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金沢ミステリ倶楽部

金沢ミステリ倶楽部の公式ブログ。

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G線上の鼬

2015年11月30日 00時00分00秒 | 足跡のない密室
「G線上の鼬(いたち)」泡坂妻夫(創元推理文庫『亜愛一郎の狼狽』より)

雪の上に乗り捨てられたタクシーの中の死体。
周囲には犯人らしき足跡はなし。
秀逸な足跡がない密室はマジシャンだった作者の真骨頂。
あなたもうかうかしてると作者の術中にはまりますよ。






『死のある風景』

2015年11月29日 07時20分00秒 | ミステリin金沢
『死のある風景』鮎川哲也 光風社 (『鮎川哲也長編小説全集第5巻』収録)
 結婚を控えた姉が突如失踪、遠く九州からの一報を受けて阿蘇へ赴いた妹美知子は、自殺者が姉であると確認するに至る。
 また、内灘海岸で婚約者と旅行中の看護婦が射殺体で発見されるが、兇器は上野駅の構内に。次第に両事件を包含する広汎な犯罪の構図が浮かび上がる。鬼貫警部が活躍する。

作者ノート 
本編の取材で金沢へ行ったときには名物のジブ料理なるものを食べてみたが、これがただ単に菜っ葉と里芋と魚肉などを煮て椀に盛ったというだけの、何ともわけの解らぬ代物であることに拍子抜けがした。口のおごった金沢人があんな愚にもつかぬものを自慢するわけもあるまいから、もしかすると、旅館でだされたこのジブは偽物(にせもの)だったのかもしれない。
 翌日は武家屋敷(ぶけやしき)の残る町や兼六園、香林坊(こうりんぼう)などを午前中に廻(めぐ)ってしまい、午後から七尾線で高松まで往(い)った。

 内灘では夕日が日本海に沈むところに行き遭って松井氏は大いに感激のていであった。だが私にしてみると『砂の城』の取材で鳥取を訪れたおりに日本海の日没を眺めていたから、内灘のそれを見たからとてべつにどうということもない。暮れなずむ砂原(すなはら)に立っているとしきりに街の灯が恋しくなってくる。私は名残(なごり)り惜しげに立っている同行者の袖(そで)をひっぱって金沢市内に戻ったのであった。
 これが世間一般の男性だとキャバレへ行ったり旅館に芸者を呼んだり(金があればの話だ)するところだろうが、前にもしるしたようにわれらそろって清潔だから、風呂に入り食事をすませてその日取材した事柄を整理し合ったのち、おやすみなさいで各自の部屋に引っ込んでしまう。
(p366)


画像は東京創元社版。

鮎川さんが金沢に取材に来られたということに感動しました。
治部煮は鴨の肉が正式なので、魚肉は偽物です。

「三月十三日午前二時」

2015年11月28日 08時41分00秒 | 足跡のない密室
「三月十三日午前二時」大坪砂男(創元推理文庫『立春大吉』より)

戦後ミステリー五人衆の奇才が放つ密室。
警視庁鑑識課員であった著者の分身、緒方三郎が活躍。
非論理的なあやしげな文章と物理トリックを融合させた独特の作風は
一読の価値あり。
同時収録の「雪に消えた女」「涅槃雪」など他の作品も是非。






白い密室

2015年11月27日 00時08分00秒 | 足跡のない密室
「白い密室」 鮎川哲也 (創元推理文庫『七つの時計』より)

押しも押されも鮎川先生の代表作。
社会派により荒廃した本格ミステリーの復活に尽力された先生の力は図りしれない。
本作品は、円熟期に書かれたカーをも凌ぐと大乱歩も絶賛した雪密室 トリック。
ロジックの美しさをご賞味下さい。決してご損はさせませんよ。





謎屋deクイズ王

2015年11月26日 06時07分00秒 | 謎屋deイベント
12月の謎屋deイベントは「謎屋deクイズ王」です。

12月15日(火)19時から、謎屋珈琲店で開催されます。

挑戦18名、観戦10名を募集しています。
11月25日現在挑戦9名、観戦5名です。

石川クイズる会さんの協力を得て、早押しクイズもある
本格的なクイズ大会になる予定です。

挑戦者は800円、観戦者は500円で、
ともにワンドリンク付きです。



これ、第1回ということは、2回もあるってことですよね~