金沢ミステリ倶楽部

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第19回例会『小梅富士』読書会&『黄色い部屋はいかに改装されたか』

2024年06月03日 19時01分52秒 | 例会
金沢ミステリ倶楽部の例会を振り返ります。

第19回例会は2010年1月20日で参加者は10名でした。
近況報告で上がったタイトルは、ドラマ「CSI」「CSINY」「CSIマイアミ」、『13の暗号』「二銭銅貨」、映画『ダークナイト』、『大聖堂は大騒ぎ』『自殺じゃない』、映画『バタフライエフェクト』、『殉教カテリナ車輪』『ヴィーナスの心臓』『1Q84』、映画『母なる証明』、『赤い指』、ゲーム「ウイッシュルーム」、ドラマ「デスパレートな妻たち」「相棒」、『ミステリージョッキー』『天外消失』『地獄の奇術師』『犬の力』上下『鉄の骨』『船に乗れ』『Another』『午前零時のサンドリヨン』『探偵小説のためのエチュード水剋火』
短編の合評は都筑道夫さんの「小梅冨士」を読みました。
「謎と論理のエンターティンメント」を実践したなめくじ長屋の捕物さわぎの一編です。「寝たきりの病人を殺すのに、どうして座敷がいっぱいになるような大きな石で、圧しつぶさなければならなかったのか?」
そこをポイントに解決編の「その五」直前まで読んで、解決を考えました。
その後『黄色い部屋はいかに改装されたか』のポイントを読みました。
「トリック無用論」「ホワイダニット」「トリックよりロジック」「名探偵復活論」といったことを書いたエッセイで、第三の波の作家たちにも影響を与えたのではないかと笠井さんも書いておられました。
この中で「論理的な謎はなにも殺人とはかぎりません。読者が合理的な解決を欲するような謎なら、なんでもいいわけです」と言い切っています。
それって北村薫さんによって人気が出て、今も人気の「日常の謎」派ミステリのことですよ。
モダーンディティクティヴストーリーは「ホワイダニット」だと言い切った都筑さんは、なんと先見の明があったことでしょうか。