この時期のサマールの楽しみは、けっこう夜の早い時刻から、南十字星が見えることです。
もう夜8時頃には、少し左に傾いたその姿を現してくれます。それが夜が更けるとともに、次第に起きあがって、11時頃には、ほぼまっすぐに立ち、深夜からは今度は右に傾いていきます。
私の部屋は南に面して大きな窓があり一面の海が望まれますから、時々、夜、部屋の灯りも全て消して、窓際に座ってビールを飲みます。沖合いに一面にイカ釣り船の漁り火が並び、その上に南十字星がくっきりと見えるのです。
明け方の3時。トイレに起きてふと外を見ると、もう漁り火は見えません。そして、南十字星はもう海に沈み、先ほどまで南十字星が見えていたところには、さそり座がくっきりと輝いています。さそり座は、日本では、地平線ぎりぎりの低さなのに、ここでは驚くほど高いところに出てきます。
そして、その辺りから、天の川が見事な明るさで天空までかけあがっています。しばらくベッドに戻るのも忘れ、呆然と夜空を見続けました。
今回のサマール滞在も、あと2日。日曜日には、もうマニラに戻らなければなりません。最後の仕事がたまって慌ただしい毎日ですが、こんな静かなひと時こそ、何ものにも代え難いサマールの素晴らしさです。
ひととき・・・実に結構ではありますね。
日本では大変なんやで~。共謀罪に教育基本法改悪・・。
「はよ帰ってきてしっかり働かんか~」と、いうところ。
ま、ご無事ご帰還を。