、教員から見たオンライン授業=https://blog.goo.ne.jp/kobe_u_media/e/7e3118ee09d5cf1db731142829562cb8

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3年ぶりの対面新歓祭 3月29日、30日に鶴1キャンパスグラウンドで

2022-03-18 22:39:53 | ニュース(告知)
 3月29日(火)、30日(水)に、神戸大鶴甲第一キャンパスグラウンドで新歓祭が行われる。約150のサークル・部活団体がそれぞれブースを出展し、活動内容を説明する。対面で新入生が多くの課外活動団体を一度に見られる春の新歓祭は、3年ぶりとなる。現在参加を受け付けているのは新1年生と神戸大に編入する新3年生。参加するには、新歓祭の公式サイト(https://www.shinkan2022.com/%E4%BA%8B%E5%89%8D%E5%8F%97%E4%BB%98)から日時と時間帯を指定して事前申し込みする必要がある。人数に空きがあれば、新2年生の申し込みも受け付けるという。<笠本菜々美>


(画像:新歓祭サイトのスクリーンショット)

 対面での新歓祭が3年ぶりに行われる。3月29日(火)、30日(水)の2日間、鶴甲第一キャンパスグラウンド上に各課外活動団体のブースが設置され、新入生は興味のある団体から活動内容の説明を受けることができる。29日(火)は10時から17時、30日(水)は10時から16時まで開催される。

 参加するには、事前予約が必要。現在は新1年生と3年次編入の学生の参加申し込みを受け付けている。新歓祭の公式サイト(https://www.shinkan2022.com/%E4%BA%8B%E5%89%8D%E5%8F%97%E4%BB%98)から日時別に予約ができる。申し込みには、入試で使用した受験番号が必要。各時間帯の定員は300人で、人数に空きがあれば新2年生の申し込みも受け付ける。複数の時間帯に申し込みをすることもできるが、完全入れ替え制だという。

【新歓祭のTwitterアカウント】=https://mobile.twitter.com/shinkansai2022
【2022年度 神戸大学新歓祭 公式サイト】=https://www.shinkan2022.com/

 ブースは団体のジャンルに関係なく設置されるので、新入生は興味のある団体の場所を事前にチェックするのがおすすめだ。(ジャンル別の全出展団体は記事末尾に掲載)


(画像:グラウンドに設置される各団体のブースマップ)


(画像:A列 各団体ブースの場所)


(画像:B列 各団体ブースの場所)


(画像:C列 各団体ブースの場所)


(画像:D列 各団体ブースの場所)


(画像:E列 各団体ブースの場所)

《2022年度 神戸大学新歓祭》
●日時=2022年3月29日(火)10:00~17:00、30日(水)10:00~16:00。
※時間別事前予約制かつ完全入れ替え制。各時間帯定員は300人。

スケジュール↓
▽3月29日(火)
①10:00〜11:10
②11:25〜12:35
③12:50〜14:00
④14:15〜15:25
⑤15:40〜16:50

▽3月30日(水)
①10:00〜11:00
②11:15〜12:15
③12:30〜13:30
④13:45〜14:45
⑤15:00〜16:00

●対象=新1年生と3年次編入の学生。ただし、人数に空きがあれば新2年生の参加も受け付ける。
●申し込み方法=新歓祭公式サイトから参加したい日時のフォームを選んで回答。入試で使用した自分の受験番号を入力する必要がある。
新歓祭予約ページのURL↓
https://www.shinkan2022.com/%E4%BA%8B%E5%89%8D%E5%8F%97%E4%BB%98
●場所=神戸大鶴甲第一キャンパスグラウンド。
●アクセス=神戸市バス16系統・106系統「六甲ケーブル下」行き「神大国際文化学研究科前」駅から徒歩5分。
      地図

