金沢ミステリ倶楽部

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第43回例会「東野圭吾のすべて」

2024年06月25日 19時00分59秒 | 例会
金沢ミステリ倶楽部の例会を振り返ります。

第43回例会は2012年2月18日、参加者10名で県立図書館の「東野圭吾のすべて」に参加しました。
東野圭吾は高校生までまったく本を読まない少年でしたが、ミステリファンの姉から小峰元の『アルキメデスは手を汚さない』を渡されて、そこからミステリにはまりました。
次に松本清張の『高校殺人事件』を読むと、高校の時に清張はほとんど読んでしまったそうです。
就職して二年目に、長井彬の『原子炉の蟹』の後ろに乱歩賞の応募要項があることをみつけて、そこから乱歩賞への挑戦が始まりました。
3度目の正直で『放課後』で受賞しました。
この『放課後』というタイトルは金沢に旅行で来た時に、駅前にあった喫茶店の名前からつけたそうで、それがどこにあったのか、調べてみました。
昭和50年の住宅地図には「茶房放課後」という喫茶店が出ていて、現在のライブワンの「はしもと」という本屋の場所にあったことがわかりました。
『放課後』で乱歩賞を受賞したのは良かったのですが、その後出す本出す本、売れなくて、一年間本を出さないことにし、ようやく出したのが『秘密』で、話題になり、映画化もされました。直木賞候補にもなりましたが、落選し、その後『容疑者Xの献身』で受賞するまで5回も落選しました。
それには某選考委員の私怨があったそうです。
『容疑者X』は「このミス」など様々なタイトルを総なめで五冠を達成しましたが、『容疑者X』は本格か否かという論争が起きました。
多くの推理作家や書評家を巻き込んで論争されましたが、東野圭吾は「それも勲章。本格かどうかは読者が決めればいい」と涼しい顔でした。
「このミス2005」のインタビューで
「「東野圭吾」という名前を信頼できるブランドにしたい。
別に大ブームにならなくてもいいから、「こいつの小説を買っときゃ損はしないだろう」という信頼性を勝ちとりたいなと思っています」
と語っていましたが、それ以来ずっと東野圭吾ブームは今でも続いています。