「だれもがかつてはだれかのこども【初稿版】」
この樹が僕たちを繋いだ、と彼が言った。
その樹は御仏供杉、おぼけすぎといった。
存在感というより重量感と呼ぶのが相応しい
樹齢約700年の老木だった。
この作品は津原泰水さんが文章講座で実際に読み、選評してくれた初稿版です。
津原さんは急逝されましたが、文章講座に参加した有志によって
アンソロジー『文章講座植物園』は作られました。
そこには改稿された同作が載っています。
『金沢ミステリ倶楽部会誌vol.16』には創作が17、エッセイ等が8、
昨年度の例会報告が載っています。