(画像:バス停からグラウンドまでの道のり)
●問い合わせ=sinkansai22[at]gmail.com
※送信する場合は[at]を@に置き換えてください。

●出展団体(運動系、文化系の順にジャンル別で掲載。団体名の前にブース名、ブース番号を記載。団体名は新歓祭サイトに記載されている通り。)
▽運動系
《テニス》
E01 硬式テニス部
D01 TOPSPIN
B13 CUC
E18 BAL BLANC
C02 硬式庭球同好会神戸大学クラブ
A28  Jeunesse
E03 ソフトテニスサークル KSC
C20 ソフトテニスサークル NANDO

《サッカー他》
D24 体育会サッカー部
A27 je joue
A22 体育会フットサル部FORCA×Guerreilla
D16 AXEL
E16 FLORESCER

《バスケットボール》
C29 男子バスケットボール部
C28 女子バスケットボール部
D07 QUEEN

《バレーボール》
C31 男子バレーボール部
C30 女子バレーボール部
C04 バレーボールサークルPVC
D19 MST

《野球他》
C05 軟式野球部
B22 体育会準硬式野球部
B02 男子ソフトボール部
D12 軟式野球サークル Vespelia

《バドミントン》
B20 体育会バドミントン部
B09 バドミントン同好会BADBOYS

《アメフト他》
E27・28 体育会アメリカンフットボール部RAVENS
E26 体育会女子タッチフットボール部Rooks
A24 体育会ラグビー部ORCAS

《その他球技》
A30 体育会フィールドホッケー部
A15 体育会卓球部
C15 ハンドボール部
B07 男子ラクロス部
A29 女子ラクロス部

《マリンスポーツ》
D27 体育会水泳部 競泳面
D28 体育会水泳部 水球面
E13 水泳サークル パープルトム
E14 ウィンドサーフィン部
C06 オフショアセーリング部
E07 漕艇部(ボート部)
E11 体育会ヨット部
D08 体育会カヌー部
A11 男子端艇部(カッター部)
C09 スキューバダイビングサークル Blue-Oaf

《ウィンタースポーツ》
E23 体育会スキー部
D03 基礎スキー同好会ARCADIA
B16 体育会アイスホッケー部
C03 体育会スケート部
E25 スノーボードサークル KODUCK

《格闘技》
C24 体育会柔道部
B12 空手道部
B11 極真空手部
A08 合気道会
A14 体育会合気道部
E04 少林寺拳法部
A18 日本拳法部

《剣術》
C07 体育会剣道部
B10 杖道同好会
B06 体育会フェンシング部
D26 スポーツチャンバラ同好会
A21 剣道サークル 鶴甲剣友会

《射的》
B04 弓道部
E17 体育会洋弓部(アーチェリー部)
E06 射撃部

《陸上、馬術》
C10 体育会陸上競技部
D11 マラソン同好会

《アウトドア》
B14 オリエンテーリングクラブ
A31 探検部
D02 ワンダーフォーゲル部
D20 RockO クライミングサークル

《ニュースポーツ》
B03 ラケットボールクラブ
B15 スポーツサークル101(ワンオーワン)
C16 LaQooNe(マイナースポーツサークル)
E22 神大モルックサークル モロッコ

《その他運動系》
C12 体操部
C01 体育会サイクリング部
D22 体育会自動車部
D10 体育会航空部
B01 P.F.C.ハング・パラグライダーサークル
A03 応援団総部

▽文化系
《演奏(軽音)》
A25 軽音楽部ROCK
A10 軽音楽部JAZZ
D23 軽音サークルMMC
D13 楽音
D25 SoundS
A32 FreeBeat

《演奏(軽音以外)》
C14 交響楽団
A02 応援団総部吹奏楽部
E19 邦楽部
E05 クラシックギター部
D09 マンドリンクラブ
A09 ブルーグラスサークル
C22 アコースティックサークル Arpeggio
C26 DTM作曲同好会 音見鶏

《合唱》
C27 混声合唱団エルデ
A12 混声合唱団アポロン
E20 グリークラブ
C25 アカペラサークル GhannaGhanna

《パフォーマンス》
E10 演劇部 自由劇場
E12 よさこいチーム湊
B23 モダン・ドンチキ
D06 Dutch Days'
B21 競技ダンス部グリーンバックス
A13 Dance Crew JETTER
C18 フラッシュモブ ChaliPro‼︎
E08 コピーダンスサークル Etoile

