舞踊家 木室陽一 きむろよういち おどるおどる

木室陽一の舞踊活動が、次第に明らかに。創作・舞台・即興。彼は何処に居て何処に向かうのか。現在、愛媛・中島にて島暮らし中!

原発訴訟メモ 準備書面3

2012-11-24 17:19:45 | 舞踊の営み
「原告になりました。」
原発差し止め訴訟日記:009


Facebookに書き留めたレポートを転載。

少しだけまとめられたので。

このレポートも連動させてゆきたいものです~

以下に。




九州玄海原発訴訟の「ここがすごい!」

レポート001


裁判に行ってきました。

2012年12月7日に、第三回の裁判・口頭弁論が行われるのですが、そのひとつ前。
9月21日に行われた、第二回弁論での内容からのレポート。

原告は「国」と「九州電力」とを相手どって、佐賀にある玄海原子力発電所の操業停止を求めています。



理由は、危ないから。



危ないものが、そこにある。
その事によって、
人格権(憲法十三条)・生存権(憲法二十五条)を侵害している。
だから、止めて。

という訴え。

(争点を、安全性などの技術的な問題の議論にせず、人格権・生存権に主軸を置いてるのも、スゴイ!のですが)
今回のすごい!ポイントは、この続き。



この、9月21日の第二回弁論では、裁判長より、
「原告の主張は人格権・生存権にもとづく差し止め請求と理解していますが、人格権なので、生命・身体・健康の被害の危険性を具体的に立証していただく必要あるということで、よろしいですね。」

との発言に対して、

というより、

裁判長がこう発言せざるを得なかったのは、
この日の裁判に用意された原告の準備書面3の内容によるものかと、ぼくは理解しています。


その原告・準備書面3では、

「原子力発電がもたらす被害とは、
原子力発電事故によってもたらされる被害に限られるものでは
断じてない。」
と主張。

例えば、「福島第一原子力発電所事故」は、
一民間企業(東京電力)が、国家権力と一体となって、
・原発立地の地域社会を支配し
・ただひたすらに利潤を追求し
・原発立地の自然環境や地域社会を搾取、破壊し
・他方で、原子力発電の危険等を徹底的に隠蔽し続けてきた
ーーーこんな社会的な歪みが極限に達し、発現したもの。
であり、これがすでに「加害の構造」である、としています。

つまり、事故以前に、
国策民営
利潤のみの追求
公害企業性を有している
情報の隠蔽
地域支配
ーーー これらの事を起こしてる時点で、国・九電に責任がある。

という主張。



すごい!



先の裁判長の発言「人格権なので、生命・身体・健康の被害の危険性を具体的に立証していただく必要あるということで、よろしいですね。」(ちなみに、この発言は公判記録には載ってないそうですが)

に対して、

原告の主張は、
生命・身体・健康に被害がなくても、地域社会の分断や避難生活を送るといったことを余儀なくされている時点で、人格権の被害が起きている。

とするものなのです。


ヤバイものが側にあるのはいやだし、それを避けるのは当然、なのですね。



さぁて、こんだけ風呂敷をひろげた原告が、どれだけ・どうやって、司法の共感を得るのかが見もの。
いままでの、原告による立証責任を果たすだけでは弱いのだよね~。
なにせ事故の被害があまりにも甚大で、まだ誰にも被害の全貌なんて見えてないからです。



12月7日の第三回口頭弁論。
佐賀地裁でどう展開するか、見ものです。

僕も参加してきますっ!
また、引き続きレポートいたします。

原告団のサイトはこちらより。
(先の準備書面3も「資料」より閲覧できます)
「原発なくそう!九州玄海訴訟」
http://no-genpatsu.main.jp/index.html

原告団への参加・援助も募集してます~
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