金沢ミステリ倶楽部

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第46回例会『黒後家蜘蛛の会』「実を言えば」読書会

2024年06月27日 20時07分56秒 | 例会
金沢ミステリ倶楽部の例会を振り返ります。

第46回例会は2021年5月19日、参加者11名で『黒後家蜘蛛の会』の一編「実を言えば」(アイザック・アシモフ)を合評しました。
「正直なところがトリック。自分も嘘をつかない。都合の悪いところははぶく。やましいから嘘をつく。自分と一緒だと思った」
「本当のことを言わない。この人はくびだろう」
「○○さんの顔が浮かんだ。嘘を言うことがあるが、社交辞令的に言うことがある。ゲストがなぜ悩んでいるのかと疑問に思った」
「「もしくは」「および」がピンと来なかった。ゲストはどういう目的で来たのか。(←相談して無実という言い訳を探しに。食べられないのは悩んでいる振りでは)」
「こじゃれた短編。アメリカ人好み。こういうレトリック物は多い。集まる会もよくあり、ここで話されたことは門外にもらしてはいけない。クラシックで、結論はandとorだけでチャラっと終わっている。一休さんみたいな話」
「面白かった。オチもこんな感じか。メンバーの会話も面白い。短くて読みやすい。給仕のヘンリーが慇懃な感じでズバッと言う。余談やご飯の内容」
「すーっと読んだ。ゲストがあつかましい。『Rのつく月には気をつけよう』(石持浅海)も飲み会にゲストが来て似ている」
「面白く読んだ。ネタはそんなところ。前半セリフに人の行動をはさんでキャラを印象づけて、後半セリフだけで進む。ヘンリーのラストの言葉が皮肉。決着のつけ方が面白い。乱歩に似たような集まりの話が。(←「赤い部屋」)」
「ヘンリーのキャラが面白い。クラブを作るのが面白い」
「ヘンリーに興味を持った。ウッドハウスのジーヴズを思い出した。問題があった時、執事と主人の関係がひっくり返る。上下関係がはっきりしている」
「日常の謎で多重推理で安楽椅子探偵で面白い。でも一番面白いのは、アシモフのあとがきで、編集者とアシモフの短編のタイトルの変更の攻防や、ネタについて書いてある」

◆近況報告
読んだ本『さよならドビュッシー』(中山七里)『少女に向かない職業』(桜庭一樹)『看守眼』(横山秀夫)『アリスミラー城殺人事件』『ギロチン城殺人事件』『瑠璃城殺人事件』(北山猛邦)、上遠野浩平の事件シリーズ、『ベルリン飛行指令』(佐々木譲)『使命と魂のリミット』(東野圭吾)『アルバトロスは羽ばたかない』(七河迦南)『団十郎切腹事件』(戸板康二)『別冊黒い画集』(松本清張)『マスカレードホテル』(東野圭吾)『邪馬台国はどこですか』(鯨統一郎)『悪女について』(有吉佐和子)『ミステリージョッキー』『罪悪』(フェルディナント・フォン・シーラッハ)『ビブリア古書堂の事件帖』(三上延)近藤史恵の掃除人キリコシリーズ、『団十郎切腹事件』(戸板康二)
映画「ブラックサンデー」「豆腐小僧」「魍魎の匣」「グル―の月泥棒」「大奥」「スターシップトゥルーパーズ」「大統領の陰謀」「ジャッカルの日」「へんげ」「ピナ・バウシュ 夢の教室」「人生はビギナー」『密室殺人ゲームマニアックス』(歌野晶午)『天使が開けた密室』(谷原秋桜子)『まもなく電車が出現します』(似鳥鶏)『水没ピアノ』(佐藤友哉)『シンフォニック・ロスト』(千澤のり子)『ユリゴコロ』(沼田まほかる)『殺人鬼フジコの衝動』(真梨幸子)『約束』(フリードリッヒ・デュレンマット)『母の遺産』(水村美苗)『迷走パズル』(パトリック・クェンティン)『鋼鉄都市』(アイザック・アシモフ)
漫画「ジョジョリオン」「はじめの一歩」99巻、「荒野の少年イサム」
ドラマ「三毛猫ホームズの推理」「ダメージ」第3シーズン「クレオパトラの女たち」「梅ちゃん先生」「ミス・マープル」「鏡は横にひびわれて」