《伝統芸能》
D18 宝生流能楽部
E02 茶華道部
E09 落語研究会

《ボランティア》
E24 児童文化研究会
B27 総合ボランティアセンター
B28 総合ボランティアセンターとんかちセクション
B25 神戸大学学生震災救援隊

《地域交流》
D04 地域密着型サークルにしき恋
D15 AGLOC
B19 学生流むらづくりプロジェト木の家

《英語、国際交流》
D14 アイセック神戸大学委員会
B18 ESS
C21 Truss

《文学、社会科学》
D21 児童文学研究会
C08 関西 Axis
C17 神戸大学法律相談部
D05 社会問題研究会LEAD
E21 神戸大学広告研究会AdTAS

《メディア》
A01 神戸大学KooBee
A06 KUBC 神戸大学放送委員会
B08 ニュースネット委員会/メディア研
A26 神戸大学学生広報チーム

《イベント運営》
A07 六甲祭実行委員会
A23 神戸大学ベルカン
B24 灘チャレンジ実行委員会
A04 神戸大学生協学生委員会

《旅行》
A05 古寺探訪同好会
C19 神戸大学遠足倶楽部 くるり

《ゲーム》
B05 競技かるた会
C13 ポケモンサークルもらいび
A19 神戸ボードゲームの会

《謎解き、クイズ》
C11 神戸大学謎解き団体E-Link
C23 神戸大学クイズ研究会

《図画工作》
A17 神戸大学美術部凌美会
A20 学生フォーミュラチームFORTEK
B17 神戸大学漫画研究会

《その他文化系》
E15 写真部
B26 神戸大学手話サークルぺんぺん草
D17 神戸大学ガーデニングクラブつちのこ
A16 神戸大学野球観戦同好会KBFC

【補足】新歓祭の参加対象者や申し込み方法について記載していませんでしたが、3月23日に同実行委員会が新歓祭は時間別事前申込制であること、現在は新1年生と3年次編入の学生の申し込みを受け付けていることなどを公表したことから、それらの情報を加えました。(2022年3月23日20:45編集部)



コロナ禍の教育と学生生活③ 大学、教員から見たオンライン授業

2022-03-17 20:00:00 | ニュース

 大学側は、コロナ禍の教育をどのように考え、対応してきたのか。ニュースネットは国際教養教育院長の大月一弘教授、法学部長の高橋裕教授にZoomでインタビューを行った。オンライン授業での工夫点や試験形式、今後の授業形態について尋ねる中で、大学教員側の視点が見えてきた。<佐藤ちひろ、笠本菜々美>


(写真:神戸大本部)

 2021年度の授業は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響でオンライン授業中心となった。ニュースネットが学生に行ったアンケート(コロナ禍での教育と学生生活①  ~オンライン授業の実態~ - 神戸大学ニュースネット/メディア研ウェブログ )にはハイブリッド授業や対面授業を希望する声が多く見られたが、大学は何を基準に授業形態を決定しているのか。


(画像:ニュースネットのオンライン取材を受ける大月教授 画面左)

安全性を一番に考慮
 国際教養教育院長の大月教授は「授業形態に関しては、医学部の専門の先生の意見を聞きながら判断している」と言う。「他大学は、主に受講者の人数で判断していると思うが、神戸大は複数人が同時に発話することが危険だということも考慮している。それを踏まえたうえで、安全性を考えながら対面授業が実施可能か検討している。1年生は外国語を中心にオンライン授業が多いのが他大学との違いだと思う。大学側で一定の基準を設け、最終的には学部別に判断することになる。密にならず、人数が少ないなら対面授業になる」と話す。また、「外国語は口の動きが重要であり、授業で複数人が同時に発話することから、オンライン授業がいいのではという判断がされた」とした上で、「外国語がオンラインの状態で、対面の授業が増えてしまうと外国語の授業を大学で受けなければいけなくなる。その影響もあって、他教科でも事実上遠隔授業が増えたのではないか」と外国語の授業がオンライン形式になることが他の科目の授業形態にも影響を与えた可能性があるとした。
 また、授業形態の決定については、「コロナがもうすぐ収まるのではないかという期待とともに決定しているので、振り切れない部分もあって難しい。先生的には、(慣れているので)対面授業の方が楽。学生の中には(感染リスクの観点から)対面を嫌がる人もいて、そういう人がいると遠隔にせざるを得なくなる」とオンライン授業による教職員側の負担の増加と判断の難しさを口にした。

