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(新)漕ぐ、歩く、走る、我がボート人生徒然草

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学生時代の漕艇部活動を、停年退職後に再度始めた、その日々の記録

ヒルトンヘッド在住先輩とメール交換

2025-04-11 14:59:50 | 日記
 米サウスカロライナ州ヒルトンヘッド在住の嶋田先輩とメール交換しました。先輩は日本で教職や大学院生活経た後渡米し、米で金属フレキ会社を起業し、成功しアメリカンドリームを実現し引退しました。現在は、米の高級保養地のサウスカロライナ州ヒルトンヘッドに居住し、悠々と引退生活楽しんでる人です。今回、トランプ関税政策の直撃で生活基盤の財務状況も多少変動ということで、いろいろ思うところもあり、こちら日本の小生と意見交換しました。そのメールやりとりを紹介します。

<4/8付、先輩からのメール文>
大木 洋 様
お元気ですか。こちら、そこそこに日々を過ごしています。 貴兄が昨年2月14日に送ってくれたメール「たかが、Make America Great Again」を再読し、その中に、いろいろ示唆に富んだ論点の存在に気づき、このメールを差し上げる事にしました。 まず、「MAGAとドルの価値回復は不可分」、という視点に私も100%同意します。 私は、アメリカで製造業(金属フレキ)を27年間も経験したので、原材料の購入と製品輸出の二つの分野で、常に、ドル交換率と関税(taliff) が悩みのタネでした。ちなみに、私が渡米した頃(1968年)の円ードル換算率は360円が1ドルでした。その後、1980年代には、円高が進み、90円台になった事を覚えています。今は、146円−150円で推移しています。 貴兄、現行の円ードル換算率(150円前後)をどのように見ていますか。 ところで、トランプ大統領という「マフィアのような政治家」は、『関税』という時代遅れの武器を使ってアメリカの衰退産業の復興を達成しようと考えていますが、これは邪道ですネ。(マフィアはアメリカのヤクザ) 過去100年の経済史を見て、高関税を武器として景気回復を果たした国(経済政策)は、ありましたか?私は、その事に関する証左を把握してません。(知っていたら、教えたください) さて、先日、トランプ大統領は、『相互関税』という言葉を使って、貿易対象国へ高関税を課す政策を打ち出しましたが、世界中の経済先進国は猛烈な反対とトランプ氏への不信を表明しています。当然です。 トランプ大統領は、場当たり的で、投機的で、部下やアドバイザーの進言をまったく聞きません。彼は、選挙で選ばれましたが独善的です。まるで、専制君主(タイラント)の如く振る舞っています。 確かに、「ドルの価値はアメリカの権威の象徴」ですが、それを、トランプ大統領は、関税を通じてドルの高揚を達成しようとしているのかもしれません。でも。それは、あまりにも露骨で覇権主義的です。 今回、大統領選で、私はトランプ氏に投票しましたが、今は、恥じています。(前回は彼に投票しなかった) すでに、今、アメリカ国内で、『反トランプ・デモ』が200ヶ所以上の都市で起こっています。これから、何が起こるかわかりません。 さて、貴兄は、「偉大なアメリカを散り戻す」とは記していますが、「取り戻す」が英語の原文です。「散り」」は冗談ですかそれとも本意ですか。 4月24日の「南国酒家」での会食でお会いしたら、また、話しましょう。 5月10日の『桐漕会総会』にも、私は出席します。
嶋田 拝

<4/8付、先輩への私のメール返信>
嶋田先輩    
遠方からのメール、感謝感激です。5/10桐漕会総会に来るそうですが、再会楽しみにしています。今回松岡さんの指名で、不肖小生も代議員を受諾し、桐漕会のために何らかの尽力しようと思っています。早速漕艇部副務法田さんから、春合宿支援で米などの送付の依頼があり、名刺代わりに北海道米10キロを戸田艇庫へ送りました。部員数も驚異的な増え方で、今後もOBに支援要請あると思いますが、なるべく協力を念じてます。  
 今回のトランプ関税政策で世界株式市場は壊滅的ですが、失われた金額は天文学的ですが、長い目長期的視点で見るしかないと思念してます。dealで判断するトラさんのこと、状況みて関税政策を大幅変更する可能性あると見る専門家も、日本ではかなりいます。いずれにしても揺るぎだしたUS経済の動向を注視しようと思ってます。私見ですが状況からは、トラさんはUS国内インフレ対策としてはドル安にしたい、他方MAGAアメリカの視点からは強いドル目指したい、トレードオフ状況と思いますが、最終的にはUS金本位制シフトを検討するのではと思ってます。金本位制(gold standard)と言っても、1971/ 8以前の35/ozとは全く異なるものとなるでしょうが、フォートノックス等のUS所有のgoldの評価替えも取りざたされてます。gold standard と言っても、いい点だけでなく、欠点も多々あるわけで一筋縄でいかないでしょうが、Brics等台頭を前に、基軸通貨ドルとその母体のアメリカの行方、いよいよ目が離せなくなってきました。今後ともご教示ください。
〒363-0026 埼玉県桶川市上日出谷1269-232>       
  大木 洋  mhof@beige.ocn.ne.jp  048-786-9331

