
当ブログでは、大恐慌の再来について以前言及したが、オオカミ来るぞでは終わりそうもない、現実的可能性持つ状況になってきた。詳細を語る場ではないが、世界各国で危険が波及する状況が見えだした。大体、ウオール街抱えるNYが全市で当面外出禁止令発動とか、これでは歴戦の場立ちやデイーラーも手の打ちようない。リーマン時と今回コロナ時の違いに注目の要ある。リーマン時は、CDSとか金融乱脈からの金融危機じゃったが、今回は実体経済の悪化が金融危機に波及するつう、一過性には終わりそうない深刻な不況になりそうだ。実体経済不振というが、米経済人からも失業率が30%に上がりそうだとか、恐ろしい声が出だした。3人に1人が失業するわけで、正にこれは大恐慌の再来だ。あの大恐慌が再来する、当時を知ってるアメリカ人は余程の長寿者でないといないだろうが、間接的に多くの者が聞いているだろう。大変な時代になりそうである。
経済学でなく、文学作品に描かれた大恐慌を見よう。1930年代のアメリカ人の貧困を描いたのは、J・スタインベック『怒りの葡萄』だが、そこには、農地も農機具も銀行屋に取られ、故郷を捨てて西へ向かう農民一家の苦境が描かれてる。その状況を、「サライ」に載った大井美紗子(アメリカ在住ライター)文章の一部で紹介すると、
“トム・ジョード一家は全財産を200ドルで叩き売り、そのうちの50ドルで中古車を一台買う。車に荷台を取り付け、トムの祖父母、父母、弟妹たちに元説教師のケイシーを加えた計13人の大所帯で、「乳と蜜の地カリフォルニア」へと旅立つ・・・貧しさは日ごと募っていく。道中、ジョード一家はパンを買おうと一軒のダイナーに寄るのだが『ここはスーパーじゃないんだ。(中略)パンが欲しいならサンドイッチを買っとくれ』と断られる。『そうしたいんですがね、奥さん。家族全員で10セントぽっきりしかないんでさ』特別に譲ってもらったパンを(しかも一斤15セントを10セントにまけてもらい)、家族でつましく分け合う”
1930年代の、故郷を捨てて流浪するオクラホマの農民の状況が垣間見られるが、今また2020年に始まる大恐慌がアメリカに襲い掛かるのか。状況は、楽観できるものは何1つないのが、事実だ。あれほど恐れてた大恐慌、忌み嫌ってた the Great Depression,ついに来るものが来るのか?
画像は、ジョード一家総勢13人が、ルート66沿いにオクラホマから西のサンフランシスコへ向かうのに使った車と同型が、現在ルート沿いに展示されており、その車である。当画像写真提供は、上述の大井美紗子である。
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