 試験形態の決定も判断が難しいようだ。法学部では、当初原則対面試験とされていたものの、1週間前になって「可能なかぎり、遠隔方式で実施」と発表された。

2021年後期、当初は原則対面試験の方針
 法学部は、2021年9月24日付で、2021年度後期の試験方針について「すべての講義で、原則として試験は対面で実施」すると発表した。ただ、試験前に新型コロナウイルス感染症が急激に流行したため、2022年1月26日付で2021年度後期・第4クオーターの定期試験を「可能なかぎり、遠隔方式で実施」するという文書が出され、実際には試験の多くが遠隔方式で実施された。

試験を対面で行う理由は、学生に説明されず
 では、なぜ当初、対面試験を原則とする方針を出したのか。2021年9月24日付の文書では「兵庫県の要請では、『ワクチン接種の進捗状況等を踏まえつつ、引き続き感染防止の徹底を図るため、オンライン授業を積極的に活用』とされています。神戸大学においても教職員・学生のワクチン接種が一定程度進んでいることを踏まえつつ、法学部では、ゼミや外書購読・応用研究などの少人数講義とクラスの規模が小さい一部の講義について原則として対面での授業を実施し、それ以外の比較的クラスの大きい講義については遠隔での授業を実施します。また、全ての講義で、原則として試験は対面で実施します」とあるものの、試験方針を対面とする理由の説明がなかった。
 

(画像:ニュースネットのオンライン取材を受ける高橋教授 画面下) 
 
 ニュースネットの取材に対し、法学部長の高橋教授は、自身が「試験方針が出された9月24日よりも後に法学部長に就任したため、直接試験形式の方針にかかる判断をしたわけではない」としたうえで、「試験の実施方法で考慮することは、感染状況の見通し、学生や教職員の安全確保、適切な成績評価の実現性」だと話した。また、1月26日付で2021年度後期・第4クオーターの定期試験を「可能なかぎり、遠隔方式で実施」するという文書を出す決定をした際は、テスト後の学生同士の接触や、学生が大学にくるまでのバスなどでの感染をかなり心配したという。適切な成績評価という観点では、公平性、公正性を重視しているという。
 取材を通して、高橋教授は学生や教職員の(新型コロナウイルスに感染しないための)安全確保を最重要視しているという印象を受けた。

「オンライン授業も対面授業も両方良さがある」
 教員の中には、学生の勉強時間が増えているなどの理由から、相対的に対面授業よりオンデマンド授業の方が良いと思っている先生も多いという。大月教授は、「神戸大は環境が整っているので、(教材面でも)工夫の仕方次第でオンライン授業にしても対面授業にしてもうまく対応できる。オンライン授業も対面授業も両方に良さがある。今後は、対面授業だけど、全員パソコン持参の授業が出てくると思う。ブレンド型授業も出てくるのではないか。オンライン授業には、大教室に比べて距離が近い(Zoomなど)や、繰り返し見ることができるといった利点ある」と話した。
 高橋教授によれば、オンデマンド授業のメリットは「リアルタイム授業に比べ話の脱線が少なく、筋道の立った内容にできる」点だという。この観点から言えば、「オンデマンド授業の方が、密度が高いかもしれない」と話した。また、「これからパワーポイントの見せ方などのノウハウも構築され、授業動画も変わっていくだろう」と語った。
 さらに、20人程度の学生が受講する自身のゼミをハイブリッド型にしたところ、「多いときで10人を超えるくらいの学生が来て、少ないときは対面授業に来たのは3~4人だった」という。「教室に何人学生がいるかにもよると思うが、どうしても教室にいる学生を見ながら授業をする傾向になってしまう。両方に目配りするのはなかなか難しい。チャットでオンライン受講者からコメントが来ても、反応できないこともある。」と話した。
 また、アンケートで、「楽だからオンライン授業がよい」という意見があったことに対してどう思うか聞くと、「オンライン授業になったことで時間をうまく活用することができるようになり、学生の可能性が増えたのではないか。授業は省エネの方がよい」とし、「今後もオンライン授業は積極的に活用すべきだと思う。いずれ授業は対面に戻っていくと思うが、完全に2年前(新型コロナウイルス発生前)に戻るのはもったいないと思う。個人的には少人数授業の充実ができればよいと考えている」と話した。

