わたしばかよねぇ~♪

おばかさんよねぇ~♪ な育児日記??

にこめです。の追加したぶんどす。

2005年05月19日 09時09分36秒 | Weblog
『はじめて文をしたためます。』旅立っていった家族へ きりたん 30歳代

あぁ。私は愛されていたんだ。

ひぃじぃちゃまへ。わたしが小さい時に旅立ってしまったので、あまり思い出はないけれど、小さなわたしはひぃじぃちゃまの回りをよくうろちょろしていたようですね。セピア色の写真が出てくる度、皆が口を揃えて楽しそうに「この沢蟹をそっちに連れて行ってくれ。」と言っていた事を話してくれます。小さなわたしは、碁盤にいたずらをしようとしたのかしら?それとも俳句を詠んでいる時だったのでしょうか?
でも、きっとわたしはひぃじぃちゃまの側に居るのが好きだったんですね。たくさん愛してくれてありがとう。

ひぃばぁちゃまへ。ひぃばぁちゃまのポッケには、いつもお菓子が入っていましたね。時には縁側に腰をかけ、時には炬燵に入りながら、よく一緒にお菓子をほおばりましたね。健康だった間は、ずっと洗濯板で洗濯をしていたひぃばぁちゃま。小さなわたしは、「大きくなったらお手伝いしてあげるね」なぁーんて可愛い事を言っていたと、当時を懐かしがられる、子憎たらしいおねぇちゃんになってしまいました。大きくなってお手伝いしなくてごめんなさい。3つの年号を生きたひぃばぁちゃま。最後はボケてしまい意識も朦朧としてしまったけれど、わたしが県外から戻りお見舞いに行った翌日旅立っていきましたね。わたしを待っててくれたのですか?最後に言葉は交わせなかったけど、大好きでした。たのしい思い出をありがとう。

おじぃちゃまへ。色んな事を教えてくれましたね。時には怒ることで。時には甘やかすことで。おじぃちゃまがわたしの事をどれだけ大切に思っていてくれたか、肌で感じて知っていました。二人だけの秘密だった日曜日の楽しみ。今ではもう、あのお店もなくなってしまったけど、二人で皆に内緒で飲んだ冷やし飴の味。誰もいない会社でのかくれんぼ。わたしはおじぃちゃまと早く一緒にお酒が飲めるようになりたくて、無理して分けてもらったビールの苦さ。おかげで今ではすっかり大酒の・・・いえいえ、何でもたしなむ程度に頂ける様になりました。たくさんの思い出が臭いや味と一緒になって思い出されます。
組合の旅行で九州に行って来ると出かけたおじぃちゃま。お土産が朝鮮人参や、タイガーバーム・・・・。どこに旅行に行って来たのかいまだに謎です。わたしが大人になってから色んな人に聞かされることがあります。おじぃちゃまがわたしの事をどんなに愛してくれていたか。どんなに心配してくれていたか。
わたしはおじぃちゃまが思い描いていたような大人にはなっていないかも知れないけど、それでもおじぃちゃまの自慢の孫であり続けたいです。

おばぁちゃまへ。わたしにとってはおかぁさんが二人いた感じのおばぁちゃま。おばぁちゃまの味で育ち、たくさんの洋服や着物を作ってくれましたね。一緒に洗い張りをしていた日のことは、病気をした時、「これが最後になるかしら」と作ってくれた鮮やかな模様の浴衣の色と一緒に色あせていません。泣きながら何度も書かされた習字や硬筆。おばぁちゃまは字がとても上手でしたね。今では、嫌々やったことに感謝しています。ただ、おばぁちゃまとは諍いがあり、まともに口も聞かなくなってしまいましたね。
その根底には、わたしに苦労をさせたくないと言う思いがあり、わたしの将来の幸せを願ってくれる愛情があったのでしょう。でも、わたしの理解を超えてしまった行動が、わたしの心を傷つけ、距離を開けてしまう原因になったのですよ。おばぁちゃまがとてつもない大きな手術をし、それでも、余命2年以内と言われた闘病生活。無事を祈っていたのに、そのことも言葉に表せなかったわたしを許してください。奇跡的な回復をしたときも、本当に嬉しかったのに素直に言葉に表せなかったわたしを許してください。再発して、骨まで癌が転移し動くことも出来なくなってしまった時、何かしてあげたいと思いながらも、何もしてあげられなかったことを許してください。
おばぁちゃまの最後の声「行ってらっしゃい。気をつけてね。」
しゃべる事だってどんなに大変だったんでしょう。介助無しでは身動き一つ出来なくなってしまっていたのに。なのに、何も答えず出かけてしまったわたし。それが最後になるなんて夢にも思わなかったんです。たくさんの愛情を貰ったのに、なにもしてあげられず、たくさんの後悔とたくさんの涙、たくさんの懺悔とたくさんの感謝の気持ちが渦をまいていました。本当はおばぁちゃまに伝えたかったたくさんの言葉。
ごめんね。ごめんね。今までいっぱいありがとう。本当は大好きです。素直に言えなくてごめんね。

ゆきおばちゃまへ。子供だったわたしに、着物のたたみ方や、色んな事を教えてくれてありがとう。
一緒に買ったアイスクリームが、食べるたびに次々『あたり』マークが出て、短時間の間に5本近く食べたことが忘れられません。ゆきおばちゃまは最後まで独身を貫きましたね。ひぃばぁちゃまのことが心配だったのでしょうか?わたしは本当に二人のひぃおばぁちゃまがいるようで楽しかったです。
わたしを子供の時からひとりの人間として扱ってくれたゆきおばちゃま。わたしはそんなゆきおばちゃまからたくさんの感銘を受け、たくさんの事を学んだように思います。ゆきおばちゃま。大好きでした。


みんなから、たくさんの愛情を与えられ、育てられたわたし。
みんなが望んでいた純白の衣装を着た姿を見せてあげられないわがままを許してね。

でもね、わたしは最高の幸せを与えられたの。
みんなからそそがれた愛情がわたしの中で新しい命となって育っています。
わたしがみんなから貰った愛を、もっともっとおおきなものにして、この幸せを大切に育てて行きます。

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