FZXな日々

YAMAHA FZX750を 旅の友として 気ままなツーリングの記録

桜咲く

2024年04月05日 | Weblog

2024年も気が付けばもう4月である。今年は2月が春の陽気だったのに、3月になって雪が降るやら寒い日が続くやらで、いつバイクを起動させるかに悩んだ。

昨年、カブ90の中古車を増車したので、3月には冬眠から起こし、近場をカブで走っていた。しかし、カブでは60㎞/h以上は厳しいし、何といっても三陸道を走ることができないので、隣の釜石市まで50㎞もある大船渡ではホントに近場しか走れない。

4月の声を聴いたとたん、大船渡では桜の開花宣言が出された。市独自の標本木なのだが、市立体育館横にあるソメイヨシノの花が咲いたというのだ。平年より1週間早いそうだ。昨年は異常気象だったので、統計を取り始めて最速の3月の末に咲いたのだが、それよりは5日遅いそうだ。

大船渡市に移り住んで6年目になるが、標本木というのは見たことがなかったので、FZXの起動ついでに見に行くことにした。FZXに冬眠中外しておいたバッテリーを取り付け、各部の点検をしていざ起動。キーを回すと燃料ポンプがカタカタという音がした。チョークレバーを引きセルボタンを押すと、キュルキュルという小気味いい音がして一発で始動した。

しばらく暖気したが、オイルが各部に回るのに時間がかかるのか、スロットルを回しても回転が上がらない。チョークを引き続け、さらに暖気して水温計が上がったことを確認して、スロットルを回したら、勢いよく吹き上がった。

カバーはかけていたのだが、埃をかぶっていたので、まず掃除をする。水は使わずに、ネバーダルで全体の汚れを落とす。

バイクの掃除というと、昔はネバーダルが定番だったが、最近はショップでも売り場の片隅に置かれている。ネバーダルは石油系の溶剤を綿にしめらせたもので、油汚れはサッと拭くだけで落ちる。しかし、最近の車体は金属ではなく樹脂がほとんどなので、シリコンオイル系の方が適しているのだろう。

しかし、FZXのようなメッキ部分が多い旧車はネバーダルが最適である。メッキ部分を綿で拭き、白く乾いたらウェスで磨き上げる。

タイヤやチェーンを点検し、いよいよ走り始める。車体を傾けると、ハンドルがFZX特有の切れ込みでぐっと内側に持っていかれる。カブでは味わえない加速感を楽しみ、市内へと向かった。

市立体育館はちょっとわかりにくい場所にあったので、迷ってしまった。

まだ10輪ほどだったが確かに咲いていた。岩手県内では桜の開花は初めてだそうで、平泉や盛岡は1週間ほど先だという。県内の桜の名所と言えば北上展勝地(きたかみてんしょうち)と盛岡市の石割桜だ。

大船渡には桜の名所らしい名所もないので、GWに開かれる碁石海岸祭りの時に見る桜ぐらいのものだ。しかし、最近は温暖化でGWには散ってしまうのが惜しい。昔はGWの頃に桜が満開になったそうだ。

桜を見られたので、帰ろうかと思ったら、ウィンカーの点滅がおかしい。仕業点検ではちゃんとついていたのに、接触が悪いのか。工具を出して点検しようと思ったら、工具箱の中にラジオペンチがない。やはり、走り始めは車載品の点検も怠ってはダメということだ。

そもそもこのウィンカーレンズは、秋に乗ろうとしたら折れていて修理が必要で、その修理に手間取り冬眠させてしまったのだ。

ドライバーはあったので、ウィンカーレンズを外してみると、球が錆びついて動かない。予備の電球はあるのに何という事だ。

仕方がないので、家に着くまでなるべくウインカーを使わないで済む道を選んで戻った。家に着いて外そうとしたが、やはり固着している。5-56でも差してからやればよかったのだが、力を入れたら、球が割れてしまったので、ペンチで無理やり取り外すと、ひどい錆だった。

ゴムの部分が逝かれていて水が入って錆びたのかもしれない。紙やすりで丁寧に掃除をして新しい球を差すと直った。もう一つ春になったらやろうと思っていたのは、スクリーンの修理だ。九州ツーリングの際に割れてしまったので、代わりのものを探していたら、ヤフオクにカワサキ用のスクリーンが出ていたので落札してみた。