課題の採点は負担 しかし「学生が家で何をやっているか分からない」

(画像:「2021年度で授業で出された課題は多いと感じたか」という問いに対して、「多かった」、「かなり多かった」と回答した学生は合わせて52%だった)
 ニュースネットが行ったオンライン授業に関するアンケート(コロナ禍での教育と学生生活①  ~オンライン授業の実態~ - 神戸大学ニュースネット/メディア研ウェブログ )では、2021年度の授業に関して、約半数の学生が「課題が多かった」と回答し、「オンラインへの出席と称した課題が多すぎた」という意見もあった。課題の量に関して大月教授は、「昨年度(2020年度)、課題の量が多すぎると問題になったため、各学部の先生に『課題の量を考えてください』とは言っているが、『毎週学生とのやり取りをしましょう』とも言っているので、先生は課題を出すのかもしれない。また、日本の大学生が勉強をしないというのを変えたいというのもあると思う。先生も、学生がちゃんと勉強しているのか不安」と話した。課題をチェックすることは、先生にとっては負担でもあるそうだ。

 一方、高橋教授は、「学生に3回課題を出すと、2回目の課題の成績と3回目の課題の成績は同じになる傾向がある。つまり1科目につき2回くらいの課題の成績で学生の理解度はわかる。必要以上に多い課題はいらないのではないか」と話した。

試験形式にも議論がある
 また、同アンケートで「感染対策としてオンライン授業をしていると言っておきながら、試験は対面で行っているから。これは明らかに矛盾している」という意見もあった対面試験に関して大月教授は「例えば、物理や数学の、公式などを用いて解を求める形式の問題はネット検索が可能であり、知識がついているかを確認する目的のテストであるため、レポートにすると正当な評価が難しい。そのため、対面試験の意見が強い」と、公正性などの観点からオンラインで試験を実施することの難しさを述べた。
 高橋教授も成績評価方法について「これまで何十年間も、日本の大学全体で学生が家で試験問題に解答するということはやってこなかった。そのなかで、学生の理解度を問うのに適した問題パターンが蓄積されてきた。理解度を評価しやすい問題パターンを活かすには、対面方式の方がやりやすい科目がたくさんあるのではないか」と話した。さらに、「学生が家では何をやっているのかわからない。例えば、LINEなどを利用して試験問題の答えが学生間で出回るかもしれないという心配が一般論としてあるのではないか」と高橋教授は言う。やはり、知識問題や解の導出問題など、答えが一律で、調べれば答えがわかるような問題を出す場合は、対面試験がふさわしいという。
 しかし、高橋教授は「オンラインだからやりやすい試験もある」と話す。例えば、「学生に多くの資料を読解させて、分析させることが可能になる」という。対面試験ではすべての問題文を全学生分プリントしなければならないため、問題文が長いほどコストがかかるが、試験問題がオンラインで配布できれば、大学側が問題用紙を印刷する必要はないからだ。また、オンライン試験では時間を対面試験より長く設定することが可能である。

