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FZXな日々

YAMAHA FZX750を 旅の友として 気ままなツーリングの記録

ぶどう峠を越えて

2015年10月10日 | 中部地方の旅

秋が深まり、メッシュのライダースーツでは耐えられない寒さになってきた。どこかへ行きたいなぁと思っていたら、また八ヶ岳山麓にある松原湖バイブルキャンプ場から、手伝いに来て欲しいというメールが入ったので、紅葉を見に出かけることにした。

下仁田から小海への道を、いろいろ試してきたが、今回はその最後となるぶどう峠を通ってみようと思った。台風23号の接近により、寒気が入って平地でも朝は20℃を下回り、今年の最低気温を更新した。

往路はキャンプ場に約束の時刻に着くということを考え、十石峠を通ることにした。下仁田ICから南牧村を通りR299号に出る県道45号は、判りやすく走りやすい道だ。



南牧村は小さな村で、コンビニも見つからず、道の駅「オアシスなんもく」が唯一といっても良い店だ。だが、店の商品は限られており、食堂のようなものもあったが、気を惹くものはなかったので、トイレ休憩をしてまんじゅうを買った。





苦労した県93号の田口峠と違って、湯の沢トンネルというほぼ直線のトンネルで山を越えてR299号に合流する。湯の沢トンネルは、雰囲気が雁坂トンネルに似ていると思ったが、傾斜は雁坂トンネルほどきつくないのではるかにスピードが出るようだ。




R299号に合流して十石峠までは、車1台がやっと通れる道でカーブでは対向車に注意しないといけない。だが、前回と違って先が見えているので、周りの様子を見ながら走る余裕があった。十石峠の前後は群馬県側も長野県側も尾根筋を走っており、カーブは少なくなり高低差もあまりなく走りやすい。



十石峠は標高が高いようで、半袖のTシャツにライダースーツでは、寒さに震えた。温度計があったが、何と11℃だった。

松原湖で3泊ほどしたが、天気が良かったせいか放射冷却で日に日に寒くなり、朝の気温は3℃の日もあった。千葉なら2月頃の気温で、真冬並みの寒さである。セーターを持って来れば良かったと悔いたが、後の祭りだ。キャンプ場では普通にストーブを焚いていた。

帰りは、ぶどう峠を通ろうと決めていたが、往路で給油をしなかったのでキャンプ場を出る時はガソリンが乏しく、もしGSが途中になかったらアウトだと思い、小海のR141号からぶどう峠へ行く分岐に差し掛かった時は泣く泣く通り過ぎた。

しかし、1kmほど走ったところにGSがあったので給油し、また引き返してぶどう峠を目指すことができた。すぐ「ぶどう峠は通行できます」という電光掲示板に出くわし、「えっ?ぶどう峠ってそんなにヤバイ道なの?」と不安が胸をよぎった。



だが、道は立派な2車線の道で、交通量も多そうだ。「滝見の湯」という温泉もあるらしい。


喉が渇いたので、コンビニがないかと期待したがそれはなく、代わりに「ハッピードリンクショップ」があった。




この辺は北相木村というらしい。「山村留学センター」とかニュースで耳にしたような施設もあった。後で調べたら人口は800人ちょっとの村だ。





のどかな山村風景の中を走るのは気持ちがいい。はるか先には険しい山並みを望めたが、あれが御座山(みくらやま)2112mだろう。

秋を見つけようと思って走っていたが、コスモスの大輪の花がそこかしこで咲いている様や、柿が民家の庭先にたわわに実っている様は、まさしく秋の風景だった。山道にかかると、ナナカマドの実が真っ赤に実っているのも美しかった。

肝心の紅葉はというと、急に寒くなったせいか、それほど目立たない。まだまだ緑が優勢である。
箱瀬の滝

滝も多いようで、散策コースが何箇所も見受けられた。長者の森という宿泊施設もあった。何箇所か車が道路脇に無造作に停まっていたが、あれはキノコ狩りで山に入っている人のものだろう。



ぶどう峠というのは、近くにぶどう岳(1622m)があるから名付けられたようで、ぶどうの名所というわけではないようだ。ぶどう峠に登る道は、十石峠と異なり、南斜面の緩やかな道で、明るく、走りながら景色も楽しめる素晴らしい道だ。



ぶどう峠の石碑は福田赳夫元首相の筆によるもので、小さな地蔵の祠が立っていた。



私の他にも2台のバイクが通っていったので、ここはツーリングルートとして知られているのかもしれない。
南側の山並みを見ていると、富士山らしき山影も認めることができた。

ぶどう峠より

富士山?

明るく快適な長野県側から一歩群馬県側に足を踏み入れると、とたんに道幅が細くなり荒れていた。





北側ということもあり、鬱蒼(うっそう)という言葉がぴったりの峠道となる。



「←上野村・佐久市→」の標識。その下には「前方御巣鷹山」と書かれている。



沢沿いの道は細く、カーブも急で、長野県側とは全く様相が異なる。ぐんぐん高度を落としていく。まさに上州のイロハ坂である。

道路管理の車が巡回していたので、落石などが多く通行止めになりやすいのはこちらの方なのだろう。小海から分岐したところにあった「ぶどう峠は通行できます」という標識の意味がわかった気がした。





沢自体は小さな沢だが、ヤマメ釣りで有名なのか、釣り人のための案内標識がそこかしこに立っていた。餌釣り禁止と書かれており、フライフィッシングが行われているようだ。



R299号との合流地点が近くなると、道路は広く立派になった。日航機事故の御巣鷹の尾根への道が分かれている。入口の民家の軒先に熊の剥製が飾ってあった。熊が出るのだろうか?