<4/9付、先輩からのメール文>
 大木 洋 様
  電光石火の貴兄の対応を嬉しく受け止めています。加えて、ボート部への支援も嬉しいニュースです。 トランプ大統領の『相互関税』に対する反対運動(デモ)は、ますます広がっています。その背後には、この政策が、長期的にみればアメリカ国民の利益にならない、という見遠しが浸透してきたからと思われます。 多くの経済政策の専門家も、ビジネスのリーダー達も、市民グループも、こぞって『高関税』に反対しています。その理由は『高関税』がもたらす弊害が利益よりも大きい、という感覚が次第に鮮明になってきたからではないか、と思われます。 なにしろ、アメリカにはノーベル賞受賞の経済学者が数多くいて、みんな揃って『相互関税』に反論しています。また、世界的なビッグ・ビジネスのリーダーも反対しています。(ウォーレン・バッフェト、ビル・ゲイツ、ザッカーバーグ) これまで、『高関税』が消費物価の高騰を引き起こす事は漠然的に分かっていますが、関税の仕組みを客観的に見れば、「誰が利益を得て、誰が損出を被るかは、素人の私にさえ、明快になってきます。 通常、国家が高関税を課す理由は以下の二つ: 1)競争力を失った脆弱な国内産業の救済(壁を作って輸入品の浸透をブロックする)   600万円のレクサツ車(トヨタ)が一気に750万円になる。 2)国家収入を高める。   規制(ペーパー・ワーク)だけで、莫大な収入が手に入る。『濡れてに粟」 しかしながら、それはアメリカが過去60年に亘って主導してきた『自由貿易』と『経済発展』のスキームに逆行する。 ところで、私の質問、「散る戻す」と「取り戻す」はどちらですか。私見では「散り砕く」、です。 私からの訂正箇所:1ドル90円台は1980年代と記しましたが2013年頃が正解です。 桐漕会総会でお会いしましょう。
嶋田 拝

<4/9付、先輩への私の再度のメール返信>
 嶋田先輩    
 多忙の中二度のメール返信、有難うございます。先のメール便に、先輩の2つの論点が集約されていたと、思います。①現行円-ドル換算(4/9現在145円)への見方、②関税という時代遅れの武器で衰退産業復興を狙う考えへの見方、の2点だと思います。①は、為替レートは国力の反映であり、その逆ではない。1980年代の、”Japan as No.1"が謳歌の頃、日本は自動車・半導体・鉄鋼・電機等々すべて好調で、一時1ドル70円台にまでいった。現代の日本は、30年にも及ぶ不況と国力衰退で、昨24年は一時160 円までいった。我々としては、経済政策の瑕疵がこうした円安状況を惹起と、金利差もあるでしょが、思念してるわけで、途上国レベルまでの低下し衰退してる現状を打破し改革を進めることを、誰もが願ってます。そうなれば、120円くらいで安定では、見てます。②は、先輩が”過去100年の経済史で、高関税武器に景気回復を果たした国があったか”と喝破してるが、賛同です。聞きかじりの知識ですが、かっての30年代の大恐慌(the Great Depression)とスムートホーリー関税法(smoot-hawley tariff act)との関連を指摘する見方が、こちら日本では今増えてます。この法案は、関税を高めることで米産業保護を狙った法案でしたが、28年頃から法案上程の動きが始まり、同時にNYSEも不安定な動きとなり、29年の9~10月は上程の動きが更に進むと株価は更に神経質となり、ついに暗黒の木曜日を迎えたわけです。極めつけは、1930年にフーバーが法案署名したことで、貿易縮小が決定的となり、同時に国際政治緊張時代へ突入したわけです。高関税-輸出入障害-経済ブロック化は、必然的に軍国主義台頭につながったわけで、ナチ台頭などもこの路線上で見るべきす。というわけで、先輩の喝破した見方は、正しいですね。状況から、先の見通し・展望に暗雲が立ち込めるこれから、スタグフレーションが喧伝の今、人々は何か頼れるもの、現物資産としての金や銀を志向するのも、大いにありえるかもと思ってます。こうした背景から、メールで金本位制などについて縷々コメントした次第です。  「偉大なアメリカを散り戻す」はミスで、”取り戻す”と訂正します。近々日本へ帰国とのこと、楽しみにしてます、我々にも声をかけてください。
 〒363-0026 埼玉県桶川市上日出谷1269-232   
   大木 洋   mhof@beige.ocn.ne.jp 048-786-9331
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