「学生が大学に何を求めているのか分からない」
 大学生活の在り方に関して、大学としてどのように考えているのか大月教授に聞くと、「大学生活(友達作りなど)に関しては、大学生活をどう考えるかということが大きい。大学としては、まずは、“教育の質”を維持することを優先した。語学の先生は、オンラインでの授業がやりやすいと話している人も多い」とし、「日本の大学生は、世界的に見て勉強しないといわれてきた。知識を覚える系の授業が多いが、これを変えていかなければいけない。個人的には、大学生活を考慮した方がいいと思っているが、学生が大学(大学生活)に何を求めているのかわからないので難しい。ハイフレックスの授業(ハイブリッド授業)をしても、学生はだんだん対面に来なくなる。学会でもオンラインで行われるようになり、学会自体は効果的に行われているが、交流が減ってしまっている。学生生活については、学生の方から何か言ってくれた方がいいのかもしれない。やれる範囲で考えると思う」と話した。


(画像左:「専門科目の開講形式として望ましい形式」として56.6%の学生が対面形式と回答した)
(画像右:「全ての講義がオンライン・対面両方で受講可能な場合、週に何回大学へ通いたいか」という問いに対して「週に2回」または「週に3回」と回答した学生が合わせて44%だった)

 高橋教授も学生の求める大学生活について疑問を投げかけた。ニュースネットが実施したアンケートで『専門科目は対面にしてほしい』という声と、『週2~3回大学に通いたい』という声がともに多かったことに対し、「ほとんどの授業が2年生後半からは専門科目になるが、『専門科目は対面にしてほしい』という意見と『週2~3回大学に来たい』という意見は整合性がないのでは。学生は毎日学校に来てくれるのか。アンケートに回答した学生の求める具体的な学生生活のイメージがしにくい」と指摘した。
 また、アンケートに「オンラインだと対面授業よりもモチベーションが上がらない」「意欲が低下してしまう」という意見が寄せられたことに対して、高橋教授は「逆に、オンラインだと安心して授業を受けられるという人もいるのではないか。モチベーションは人それぞれだと思う」とコメントした。
 一方で、コロナ禍での学生生活に対しては、「本来の姿ではないと思う。適正だとは思わない。教員としてもキャンパスに学生がいる方が嬉しい」と話した。

2022年度は対面授業増加の可能性
 来年度(2022年度)の授業形態について聞くと、「2021年と同じ状況であれば、対面を増やしてもいいのではと考えている。外国語の授業に関しても、ソーシャルディスタンス、マスクの上で対面でいいのではないかと考えている。基礎教養科目、総合教養科目も対面中心にしたいと考え、準備を進めている」と話した。大学としての対面授業を実施できる基準に関しては緩和される予定だという。
 そして、「来年度は対面授業が増えると思う。換気の状態も大事。(対面授業を)「やらない」から「気をつける」になっていくと思う。ワクチンの接種状況も考慮するが、ワクチン差別はしない」と話した。一方で、「(感染リスク等の理由で)授業に来られない人への配慮をし、公平にしなくてはいけないため、真面目な先生ほど、遠隔にした方が公平であると考える傾向がある。(公平性、感染リスクを考慮する必要があるため)まじめにやろうとするほどオンラインになる。」と判断の難しさを語った。

 最後に、「コロナが収まれば、対面にしろという声が強くなるし、コロナが増えればオンラインにしろという意見が強くなる。声が逆転する。先生のなかにも基礎疾患がある人やワクチンが打てない人もいる。何が一番重要なのかという話。オンライン授業の方が学生が沢山勉強してくれるという意識が強い先生もいて、オンライン授業に手ごたえを感じている先生も多い。来年度もオンライン授業がしたいと言っている先生もいる。どこを一番重要に思っているのかは人によって異なる。国は対面にしろと言っているが、個人的に、この「対面」は授業の質を言っているわけではないと思っている。神戸大学は大規模なので、大規模だからこその問題がある」とまとめた。 

学生と大学の間にギャップ 一番の課題は「大学側の情報発信」に  
 大月教授は、取材後、「学生の皆さんと一緒になって、学生の皆さんが胸をはって「すばらしい大学」と言える大学を作りたいと思っている」と話していた。高橋教授は、「望ましい高等教育の在り方をみんなで考えるべき。議論ができるといい」と語った。