近ければ御巣鷹山に行ってみようと途中まで走ってみたが、「御巣鷹登山口まであと12km」の看板で引き返した。遺族の方々は毎年こんな山奥まで来ているんだと、しみじみその深い悲しみを想った。



広い道路を走りながら、前回走ったR299号となんか違うなぁと思ったら、神流川を挟んで右岸が旧道で左岸が新道となっていた。私が前回十石峠から下ってきた道は旧道の方で、上野村から登って来ると、新道を通ることになる。



下仁田へ行くには、ここで左折すべきだったが、地図を見てもわからず橋を渡ってしまった。

旧道への分岐

分岐に立っていた案内板

この案内板を見て、ようやく自分が新道を走っていることに気づいた。

下仁田への分岐

上野村から御巣鷹山へは広く立派な道だが、R299号で十石峠へ行くには細い山道となる。前回十石峠を下ってきた時には、全く新道の存在には気付かなかった。



下仁田への道も快適な山岳ロード。


県道93号の分岐。左折すると、田口峠に至る。



南牧村は滝の里らしい。



また道の駅オアシスなんもくで休憩する。店内には何ともレトロなポスターが(笑)。



焼きまんじゅう

神流川

下仁田ICから上信越道に乗り、帰途についた。ぶどう峠を通ると、小海から下仁田まで2時間弱くらい。


途中の三芳PAに給油のため立ち寄ったら、リニューアルされて立派な施設になっていた。

PASAR MIYOSHI





オートバックスもある

女性に人気の農産物売り場も。

平日にもかかわらず、関越道は渋滞しており、疲れてもいたので、大休止を取りながらのんびり帰ったが、外環道も17時頃走ったので通勤車の渋滞に7kmほどすり抜けを強いられた。

本日の走行距離 240km。平均燃費 20.2~22.2km/L



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9 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (良いツーリング日和ですね)
2015-10-15 07:36:43
キムさん、おはようございます。
楽しくツーリングレポートを拝読させて
頂きました。
しかし、良いツーリングルートをご存じ
ですね。ただ、都市故に行きと帰りに渋
滞に巻き込まれるのがたまに傷ですね。
ところで、レポートにある御座山とぶど
う峠は悲しい地名です。
JAL123便が墜落した際、当初墜落
地点と推定された場所で、救助隊はぶど
う峠を目指して救助に向かったと聞いて
います。何時かは慰霊登山と
思っています。
ところで、写真に写っているFZXは綺
麗ですね。近くにいるとなかなかの気が
つかないものですね。
私のFZXも30周年を迎え、リフレッ
シュを検討中です。エンジンの載せ替え
をしたいと思っていますが、全て自分で
行うことになるので、取りかかるのは春
かと思っています。
楽しいツーリングレポート有り難うござ
いました。
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日航機事故 (キム@FZX)
2015-10-15 09:10:49
FIRESTORMさん>
コメントありがとうございます。
季節の移ろいの早さにツーリングが追いついていけません(笑)。

30年おめでとうございます。リフレッシュは、エンジンの換装もするのですね、それもご自分で!

日航機事故も今年は30年ということで、新たな情報もありました。GPSの無い時代に墜落地点の特定が難しく、そのことが救助活動を遅らせ、生存者を少なくしたとも言っていました。

実際にあの辺を走ってみると、山の深さと険しさに驚きます。ましてや、道の無い御巣鷹山の尾根には場所が特定されたとしても、明るくならないと行けなかったと思います。

私も、いつかは時間をかけて回って見たいと思っています。
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こんばんは (ケルケル)
2015-10-26 00:41:42
以前からちょくちょく拝見させて頂いていたのですが初コメ失礼します。非常に清々しい風景ですねいつか行ってみたいと思いました。自分もFZXに乗っているのですがフロントカウルは専用品なのですか??
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カウル (キム@FZX)
2015-10-26 01:00:38
ケルケルさん〉
コメントありがとうございます。
今回走った小海からぶどう峠までのコースは、本当に気持ちの良い初心者向きの道でしたが、峠を越えた群馬県側は、上級者向きの険しいルートでした。

FZXにお乗りでしたら、ぜひ今度はミーティングにご参加くださいませ。

私が着けているカウルは、SHOEIの出していた汎用品ですが、たぶんFZXを意識したものだと思います。ライトのサイズがぴったりですから。
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Re (ケルケル)
2015-10-26 04:05:44
SHOEIですか…なるほど、、、
ミーティングっていつごろどこで開かれるんでしょう?自分東北なので行けるかどうか…
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ミーティング (キム@FZX)
2015-10-26 15:04:37
ケルケルさん>
ミーティングは、誰か走りたいナと思った人が「この指止まれ~」的にmixiのFZXコミュニティに告知して行います。

最近では安曇野ツーリングがそれでした。東北のどの辺かにもよりますが、那須で4月に開かれましたので、東北開催もあるかもしれません。

mixiを覗いてみてください。
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偶然 (アキラ)
2017-09-07 20:18:42
ツーリング写メ拝見させていただきました
偶然にも民家とオレンジの橋の写メ
北相木村の京の岩にある
ウチの爺ちゃん宅です笑笑
自分は埼玉県在住ですが
爺ちゃん婆ちゃんも亡くなり
今は別荘感覚でお盆にBBQしに帰ります^ ^
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北相木村 (キム@FZX)
2017-09-07 22:25:58
アキラさん、コメントありがとうございます。
良いところに別荘をお持ちですね(笑)。北相木村のようなのどかなところをツーリングするのは本当に気持ちが良いものです。今度走った時は、お声をかけてみます。いらっしゃったら、良いのですがね〜。
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Unknown (アキラ)
2017-09-08 12:47:21
お盆は
庭でBBQしてるか
長者の森で釣りしてますよ^ ^
因みに
写メにチラッと写ってる
茶色い瓦の家がそうですw
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