ようやく、春らしく。
といっても、予断ならぬ空模様。まだ、風もひやりとすることが。
ひざの方向。
前後左右。にきちんと足を運ぶ。
足先の運びよりも、ももの付け根を運ぶ。
広く遠く。
そのために、支えの足にきちんと乗って、立っている事。
そして、やわらかく地を踏む足先。
そんな風に腰で支えられて立っている身体を、正面で受け止める。
押し戻された者は、そのまま腰の運びとなり、のびやかに退る。
戻ってきて、また受け止められる。
くっつき、離れる。
の、なめらかな振り子。
支えられ、放たれる身体を運ぶのは、ももの付け根のひらき。
ひめりんごの花びらの舞う午後。