 取材後、ニュースネットが「大学と学生の間にほとんどコミュニケーションが存在しないために、両者の間にギャップが生まれてしまっている。大学側はこれを解消する努力をするべきではないか」と伝えたところ、大月教授からメールで返信が寄せられた。
 大月教授は毎年、各学部や各研究科の数人の学生とオンライン上で懇談会などを行い、学生の現状や意見を聞いているという。そのうえで一番の課題は「大学側の情報発信」にあるとした。大月教授は、大学側は「もっと学生に寄り添った細やかな情報発信を行う必要がある」とし、学生に向けた、より詳細な情報発信の重要性を強調した。一方で、「教職員の方も、コロナのような緊急事態になると、忙しくなり、こまやかな情報発信を行う余裕がない」とした。

 取材を通して、大学-学生間での十分なコミュニケーションが存在しないがために、大学は何を基準に、どのような過程で授業形態を判断しているのか学生には分からず、逆に大学側も学生がコロナ禍の学生生活に関してどのような思いを抱いているのかはっきりとは分からないという現状が明らかになった。
 このギャップを解消するには、大学側がもっと学生に寄り添う必要があるのではないか。例えば、授業形態に関する学生の意見をもっと広く集めることや、交友関係や精神状態など学習に影響を与える要素にも注意を払うことができるはずだ。
 また、その際には大月教授が指摘していた情報発信も重要になる。授業形態の判断方法や試験形式の決定方法をきちんと説明するだけでも大学-学生間のギャップは少しずつ埋まっていくのではないか。

 続く「コロナ禍の教育と学生生活④ 教員も悩み続けたコロナ禍の2年」では、教育学を専門とする神戸大の近田政博教授と生物学と価値創造を専門とするバリュースクールの鶴田宏樹准教授へのインタビューをもとに、コロナ禍で授業を行う教員の苦労や意識を紹介する。

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●コロナ禍の教育と学生生活① オンライン授業を問う=https://blog.goo.ne.jp/kobe_u_media/e/8be6ed21c39b9487113e39879034eed4
●コロナ禍の教育と学生生活②「友達0人」と答える2年生も=https://blog.goo.ne.jp/kobe_u_media/e/71aa7c63a83c3dec1e21381753a2eb4d

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了 


春の関西六大学準硬式野球リーグ 神戸大初戦はコールド負け

2022-03-17 19:44:41 | ニュース

 神戸大準硬式野球部は3月17日、わかさスタジアム京都(京都市右京区)で行われた関西六大学準硬式野球春季リーグ初戦で関学大と対戦。0-8で7回コールド負けを喫した。神戸大は、守備では四死球やエラーで3回までに6失点、打撃では1度も3塁を踏めずに終わるなど、攻守ともに振るわなかった。あす18日(金)も、関学大と対戦する。<本多真幸、昌子奈未>

 1回表、神戸大の攻撃。2死から3番・山田が四球で出塁するも、4番・京谷の見逃し三振で無失点に終わる。その裏、関学大の攻撃。神戸大先発の成瀬は、死球や四球の後、野手の失策が絡んで2失点し先制を許す。続く2回ウラ、3回ウラも続けて失点した。一方、神戸大は2回表、3回表ともに三者凡退に終わり、序盤に主導権を奪われた。

 4回表、3番山田がこの試合で始めてヒットを打ちチャンスを作るも、続く京谷の内野ゴロ、辻の見逃し三振で得点にはつながらなかった。
 5回表、神戸大は7番山口が内野安打を放つも、打線がつながらずこの回も無得点。

 6回表、神戸大は相手のエラーで3番山田が出塁すると、盗塁に成功し、この試合で始めて得点圏にランナーを進めた。その後、京谷が四球で出塁し2アウト1塁2塁のチャンスをつくるも5番・辻が空振り三振に倒れ、この回も得点できずに終わる。

(画像:6回表2死1,2塁。5番・辻は空振り三振に倒れる。)

