しかぜきょうこの1日1枚+

スペイン在住フラメンコ研究家/通訳コーディネーターによるフラメンコCD紹介

第54回 ソン・デ・ラ・フロンテーラ

2006-02-17 22:08:45 | ギター
こんなにいいアルバムなのに
案外知られてないんだよな
それが残念

フラメンコ好きなら絶対ひっかかると思うよ、これ。
インストゥルメンタル好きならなおさら。
モロン派にひかれる人なら絶対。
でもディエゴ・ガストールを神様として拝んでる人は?
けっこー好きじゃないかなー。

ソン・デ・ラ・フロンテーラはギタリスト,ラウル・ロドリゲスと
モロンのパコ・デ・アンパーロ、モイ・デ・モロン、
ペペ・トーレス、マヌエル・フローレスから
成るグループ。
ラウルはトレスというキューバの楽器をかきならし
パコがギター、モイが歌、ペペが踊り、マヌエルがパルマという構成。
ディエゴ・デル・ガストールのファルセータもたくさんでてくるけど
決してそれだけでない。
古風なフラメンコの雰囲気をよく伝えているなあ、と思う演奏もあれば
キューバ音楽のモチーフやロックっぽい演奏もあったりで
なんとも楽しい。
ほんと超上質の音楽!

って実は昨日聴いてきたんですよ、アメリカから帰ってきたばかりの彼らのライブ。
よかった~
アルバムにははいってないアレグリアスもあって
それがまた圧巻!
バタ・デ・コーラとマントンで踊るバイラオーラが目の前に浮かんでくるような
そんなムイ・ムイ・フラメンコなアレグリアス。
古風な感じがおしゃれにまとまってるというのかな。
その古風さはこのアルバムのアラベスコなんかでもそーだよね。

ペペは踊り手だけどフラメンコの場合、
踊りってパーカッション!でもあるわけで、
そう意味でもこのアルバムでもきかせてくれます。
ペペは歌のモイと、マヌエルと3人でずっとパルマもやってるし
(公演のときね)
ほんとよくまとまっている。
(観客の中にはまとまりすぎてものたりない~という人もいましたが)

ブレリアのパルマとかとくに顕著だと思うんだけど
ヘレスののりとはまた違って、きちっとした感じ?
ってゆーか、ヘレスよりはちょっと前のめりぽい感じがする。
でももちろんこれもまたサイコーっす。

フラメンコ好きなら絶対楽しめるはず。です。

ちなみにラウルはマルティリオの息子で共演もしてまする。




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