FZXな日々

YAMAHA FZX750を 旅の友として 気ままなツーリングの記録

佐久間ダム

2016年05月13日 | Weblog

FZX誕生30周年記念イベントに参加するため、浜名湖に向かう日がやってきた。前夜、浜名湖弁天島温泉に1泊し、イベント当日は磐田にあるYAMAHAコミュニケーション・プラザでのミニ・ツーリングとイベントに参加する計画である。

浜名湖まで300km、まっすぐ向かえば4時間の距離だが、せっかく勤務を交代して一日休みを取ったので、寄り道をしたいなぁと思った。

ツーリング・マップルには奥三河ツーリングコースというのが載っていた。豊川IC~茶臼山高原道路~豊田勘八ICという約140kmのルートである。地図上にコースを描き、ネットでツーリングレポートを検索して、コースの状況を調べた。

そんな時、たかぴいさんから「天竜川から佐久間ダムもいいよ」と教えてもらった。たかぴいさんは静岡県なので地元である。これは一考に値すると、ルートに加えた。浜松浜北ICで下りて、天竜川を遡り、佐久間ダムを経て茶臼山高原に行く欲張りルートである。

朝6時半に家を出た。平日なので7時を過ぎると出勤の車で混雑し始め、首都高もトラックやバスがあふれている。海老名SAには8時半に着いた。



SAは平日も土日も関係ない賑わいようである。朝食をいつもの納豆定食で済ませ、給油をして出発。

御殿場を過ぎ、今日は新東名を走ってみようと決めていた。由比の桜エビもちょっと食指をそそったが、浜松餃子で昼食もいいなぁと思った。ツーリング中は食べることばかり考える。周りの景色はあまり目に入らない。

新東名を走るのは、昨年の6月の大井川ツーリング以来1年ぶりである。歳月の過ぎる速さに驚くとともに、自分の記憶力が一段と弱くなったことにさらに驚いた。同じルートを走っているのに、全く記憶がない。

新東名は、巡航速度が高いので周りを見ているゆとりがないこともあるが、景色にインパクトがない。山といってもただの雑木林で、これといって目を引くものがない。

静岡SA手前でお昼になったので、静岡オデンが食べたくなり立ち寄った。

海老名と違い閑散としている。

SA内に天神屋があったので、静岡おでんを堪能した。いつ食べても出汁粉と味噌だれがおいしい。

今回の旅に備えて、いくつかバイク用品を新調した。まず、ヘルメット。前のものは2008年に買ったもので、洗濯を繰り返すうちインナーがスカスカになってしまった。新しいヘルメットはワイズギア製ZENITH YJ-15で、内側にサンバイザーが装備されている。

これはなかなか優れもので、サングラスが不要になった。眩しい時のみ手軽に下げることで使用でき、トンネルなどでは、ボタン一つで解除できる。

2番目はウェストポーチで、永らくゴールドウィンのシンプルなものを使っていたが、古くなったので、思い切って新調した。新しいものはTANAX製で、中や外が区切られており、入れたものを探すのに手間が省ける。

それに何より気に入ったのが、スマホを収納する上蓋のケースがタッチパネル対応で外から操作できることだ。

3番目はグローブとブーツ。グローブは指先がスマホ対応のもの。いちいち脱がなくてもスマホが操作できる。ブーツは今まで履いていたものが古くなり、防水性が悪くなったので、全く同じ銘柄で新調した。

シンプソン製

用品だけで諭吉が5枚吹っ飛んだが、どれも5年以上使ってくたびれていたので、気持ちもリフレッシュされた。

浜松浜北ICで下り、R152号を天竜川に沿って北に向かった。

天竜川沿いの道は空いていて、青空の下快適この上ない。川の水がとても多いのは意外だった。梅雨の前は好天が続き、雪融け水も一段落して渇水期のはずである。しかし、目の前の川は岸辺まで満々と水をたたえている。

秋葉ダムと佐久間ダムは天竜川を代表するダムである。私が小学生の時、切手収集が趣味だったので、佐久間ダムの郵便切手を集めたことを覚えている。水力発電全盛期で黒部第4ダムよりはるかに昔の話である。

佐久間ダムが近くなると、「放流中」の電光表示板が目立つようになってきた。よくキャンプなどしていると、ダムの放流を知らせるサイレンを耳にしたことがあるが、このような表示は初めて見た。天竜川の水がとても多いのは放流のせいかもしれない。

佐久間発電所のあるところからさらに4km上流にダム本体があるようだ。せっかくここまで来たので、ダムまで行ってみることにした。

かなり急な傾斜を登っていくと、最後は素掘りのようなトンネルだった。

ここは長野県と静岡県の県境らしい。

ついに、長大なダム湖をかかえた高さ155mの佐久間ダムが姿を現した。 黒四ダム(186m)に比べると大きさでは負けるが年間発電量は14億KWHで、黒4の10億KWHより多いとのことで、風格というか歴史を感じさせるダムである。

 電力館があったので見学したが、いちばん驚いたのは佐久間ダムの近くに周波数変換所があり、西日本の60ヘルツと東日本の50ヘルツの接点になっていることだ。東日本大震災で原発がダウンし、電気が足りなくなった時西日本から電気をもらうために大活躍したところだ。

職員がいたので、「これから茶臼山に行きたいんだけど、この道で行けますか?」と聞いたところ、浜松まで戻るのが早いという。また浜松まで戻るの?と詳しく聞いてみると、R473号の途中にある原田橋が土砂崩れで崩落して、道路が通行止めになっているらしい。

原田橋崩落

そのために仮設橋が作られたが、佐久間ダム放流時には水没するため通行止めになり、何と70km迂回しなければならないのだという。

仮設沈下橋

迂回路

さすがに70km迂回するのはしんどいので、茶臼山高原道路は諦め、宿に向かうことにした。

街に暮らしていると、土砂崩れとか、通行止めとか、全く関係のない生活だが、自然と対峙して暮らしている人々にとっては、雨が激しく降るとそれだけで生活が脅かされるのだ。

来る途中で見た「佐久間ダム放流中」の電光表示板が頭の中をよぎった。

浜松に向かう道中、昼飯を食べていないことに気づき、道の駅「花桃の里」でわらび餅とヨモギ饅頭をほおばった。美味しかった。

今日の宿は、浜名湖弁天島温泉にあるファミリーホテル「開春楼」である。浜名湖岸道路を走り、浜名大橋が見える弁天島駅前にあった。5時に到着し。温泉で汗を流した。

この宿は、FZX仲間のメンテさんが見つけた宿で、カニ食べ放題1泊2食付きで5800円という安さである。部屋は「ワケあり」部屋だったが、狭い以外は不自由はなかった。

本日の走行距離 412km 平均燃費 19.7km/L



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