 守りでは、3回ウラ途中から内田が公式戦初のマウンドへ。5回ウラに自身の暴投で1点を失うも、適時打は許さず、6回までの3回3分の1を1失点のピッチングだった。

(画像:3回ウラ途中から登板した内田。3回3分の1を1失点に抑える。)

 7回表、神戸大の攻撃。先頭の2人が凡退するも、8番・大田、9番・大野が続けて四球で出塁し、再び2アウト1塁2塁とチャンスを作る。しかし、最後は1番・多治見がセカンドゴロに倒れ、0-8で関学大に7回表コールド負けを喫した。

 この試合では神戸大は守備面では4失策、打撃においては2安打と、攻守ともに振るわなかった。

「自分たちの野球ができなかった」

太田大智作戦参謀(工・4)ー「3回までを1、2失点に抑えて相手を焦らせ、終盤に勝負する作戦だったが、初回からガタガタしてしまった。明日以降、ピッチャーがストライクを入れて抑えることと、守備の確認をしっかりしていきたい。」

辻渉吾主将(済・4)ー「(エラーや四球で)自分たちの野球ができず、自滅という試合だった。前半は守備で粘って接戦に持ち込み、後半から走塁でかき回すという自分たちの野球をできるように意識したい。」

 

応援は発声禁止で...もどかしい思い

 試合は、有観客で行われ準硬式野球部のOBや応援団、応援団チアらが応援に駆け付けた。

 まん延防止予防措置で応援は発声禁止となり、応援団は身振り手振りとあらかじめ録音した音源を流して応援を行った。応援団の古田徳幸団長は「序盤のエラーに絡んだ失点で今日はダメかもしれないという空気を感じる中、声を出せず、応援団として何もできないもどかしさがあった。」とコメント。

(画像:神戸大応援団とチア。発声禁止の中、大きな手振りで応援する。)

《関西六大学準硬式野球春季リーグ第1節(わかさスタジアム京都)》
神戸大 0000000|0
関学大 223010Ⅹ|8

神戸大

8 多治見(国人・2)

9 堀田(国人・4)

6 山田(営・4)

DH 京谷(海事・4)

7 辻(済・4)

3 佐賀(済・4)

2 山口(工・4)

4 太田(工・4)

5 大野(工・3)

P 成瀬(農・3) → 内田(工・2)


震災慰霊のハクモクレン満開 農学部西側のバス通り沿いで

2022-03-16 23:22:36 | ニュース
 農学部キャンパスの西側、バス通り沿いに植えられたハクモクレンが順に満開の時期を迎えている。阪神・淡路大震災で犠牲になった学生・教職員を追悼するために2003年に植えられたものでこの地で白い花を咲かせるのは20回目になる。<島袋舜也>


(写真:農学部西側のバス通り沿いに、今年も白い花をつけた震災追悼植樹のハクモクレン。2022年3月16日撮影)

 阪神・淡路大震災で犠牲になった学生・教職員を追悼するために、2003年に「阪神・淡路震災復興支援10年委員会(ひょうごグリーンネットワーク事業)」(代表、安藤忠雄・東大教授<当時>)の呼びかけで、この場所に41本のハクモクレンが植樹された。
 神戸大学の学生39人、教職員2人にちなんだ本数だ。

 2月下旬の入試の前期試験のころは固いつぼみだったが、後期試験が終わって合格発表を間近に控えた3月16日には、白い大きな花びらが木ごとに順に開いていた。
 市バス36系統南行きの「六甲台南口」停留所の後ろに並んで咲いている。植えられた時を含めて、この地で白い花を咲かせるのは20回目になる。
 
 そばにたてられたプレートには、「この通学路、通勤路に植樹されたハクモクレンによって、御霊が安らかであることを願うとともに、教職員・学生および市民の皆様に親しんでいただければと思います」と記されている。

(写真下:ハクモクレンの大きな花びらが目を引く。2022年3月16日撮影)


(写真下:ハクモクレンの側には説明板がある。2022年3月16日撮影)