LITTLEWHEEL Modeler's Diary

モデルフィニッシャー北澤志朗が、カーモデル作りに明け暮れる日々の暮らしを赤裸々に綴ります。

スタッツ・ベアキャット

2009年01月28日 21時59分07秒 | キット入手
ヤフー・オークションでちょっと珍しいキットを手に入れました。1914年型スタッツ・ベアキャット。

スタッツは1911年から1935年まで活動したメーカーで、ベアキャットは1911年のインディ500に出場したレーシングカーのデチューン版として登場しました。6.4リッターの4気筒(!)を搭載、まだチェーンドライブも多かった時代に、今のクルマと同じシャフト・ドライブを採用していますから、当時としてはかなり進歩的なクルマでした。

世界最古のスポーツカーと呼ばれているクルマは、1912年のイスパノスイザ・アルフォンソ13世、1911年のブガッティ・タイプ13、1912年のマーサー・タイプ35・レースアバウトなどがありますが、スタッツ・ベアキャットもその1つ。当時のアメリカではベアキャットとマーサーが血の気の多いドライバーの間で人気を2分していました。

ベアキャットは1925年まで作られましたが、最も有名なのはアーティレリー・ホイールを履いた1914年までのモデルです。ラダーフレームの上にフロアをのせ、バケットシートと燃料タンク、トランクを直接固定したスパルタンなスタイルは、この時期のスポーツカーの定型で、ライバルのマーサー・レースアバウトもこれとそっくりなスタイルでした。

スタッツ・ベアキャットは現在でも非常に人気のあるクラシックカーで、ネット上でもこのクルマを扱ったページを沢山見つける事が出来ます。なんでこんな旧い年代のクルマの人気が高いのかと言うと、1970年代に放送されたウェスタン・ドラマ「Bearcats!」に登場するからだそうです。ロッド・テイラー主演のこのドラマ、西部開拓期終盤の時代にベアキャットで旅するガンマンのストーリーだそうですが、是非見てみたいものです。こっちではほとんど知られていないようですから、DVDのリリースは望み薄かな。
ドラマで使われたベアキャットはホンモノではなく、有名なカスタムカー・ビルダーのジョージ・バリスが製作した精巧なレプリカだったそうですが、撮影用に作られた2台とイベント展示用の1台、合計3台が全て現存するそうです。

今回入手したキットはエアフィックス版ですが、オリジナルはどうやらMPCのようです。最初のリリースは70年代らしいので、もしかしたらテレビドラマのヒットを受けて作られたキャラ物キットなのかも知れません。実際、パケ写の完成品のカラーリングはドラマの劇中車と同じになっています。
実車の写真と比べると、ちょっとフロントフェンダーが高すぎる気がしますが、それ以外はなかなか良い雰囲気。エンジンや駆動系もしっかり再現されたディスプレイ・キットで、フロアやステップの木目がちゃんとモールドされていたりして、細部の表現もけっこう繊細です。

日本ではこの時代のクルマは全く人気がないので、落札価格と送料合わせて1500円と、非常にリーズナブルでした。
最近アメリカン・マッスルカーがマイブームな私ですが、スタッツ・ベアキャットはまさしく元祖アメリカン・マッスルカー。このキットは早めに作ってコルベットやマスタングと並べてみたいな。





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