最初はカウルのスクリーン部分だけを交換しようと思ったのだが、カウルも古くなっていることだし、塗装するのも面倒なので、スクリーンだけつけてみることにした。カウルというよりはメーターバイザー程度だが、無いよりはましだろう。ステーを自作したら、思いのほかうまくつけられた。

走る準備は整ったので、今年はどこへツーリングに行こうか。今年の9月は車検なのだが、車検を取るかどうか正直言うと迷っている。私も72歳になるので、そろそろ大型2輪は卒業すべき時だろう。250㏄くらいなら高速も走れるし、ツーリングには不自由しないだろう。年金暮らしにとっては車検の費用もばかにならない。

今年の夏はFZXも最後かもしれない。そうなると、九州の山並みハイウェイはぜひリベンジして走破してみたい。FZXの車体の重さに負けないよう体力を整えつつ計画を練ってみよう。しかし東北地方でも、まだ訪ねていないところは山ほどある。そんな場所を一つ一つ訪れるのもよいだろう。そんなことを考える春だった。


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4 コメント

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ネバーダル (たかぴい)
2024-04-10 13:22:45
キムさん こんにちは
ネバーダル 知らなかったのですが、最近私のリンクにあるV-Stromで遊ぼうのイトッチャンさんがブレーキの保守をしたときに30年物のネバーダルを使っていて、その時に知りました。私はいつもピカールですが最近TVで夢グループが研磨剤を1本3800円で売っていて驚きました。

スクリーンも自作で上手く付きましたね。さすがです。最近は3万円以上するので自作もありですね。

カブは油断して右折で転んだことあります。タイヤの空気圧不足でした。ポテンシャル低いのでご注意ください。
Unknown (キム@FZX)
2024-04-11 09:44:52
たかぴいさん、コメントありがとうございました。ピカールも研磨剤としては定番ですね。

勤めていた時、音楽の先生にシンバルを磨きたいと相談を受け、ピカールを紹介したのですが、結構磨き上げるのに力が必要だったのと、シンバルのように面積の大きなものにピカールを使うのは大変だったことを思い出しました。

私は、ハーレーによくあるような大型のカウルが好きなのですが、最近のバイクには小さいものが多いですね。風を受けると疲れやすいように思います。

カブは、ギアが入っていてもセルが回ることを知らなくてブレーキが甘かったので、いきなり動き出し転倒しました。軽いからとバカにしては危ないですね。

今、山陰を旅行中だと思いますが、桜も見ごろで絶景が広がっていることでしょう。渋滞にお気を付けください。
花咲かG (Firestorm)
2024-04-27 21:07:56
キムさん、こんばんは。
FZXを大事に乗られていますね。冬眠開けに一発でエンジンが
掛かるなどなかなかできることではありません。
私もネバーダルを持っています。ただ石油成分が蒸発してしま
いいざという時に使えなくなったこともあり、現在は使用して
いません。今はエンジンオイルを缶に継ぎ足しています。

今は「花咲かG」という金属磨き剤を使用しています。コンパウ
ンドを使用していないので、さび落としには使いずらいですが、
軽度の錆になら効果がありますよ。詳細は以下を参照ください。
https://www.hanasaka-g.com/products/hanasaka-g/wax/

電球の接触不良には定期的に接点復活剤を塗布することをお勧
めします。これで錆は防ぐことができます。

私もカブ50を持っていますが、使い勝手の良いタクトを日常的
に愛用しています。タクトが廃車になったらカブを復活させる
予定です。年を取るとだんだん簡便な乗り物になってしまいます。
Unknown (キム@FZX)
2024-04-27 22:01:26
FireStormさん、コメントをありがとうございました。今年の冬は超がつくくらいの暖冬だったので、冬眠させなくてもよいくらいでした。でも、バッテリーの寿命を考えると、外して補充電するのがいちばんです。

花咲かGはタンククリーナーがとくに有名ですね。レストアの際に、必ず用いられているのは知っていましたが、他にもいろいろな製品があることは知りませんでした。

バイクは金属製品ですので、錆は避けられないものですが、どのくらい整備(磨き?)に手をかけているかは、錆の出具合を見れば一発で分かります。そういう意味では、私のバイクは千葉に住んでいた時は屋根のない駐輪場で野ざらしに近い状態だったので、全く手をかけていませんでした。

岩手に移住し、ガレージを手に入れてからは錆や汚れが気になり始め、時々は手をかけています。FireStormさんの整備の様子は以前から耳にしていましたが、とても足元にも及びません。お近くならよかったのにと思います。これからもご指導ください。

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